2022.8.10
都会に暮らしながらも、自然を身近に感じる暮らしを楽しむフードコーディネイターのこてらみやさんと、編集者・ベランダ園芸家の畑山信也さんご夫婦。心地いい暮らしとについてお聞きしました。
第二のリビングと語るこてらさんの庭。日々の食事はもちろん、おもてなしのシーンでもこのベランダが中心だと言います。「ゲストをほったらかしにするのが苦手なんです。気を遣って台所に手伝いに来てくれるけど、それもソワソワしちゃう。ならば、植物を摘んだり、火を囲んだりしながら、いっしょに準備できる方がうんと楽しい!」(こてらさん)。そう語るこてらさんのベランダには、数えきれないほどの果実や野菜がひしめき合っています。特に、料理に活躍するのが、種類も豊富なハーブたち。
「あるとないとじゃ、違いますよね。家で育てたものは、茎がフニャッと自然にうねったりして、料理をしていてもテーブルスタイリングの彩りとしても存在感を発揮してくれる。食材との意外な組み合わせを試したら、思いがけない美味しさにハッとしたりして。新しい発見ももたらしてくれるんです」(こてらさん)。ハーブは、ベランダから使う分を摘み取るのでいつでもフレッシュ。この日は、レモングラスとイエルバブナエをちぎって香りを引き出し、レモンスライスを加えてハーブウォーターにしました。香り高くすっきりとした味わいが、心も体もリフレッシュしてくれます。
下準備はベランダを臨む眺めの良いキッチンで。「収納ツールやフック等を活用させることで、自分が一番使いやすいように少しずつ手を加えてきました」(こてらさん)。そんなこてらさんの手元には、大きなお手製のフォカッチャが。ベランダには、味わい深い小豆島産オリーブオイルと岩塩のシンプルな味付けで楽しむ彩り豊かな夏野菜のグリルマリネがスタンバイ。友人の須田二郎さんの木の器とのコントラストも素敵です。「植物はなかなか思い通りにいかないんですよ。だから、お世話させていただいています!という気持ちで向き合っていますね。例えば、花の顔をリビング側に向けても、しばらくするとみんな太陽の方を向いてしまう。私はいつも背中を向けられているんです」(こてらさん)。畑山さんに今後のベランダの計画をたずねると、「進化するということはないかな。このベランダにあっている植物はおのずと決まってきているので、自然の摂理として、そういった種類が生き残っていく。その植物たちとうまく付き合いながら、東屋のような穏やかな雰囲気にできればと思っています」(畑山さん)。
「手をかけないと美味しくないメニューもありますが、あえるだけで美味しいものは美味しい。手抜きをするということではなく、それはバランスだと思っています。今日のようにお肉を焼く時にも、塩やハーブで前もってマリネをしておくこと。それだけで、しっかりと下味がお肉に入っている。このひと手間を大切にしています」(こてらさん)。イタリアンパセリ、セージ、ローズマリー、タイムで香りづけをしたチキンを、ベランダのツーバーナーでじっくりと焼き上げつつ、お手製のフォカッチャをじんわり温める。ジューシーな香りがベランダいっぱいに広がり、思わず笑みがこぼれてきます。「今日のチキンは、サイモンとガーファンクルの『スカボロー・フェア』の歌詞に出てくる4種類のハーブを使いました」(こてらさん)。そんな素敵な遊び心に、一同「おぉ〜!」と歓声が上がる場面も。撮影後、スタッフもほかほかのフォカッチャに、チキンと夏野菜のグリルマリネを挟んで、最高のランチをいただきました。おなかもこころも満腹で、あたたかくなったひとときです。
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ゲラゲラと笑えなくてもいい。だけど、せめてあなたが大切な誰かと、ふふふと心通わせられますように。
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みんなの感想
1. まりさんさん 2022年09月28日 19:01
素敵ですね。ひとつからでも自分らしいスタイルの暮らし方始めてみようかな。洋服からめざすスタイル取り入れるとすぐその気になれるから ファッションて楽しい
2. ihaさん 2022年11月06日 13:59
こてらみやさんのレシピのファンでしたので、ベランダガーデンやファッションについての思いを知ることができる記事が読めて嬉しいです。
3. みやさん 2023年05月21日 10:42
こてらさんファンです。お料理本でしか知らなかったのでフェリシモで出会えたことすごくすごく嬉しくて、暮らしも大変素敵ですね、自分も実家でお野菜を自分で作れることに感謝する気持ちが湧いてきました。