本格的!天然素材のみで直す、本漆を使った金継ぎをやってみた!その1
投稿日:2021年6月4日(金曜日)
こんにちは。フェリシモ女子DIY部ちまこです。
先日、合成樹脂を使った金継ぎにチャレンジしたのですが、今回は本漆という天然の漆を使った金継ぎをやってみようと思います!
金継ぎには大きく分けて
(1)合成樹脂の接着剤&漆を使う方法
(2)天然素材の接着剤&本漆を使う方法
の2つがあります。
乾燥に時間がかかる、皮膚がかぶれやすい材料である、材料費がお高め、ややむずかしい、ということで(2)はハードルが高いかもしれません。
ただ、天然素材であるという安心感とか、本漆の金継ぎが好き、という人もいて、私もこの方法で何回かやってみました!
結論から言うと、(1)の方法で全く問題ないですし、安価で手早くできるので、状況や割れ方に合わせて(1)と(2)を使い分けるのがいいなと思います^^
今回は、友人から金継ぎの依頼を受けたので、(2)の方法で作業していきます。
結構まとまった数を直すことになったのですが、ちょっと時間がかかる工程なので、何回かにわけてご紹介します。
今回金継ぎする器は、こんな感じで欠けている子たちです。
今回使う材料はこちらです。
小麦粉、水、砥粉、本漆(生漆/きうるし)、ヘラ、筆、テレピン油、マスキングテープ、絵皿やパレット(写真に撮り忘れました)
まず、手触りがガサガサした器は、作業途中に周りを汚してしまう可能性があるので、マスキングテープでマスキングします。
金継ぎする箇所から、1~2㎜ぐらい外側を囲むようにマスキング。これがなかなか手間ですが、大切なポイントです。
また、ヒビが入っている器は、ヒビの上を金継ぎするのですが、このままでは付きが悪いので、ダイヤモンドのドリルビットであえて傷をつけておきます。
これで下準備は完了です。
次に、欠けを埋めるパテを2種類、作ります。
まず1種類目は、砥粉に少量の水を入れて、パレットの上で練ります。
少しガサッとするけどまとまるぐらいの硬さになったら、同量か少なめの生漆を入れてよく練ります。
小さな欠けは、これを小さなヘラですくって……
欠けを埋めていきます!少しわかりにくかったので黄色で丸をつけました。
さっきマスキングした小皿はこのような感じです。みなさんは手袋をつけて作業してくださいね。(-_-;)
もっと欠けが深い場合は、2種類目のパテで対応。
小麦粉に少量の水を加えて練り混ぜ、ガムぐらいの硬さになったら同量の生漆を混ぜて練ります。
さらにそこに、砥粉を入れよく混ぜます。これが2種類目のパテです。
これをヘラに取って欠けを埋めていきます。
このパテの硬さ調整が結構むずかしいです!!
欠けが大きい場合は1回ですべて埋めず、2,3回にわけます。1回で大きな欠けを埋めるとパテが取れやすくなったり、乾きにくくなったりしてしまいます。
作業が終わったら、器は室(むろ)に入れます。湿度がないと漆が乾きにくいので、プラスチック製のコンテナか段ボールにポリ袋を敷いた箱に、キッチンペーパーをぬらして入れます。そこに器を並べて、ふたをして乾くまで2~3週間待ちます。
使った道具はテレピン油をティッシュにつけてきれいにふき取り、片付けましょう。
これで今回の作業は終了。
乾いたら次の作業をします!
欠けが埋めきれていないので、あと何回か同じように欠けを埋める予定です。
次回は、割れてしまった別の陶器の器を使って、陶器の金継ぎをやってみたいと思います!
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