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「中年は無理しない」変化する価値観、どう向き合う?|ジェーン・スー&堀井美香 対談(第3回)

2022.10.14

「中年は無理しない」変化する価値観、どう向き合う?|ジェーン・スー&堀井美香 対談(第3回)

Podcast番組「OVER THE SUN」も好評なコラムニストのジェーン・スーさんと元TBSアナウンサーの堀井美香さん。近年、価値観や考え方は凄まじい速さで変化していきますが、中高年ともなるとその速さについ戸惑ってしまうことも。対談3回目となる今回は、変化する価値観への折り合いのつけ方、下の世代との向き合い方について伺いました。

文/アケミン 写真/高見知香

profile

堀井美香

1972年生まれ、秋田県出身。’95年にTBS入社後、2児の出産を経て、数々のアナウンス、ナレーションを担当。'22年3月、同社退社後、現在はフリーアナウンサーとして活動。現在もTBSラジオのPodcast番組「OVER THE SUN」は続投

profile

ジェーン・スー

1973年生まれ、東京都出身。作詞家・コラムニスト・ラジオパーソナリティ。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」などで活躍中。連載、著書多数。最新刊に『きれいになりたい気がしてきた』(光文社)

できないことは無理して取り入れなくていい

堀井さん 堀井さん

わたしたちの世代だと、からだの変化についてオープンに話すことってなかった気がします。

スーさん スーさん

いきなり「今日からオープンに話しましょう」と言われても、できることじゃないからね。わたしたちの世代や、さらにその上の世代があまり語らなかったことや隠してきたことを、みんなが気軽にしゃべって共有できるのは、とてもいいことだと思いますよね。

堀井さん 堀井さん

一方でなかなか新しい価値観についていけない、というのもオバサン(over the sun)世代のリアルなところかもしれない。

スーさん スーさん

たしかに。若い世代がまぶしく思えることもあるけど、わたしは「自分ができないことを無理やり取り入れる必要はない」と思っていて。

堀井さん 堀井さん

無理するとロクなことないですよね。

スーさん スーさん

たとえ理解できなくても、若い子たちのカルチャーや価値観に我々が茶々を入れないことも大事だと思うんです。彼ら/彼女たちの考えや行動が、我々の世代とは違っていても「はしたないからやめなさい」とか「みっともない」と言うことは、少なくてもやめておきたいと思うんです。

凄まじい勢いで変化する価値観と世代間ギャップ

スーさん スーさん

堀井さんは、娘さんと話すときには世代間のギャップを感じることもあるんじゃない?

堀井さん 堀井さん

うちの娘、25歳なんですけど当然、わたしとはまったく考え方は違いますね。そして娘に言わせると、彼女の後輩にあたる20歳ぐらいの世代は、また感覚も価値観も違うのだと話していましたね。

スーさん スーさん

きっと世の中の価値観や考え方が変化するスピードって、うちらが20代のころとは比べ物にならないほど早くなっているんだよね。

堀井さん 堀井さん

わたしたちだとざっくり10年刻みで世の中が変化していったけど、それが今の子たちは数年刻みって感じかしら。凄まじい勢いですね。

下の世代には「どんどんやってほしい」とも思わない

スーさん スーさん

そんななかでは、上の世代は下の世代に対して、まずあれこれ茶化さない。そして下の世代に「どんどんやれ!」とも言わないことですね。

わたしも若いころに「これからも若い世代には、どんどんやってほしいですね」と上の世代の人たちから言われるのがすごく嫌だったんですよ。でもあれって今になって思うと、そう言っている当の本人もこれといって言うべきことないから、「どんどんやってほしい」と言っていたに過ぎないのだと、最近になってわかったんですよ。

堀井さん 堀井さん

ほっといても自然に変わっていくもんね。

スーさん スーさん

もし下の世代から相談されたり、頼られたりしたらなんでも答えたいと思う。でも、それ以外は自分から口を出しにいかなくてもいいかなって思うんですよ。

堀井さん 堀井さん

それぐらいの距離感がいいのかも。

スーさん スーさん

中年が無理して今の自分の価値観を変える必要もないし、下の世代に「どんどんやれ」とハッパをかける必要もない。必要なときに語り合って、それぞれが”ご自愛”できる、そんなふうになっていければいいよね。

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みんなの感想みんなの感想

  • 1. うみさん 2022年10月19日 12:46

    いつも聞いている番組と、いつもお買い物(細々とですが)させていただいているフェリシモさんが繋がったことが、まず嬉しかったです。

    記事については、文量は少し物足りなかったけれど、普段は声だけを聞いているお二人の写真がたくさん見られて満足です。

    フェリシモさんの商品には「ご自愛」のためのものがたくさんあるので、これからも商品を含め、コラボ企画を期待しております!

  • 2. レモンさん 2022年10月19日 20:38

    いつも金曜日のOver The Sunを楽しみに聴いているリスナーです。更年期の話は20代の私にとって将来こういうことが起こるんだ、と自分の変化を先に知れるのでとても参考になります。また周りの年上の女性(母や職場の先輩)のこともしんどくないかな?と思えるようになりました。女性はライフステージによって体調の変化があるので持ちつ持たれつで助け合っていきたいです。
    本記事ではスーさん美香さんの楽しそうにお話されている写真をたくさん見れて嬉しかったです。これからもPodcast楽しみにしています。

  • 3. 7togoさん 2022年10月19日 21:47

    スーさんは「本当にそう。」「なるほど」といつも気持ちをスッキリさせてくれる事を言ってくれる。同い年ですが、人生の先輩のようにいろいろとわかっていて凄いなと感じます。
    2人の掛け合いが本当に楽しく元気をもらいます。
    堀井さんのかわいい声と天然っぷりに癒されてます。
    なぜ最後にゲッツ👉ポーズをしているのか謎ですが(笑)堀井さんらしくて笑えます。

  • 4. meguyutaさん 2022年11月13日 23:44

    素敵な対談でした。
    over the sunは聴いたことがなかったのですが、とても聴いてみたくなりました!!
    自分の世代の価値観を若い世代に押しつけず、お互いが“ご自愛”できたらいい。
    座右の銘にしたいです。
    40代になり、若い世代と一緒に仕事をするなかで、疑問が生じたり、自分の役割も変化してきていると感じ、悩むことが増えましたが、スーさんのおっしゃるちょうどよい距離を保ちながら、でも語り合える、お互いをご自愛できる関わり方を模索していこうと気付け、少し心が軽くなりました。

  • 5. えりさん 2022年11月30日 20:28

    本当に、その通りってカンジ。
    私は54才だけど『コレって更年期のシワザ?』って症状が山ほどあって。
    その不安から余計にイライラしちゃったり。
    正常↔️病気の見分けが、難しすぎる。
    だけど、親友にだってなかなかズバズバとは聞けない。
    厄介な世代で。
    こういう時は、オープンな世代が羨ましくなったりする。
    “はいせんす絵本”に出会った19才。あの頃は、地方で手に入らない25cmサイズのカラフルパンプスを心待ちにしてたり。
    シックだけどボディコンなワンピが自慢すぎて、月1が物足りなかったりしたけど。
    どっぷり更年期の今は、こーゆーコラムにすごく支えられてます。
    家族を持って、購入頻度は減っちゃったけど、やっぱりフェリシモはやめられなーい。

  • 6. 夢中(むちゅう)さん 2022年11月30日 21:37

    毎週金曜日5時のお二人のおもしろかったり、何故か自分にタイムリーだったり、考えさせられたり、昔の事を思い出したりさせられるトークを楽しみにしているリスナーです。この対談の記事を初めて見つけた時に、たまたまその時にゆっくり読めなくて後で読もうと思ったまま忘れてる、同世代おばさんです。おばさんをサラッと連呼してくれるので堂々とおばさんでいようと思える様になりました。
    スーさん、ミカさんありがとう!!

  • 7. ネコのヒゲさん 2022年12月01日 11:41

    私は54歳の時に退職しました。
    介護の仕事を29年していましたが、職員不足もあり若手と同じ仕事量と役職もあり、それでもなんとかこなしていましたが45歳頃から仕事に対して心も体も疲れてしまって、上司に役職だけでも辞めさせてほしいとずっと相談していましたが、ある時「役職を下りたいなら辞めてもらうしかない」と言われ仕事を辞めました。明らかにそう言えば言わなくなるだろう、その歳じゃ再就職は考えないだろうという思惑が見え見えで腹が立って。再就職は超不安でしたが、それよりもこんな言葉を上司が部下へ言うというのが許せなくて。働き方改革とは言うけれど身体や心の変化に上司が向き合ってくれなければ結局、無理をせざる負えないと思います。無理をしない事が長く勤めて貢献してきた職場を辞めさせられ収入も減ってしまいましたが、あのままだったら身体を壊していたんだと思います。無理をしないって頑張っている人ほど、まだまだできるだろうと思われがちだと思います。

  • 8. ごじゅうななさいさん 2022年12月31日 15:38

    「世代的な常識」ってあると思うので、「あー、この世代はこれが当たり前だと思うんだなー」と知っておくのは無駄にならないはず。
    その上でお互いの「常識」を押し付けたり否定したりせずに接していけば、その先の「個人的な『違い』」も尊重できるような気がします。
    歳を重ねるにつれて,そういう「受け止める余裕」が身についてきたような感じがあります。

  • 9. たけたけさん 2023年01月28日 11:08

    不定期にラジオを聴いています
    ふと聴きたくなる時
    それは心が疲れている時!
    聴けば心が軽くなる!
    私の心のお薬です!

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