シルクスクリーン印刷で手作りTシャツを作ってみた!

投稿日:2020年10月23日(金曜日)


こんにちは。フェリシモ女子DIY部のちまこです。
最近ipadを購入したので、アプリを使ってオリジナルのデザインやイラスト、ロゴマーク作りにはまっています。
今回はそんなオリジナルデザインを使ってグッズを作りたい!ということで、シルクスクリーンでTシャツやエコバッグに印刷してみることに。

※シルクスクリーンとは……
メッシュ状の版に孔(あな)を作り、孔の部分にだけインクを落として印刷する、とてもシンプルな印刷方法です。

シルクスクリーンはネットで業者さんにお願いすることもできるのですが、せっかくなら印刷も体験してみたくて、できる場所を探しました。

ちなみに、最近では自宅でシルクスクリーン印刷ができるキットもあるようです。が、初心者の私はまず専門の施設で教えてもらいながらやることにしました。
今回は神戸市の某施設にあるシルクスクリーンアトリエを予約しました!!

印刷したいデザインは、白いコピー用紙にプリントアウトして持っていきました。

印刷したいデザインは、白いコピー用紙にプリントアウトして持っていきました。まずこのデザインを、半透明のトレーシングペーパーに印刷します。下の写真のように背景が透けているのがわかります。

シルクスクリーンの版を作成する露光機を使用する場合、光を通さない部分=インクをのせる部分(図柄)として製版されます。

シルクスクリーンの版を作成する露光機を使用する場合、光を通さない部分=インクをのせる部分(図柄)として製版されます。トレーシングペーパーに図柄を印刷することで、黒い図柄の部分は光を通さないのでインクをのせる部分になり、それ以外の部分は光を通すので、インクをのせない部分として分けることができます。
きれいに製版ができるわけですね。

次にシルクの版に「感光乳剤(かんこうにゅうざい)」を塗ります。

次にシルクスクリーンの版に「感光乳剤(かんこうにゅうざい)」を塗ります。
「感光乳剤」は紫外線で固まる薬剤です。版を壁に立てかけて固定し、横長のトレーに入った乳剤を版にあてて、トレーを下から上に動かすことで、乳剤をのせていきます。
トレーと版のすき間から、乳剤がうまい具合に版にのっていきます。

今回は乳剤は2度塗りしました。印刷するものによって3度塗りのこともあるそうです。
なるべく均一にできるようにそ~っとていねいに……。
緊張しましたが、うまくできましたよ!
こちらのアトリエでは感光乳剤に色を付けて分かりやすくしているそうです。

乳剤が塗れたら、乾くまで約20分、乾燥機に入れます。

乳剤が乾いたら、ここで、露光機の出番です!露光機の上のふたを開けて、乳剤を塗った版の下に「トレーシングペーパーの図案原稿」を置きます。

乳剤が乾いたら、ここで、露光機の出番です!露光機の上のふたを開けて、乳剤を塗った版の下に「トレーシングペーパーの図案原稿」を置きます。

露光機のふたを閉めてしっかり固定し、スイッチオン

露光機のふたを閉めてしっかり固定し、スイッチオン。
するとみるみる中の空気がぬけて、版の凹凸のシルエットが出てきました。
トレーシングペーパーの図案と版を密着させて、むらなく紫外線が当たるようにしているそうです!
露光機で版の下から紫外線を当て、光が通る部分、つまりトレーシングペーパーが透けている部分の感光乳剤を固めます。
図案の黒い部分は光を通さないので、感光乳剤は固まらないことになります。

露光機から取り出した版をシャワーで洗い、固まらなかった乳剤を落とします

露光機から取り出した版をシャワーで洗い、固まらなかった乳剤を落とします。
まずは普通のシャワーで。

仕上げに高圧洗浄が可能なシャワーで、ていねいに流します。

仕上げに高圧洗浄が可能なシャワーで、ていねいに流します。
ガラスの向こうの光で透かしながら、図案の部分に微細な乳剤も残らないように……。
ただ、高圧洗浄でやりすぎると乳剤を落としすぎてしまい、大事な図案の形が崩れてしまうので注意!

ガラスの向こうの光で透かしながら、図案の部分に微細な乳剤も残らないように

このようになりました!
図案の部分は乳剤が取れているので白く見えます。白い部分がインクを通す部分です。

版が大きいので、ひとつの版に複数の図案を置きました。
印刷するときは使わない図案はをマスキングでふさぐので、問題ないそうです。

ちなみに、よ~くみるとうっすらぼんやり、前に版を使った方のドクロのイラストが見えます……(笑)
これで版の制作は完了!

インクを作っていきます

次に、インクを作っていきます。
今回は黒1色でシンプルに刷ることにしました。
バインダーという糊状の剤に、顔料を混ぜます。
上の写真ではすでに顔料とバインダーが混ざっていますが、顔料はほんの数適でよく、バインダーがほとんどです。へぇ~驚き!
バインダーを使うことでTシャツへの定着がよくなるんだそうです。
今回は白いバインダーを使ったので、黒い顔料とムラにならないよう、よーく混ぜていきます。
そしていよいよ、印刷のセッティングに入っていきます。

製版した版の準備をします

まずは製版した版の準備をします!
写真の黄色い部分がマスキングテープです。
版の周囲は乳剤がないので、マスキングします。
もし、同じ版の中にあって印刷しない図柄がある場合は、紙やマスキングテープで隠してインクがのらないようにします。
同じサイズのTシャツに連続して刷るのに効率がいいように、テーブルに版を固定して、Tシャツの位置もテーブルに印をつけておきます。
Tシャツはシワなく刷りやすいように、中に5mm厚のスチレンボードを入れ、スプレー糊を振って仮止めしました。
このアトリエには版を固定する器具や、スチレンボード、スプレー糊など、すべて用意されていてとてもスムーズでした!

スキージという四角いヘラを使って、刷ります!

シャキーン。スキージという四角いヘラを使って、刷ります!

版をTシャツの上にやさしくのせたら、スプーンでインクをすくって、図柄の下に置きます。
このときのコツは、図柄より少し長めの幅でインクを置くこと。
また、インクはケチらず多めに置くこと。
幅が短かったり、少なかったりすると刷ったときにムラやかすれの原因になります。

インクが図柄全体に覆いかぶさるように、下から上に押し上げてのばしていきます

スキージ(ヘラ)を使って、まずはインクが図柄全体に覆いかぶさるように、下から上に押し上げてのばしていきます。力は入れずにス~ッと。スキージの角度は直角より少~しだけ奥に倒します。

図柄全体にインクがかぶさったら、スキージに力を入れて上から下に動かし、インクを刷り込みます

図柄全体にインクがかぶさったら、スキージに力を入れて上から下に動かし、インクを刷り込みます。
スキージの角度は直角よりやや手前に倒します。

版をそーっと持ち上げると、きれいに刷れていました

じゃーん!
版をそーっと持ち上げると、きれいに刷れていました!感激!!
まだ乾いていないので、気を抜かず、インクがのっているところを触らないようにして、乾燥台に置きます。5~10分ほどで乾いていましたよ!

こちらがエコバッグ。

エコバッグ

Tシャツの胸元アップ。

Tシャツ

Tシャツは背中側の首もとにもワンポイントでプリントしました。小さいけど見えるかな!?

印刷後は、印刷部分に一度アイロンをかけてから着用するのがいいそうです

印刷後は、印刷部分に一度アイロンをかけてから着用するのがいいそうです。
スプレー糊が気になる人は一度お洗濯してから。
それにしてもとても簡単に、きれいにできて感激です!

今回はシンプルな1色刷りでしたが、同じアトリエを利用していた方が写真をシルクスクリーンで印刷したり、カラフルな印刷をしていて興味がわきました!
またいろいろな表現にもチャレンジしてみたいです☆

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