本格的!天然素材のみで直す、本漆を使った金継ぎをやってみた!その3

投稿日:2021年7月2日(金曜日)


こんにちは。フェリシモ女子DIY部ちまこです。

天然素材である「本漆」を使った金継ぎ、第3回目です。
1回目の記事では欠けた器の「欠け」部分を埋める工程を行い、2回目の記事では割れた器の「接着」をしました。

今回は、1・2回目の作業の続きで、欠けを埋めた箇所をやすりでキレイに整えていきます。加えて、接着した箇所のすき間を埋めていく工程、そして、金の粉を蒔く工程も一部やっていきますよ~。
毎度のことながら作業が地味ですが、今回もお付き合いくださいm(_ _)m

金の粉を蒔いた器たちがこちら。
まだこれから乾燥させます。

金の粉を蒔いた器たち

ではさっそく、作業に入っていきましょう。

前回接着した箇所ですが、接着面周辺の細か~いすき間を埋めていきます。

こういうすき間です↓ 写真ではわかりづらいですね。

接着面周辺の細か~いすき間を、埋めていきます

欠けを埋めたときと同じく、砥粉に水と生漆を混ぜてペースト(パテ)を作り、それですき間を埋めていきますよ~!

砥粉に水と生漆を混ぜてペースト(パテ)を作り、それですき間を埋めていきます

埋め終わるとこのような感じに。(また写真じゃわかりにくい!!笑)
数日乾燥させた後に削るので、少し厚めに盛りました。
これらは、再度乾燥させるための「室(むろ)」という箱にしまって、完了!

埋め終わるとこのような感じ

続いて、前回までに欠けを埋めた器の、パテが盛り上がっている部分を削っていきます。
まずおおざっぱに削るため、カッターを使います。マスキングテープを、ちょっとめくって削りました。

パテが盛り上がっている部分を削っていきます

次に耐水性やすりに水を付けて、埋めた部分のパテがなめらかになるように磨いていきます。
このお皿のほか、カップなどもあったので、何個か一気に磨いていきました。

埋めた部分のパテがなめらかになるように磨いていきます

表面をきれいに整えたカップがこちら。パテの部分は茶色いところです。

表面をきれいに整えたカップ

このカップに、これから金を蒔いていきます!金継ぎのクライマックスの工程ですね。

使うのは赤っぽい色のついた漆。
(写真よりもっと赤いものを使った方がいいです。赤い漆の方が塗ったところが見やすいのと、金の発色の彩度がアップするからです!)

赤っぽい色のついた漆

この漆を、筆で器の修復部分に塗っていきます。
コツはとっても薄~く塗ること。

漆を筆で器の修復部分に塗っていきます

数分放置して乾かしたら、いよいよ金粉を蒔いていきます!

真綿というシルクのふわふわした綿に、消粉という金粉を付け、器にバウンドさせるように定着させていきます。
この作業を「金粉を蒔く」と言います。

これが消粉です。本物の金なので、微量ですが、高価です……(ぶるぶる)

真綿というシルクのふわふわした綿に、消粉という金粉を付け、器にバウンドさせるように定着させていきます

高価ですが、ケチって少なすぎるとうまくいかないので、惜しみなく真綿に付けていきます!

高価ですが、ケチって少なすぎるとうまくいかないので、惜しみなく真綿に付けていきます

じゃーん!

カップは欠けの下にヒビもあったので、その部分も漆と金を施しました

もうひとつのカップにも、金を!
このカップは欠けの下にヒビもあったので、その部分も漆と金を施しました。

真綿でくるくるとなでていき 数回繰り返したら、この日の作業は完了

この後、本当に細かい微粉末を定着させるように、真綿でくるくるとなでていき、数回繰り返したら、この日の作業は完了!
これらも「室(むろ)」に入れて、1週間~10日ほど乾燥させます。
乾燥したら、はみ出した部分をきれいにして完成になります。完成品はまた後日お披露目しますね。

次回は、今回すき間を埋めたミルクピッチャーやお皿、お茶碗などに金を施す作業を行います。
次回で全部の完成品もお披露目できるといいな……。

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