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みんなでプロジェクトを応援! 「カンボジア農村地域における子どもの栄養改善プロジェクト」(認定NPO法人シェア=国際保健協力市民の会)

「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい9つの自立を支援するプロジェクト。その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

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シェアは、1988年よりカンボジアで母子保健のプロジェクトを開始し、2017年から現在は、カンボジア北部で最も栄養指標が悪いプレアビヒア州で栄養改善のプロジェクトを行っています。

カンボジアでは、近年、急速に経済発展が進んでいる一方で、都市部と農村部の格差が依然として大きくあり、プレアビヒア州の農村地域の子どもたちの4人に1人は慢性的な栄養不良の状態にあります。とりわけ、母親の胎内に命が宿ってから最初の2歳を迎えるまでの最初の1000日を迎える期間にしっかりと栄養をとることは、脳や臓器の発育、成人病のリスクなどにも影響していく点で、とても重要となります。また、新型コロナウイルスのパンデミックを経て、ひとりひとりが自身や家族の健康を守るためにも、保健教育や栄養改善が果たす役割とニーズも大きくなってきています。

シェアは、対象地域の保健センタースタッフ、保健ボランティア、また自治体組織である女性子ども委員会と連携しながら、保健センターまでのアクセスが遠い地域へのアウトリーチ活動を行う中で、3ヵ月に1回の頻度で乳幼児健診と保健教育の実施支援を行っています。

乳幼児健診実施の様子

カンボジアでは、離乳食という概念がなく、2歳になるまで、白粥に塩をいれたようなものしか与えないケース、子どもが食べられない大きさのものを与えてしまい、食欲がないものと判断してしまうといったケースがしばしば見られます。子どもの成長を定期的に見守っていくこと、またお母さんたちが実際に体験的にどういう食事を与えたらいいのか学んでもらうことも重要であることから、シェアでは乳幼児健診の後に離乳食教室も同時に行います。

レシピを使って実施される離乳食教室

乳幼児健診と保健教育を受けるだけだと、お母さんたちもなかなか参加につながらないこともありますが、一緒に試食もできる離乳食教室があることで、より多くの子どもたちとお母さんが参加してくれることにもつながっています。そして、離乳食教室で紹介されるレシピは、シェアが日本人栄養専門家を派遣して現地の人々と一緒に作りました。すべて現地で採れる野菜、マーケットで手に入る食材であることを確認し、お母さんたちにもなじみのあるレシピになっています。栄養バランスを考慮し、かつ月齢に応じたとりわけ離乳食を家庭で実践してもらうことをねらいとしています。

また、現在は離乳食教育実施の費用のみにはなるのですが、女性子ども委員会が自治体の予算を活動して離乳食教育を実施するということへの働きかけも行っていきます。

2023年からは、これまでの活動を一つのモデルケースとして、対象地域を拡大していきます。4保健センター管轄区8集合村39村の対象から、11保健センター管轄区19集合村76村へと拡大していく予定です。(※正確な村数については、現在、最中調整を行っているところです)これまでの活動を通して、経験を積んできた保健センタースタッフや保健ボランティア、女性子ども委員会の人材も活用しながら、新しい地域で実施をさせていきます。

〈主な活動内容〉

2017年からシェアはプレアビヒア州トゥバイミエンチェン郡の4保健センター管轄区を対象として活動を行っていましたが、2023年度よりその活動地域を11保健センター管轄区へと活動地域を拡大していきます。主な基金の活用目的としては、新しい活動地域で活動を実施するにあたって必要な機材や教材の費用などです。

具体的には、乳幼児健診を行う際の身長計や体重計が各村に整備されていないところには配布したいと考えています。また、乳幼児健診と同時に、保健教育も行うのですが、保健ボランティアさんが使うフリップチャート、乳幼児健診の記録の配布も必要です。そして、離乳食教室では、食材費用などは自治体の予算を使って現地の集合村で用意をするということができるようになってきましたが、新地域においては、調理器具の支援はどうしても一定程度の支援が必要であると考えています。

〈期待される効果〉

シェアが現地での活動を行う上での理念として、「すべての人に健康を」「いのちを守る人を育てる」ということを大切にしています。シェアは、農村地域で保健ボランティアや保健センタースタッフ、自治体組織である女性子ども委員が主体となって、乳幼児健診や保健教育、離乳食教育を実施できるように、研修や技術面でのサポートを行っています。

現地の人々が、主体となって活動できることを目指すのと同時に、自治体組織である女性子ども委員会を巻き込むことによって、離乳食教育教室の一部実施を自治体の予算を活用して行えるような働きかけも行っています。

2017年からの活動を続けていく中で、自治体の予算を活動して離乳食教育が実施できるケースも出てきて、少しずつ変化は見られています。人材育成をしていくことは、非常に時間がかかることではありますが、現地の人々が主体となり、いずれシェアがいなくなっても現地の人々たちでその活動が続いていけることを最終的なゴールであると考えています。少しでもそこに近づいていけるように、現地の人々が、主体的に活動を進めていけることを目指していきたいと考えています。

■カンボジア農村地域における子どもの栄養改善プロジェクト
実施場所:カンボジア王国プレアビヒア州
実施期間:2023年4月~2024年3月
・シェア=国際保健協力市民の会さまのその他の支援活動はこちらから

「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための9つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2022年11月1日から11月14日まで行います。

期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

➡ 応援投票は終了させていただきました。
みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。

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