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地球村の基金活動報告ー「アフガニスタンの女子教育に光を!女子校への教育環境向上支援」(認定NPO法人 ピースウィンズ・ジャパン)

2022年に「フェリシモ 地球村の基金」から支援をしているプロジェクト「アフガニスタンの女子教育に光を!女子校への教育環境向上支援」の活動レポートを、「認定NPO法人 ピースウィンズ・ジャパン」さまからいただきましたので、みなさまにご報告します。

*   *   *

〈プロジェクトの実績報告〉

私たちは、学習環境が非常にきびしいアフガニスタンの女子教育を応援するため、パチェラガム郡にあるアガム女子校の生徒たちが、安心して学ぶことができる仮設教室になる大型のテントと、女子校に図書館を設置し、あわせて必要とされる黒板やカーペット、事務用机や蔵書などの備品の提供を行いました。

まず最初に必要な物資として挙げられたのは、教室用のテントとそこに敷き詰めるためのカーペット、そして黒板でした。それはこれまで生徒たちが屋外で勉強をしていたために、雨の日は授業ができないことがあったからです。

次に挙げられたのは、図書館を充実させることでした。当初の計画では、図書館を新しいテントの中に設置する予定でしたが、安全面や利便性を協議した結果、図書館を既存の校舎の中に移すことにしました。新たに教員・生徒用として本576冊と本棚、事務用の机といすを設置することで図書館を充実させることができました。

これらの備品の手配に伴う作業は現地提携団体のスタッフが行い、ボランティアの方々の協力を得て、搬入・設置が行われました。これにより、アガム女子校の小学1年生から6年生までの1,480人の生徒たちにこの支援を届けることができました。

左側:新しい図書館を見学するパチェラガム郡の長老たち
右側:現地提携の団体スタッフ、ボランティア、学校関係者のみなさん(※女性教員は写真に写っていません)

ひととおり備品の搬入と設置が終わった4月12日、支援物資を学校に引き渡すセレモニーが行われました。セレモニーでは、現地の慣習である詩を詠むセッションと、日本の支援者のみなさんへの感謝を述べたスピーチが行われました。

また、備品を設置してから約2週間後に、支援物資がどのように使用されているかを確認するため、スタッフがアガム女子校を訪問しました。教室用のテントでは授業が行われ、図書館では生徒や教員のみなさんが読書を楽しみ、学習にも利用していることが確認できました。

左側:教室用のテントの壁には黒板がかかっています
右側:図書館で学習する生徒たち

〈現地の様子・現地の声〉

アガム女子校の校長先生は、今回の支援に深い感謝の言葉を述べられました。(以下)

何より子どもたちが「安心して学ぶ環境」を整えることが、学校にとっての長年の最優先事項でした。これまで何百人もの生徒が、壁や天井さえない場所でしか学習することができませんでした。

雨の日や砂埃が舞う風の日は、それだけで学校に来ない生徒も多く、教育に携わる身としては、生徒が学びのプロセスを中断してしまうことが一番辛い悩みでした。正直なところ、学校に来ても多くの生徒には集中できる場所、つまり教室がないことが大きな原因で、勉強に対するモチベーションも低く、生徒たちが宿題や予習の準備をしてくることは、あまりなかったからです。

このたびのご支援で、テントをはじめ、床に座るためのしっかりとした美しいカーペットが届き、学習環境づくりに本当に貢献してくれました。生徒のモチベーションも格段に違っています。

図書館も非常にありがたい支援です。これまで図書室と名付けた部屋を設けても、そこに納める本はほとんどありませんでした。今回500冊以上の本を置くことができたので、生徒はもちろん教員にとっても、教材づくりや授業の準備に大いに役立てることができるはずです。また、良質の机といすが備わったことで、じっくりと学習の時間を持つことができるでしょう。

いまは仮設教室のテントですが、いずれは建物内に安全な教室を設置することが望ましいと考えていますが、この国で女子教育の課題ははるかに大きく、そのためには一日一日を無駄することなく進めなくてはなりません。このように私たちの目の前のニーズに、まずは応えていただいたことに心より感謝申し上げます。

生徒のみなさんから贈られた手書きのメッセージ

〈支援者のみなさまへ〉

アフガニスタンの女子教育は、かつてないほどきびしい状況に直面しています。2021年8月にタリバン勢力が政権についてからこれまで、女性が中学・高校・大学で学ぶことが禁じられました。

彼女らが持つ多くの可能性やチャンスに、あまりにも大きな制限がかかったこの状況に、生徒・学生自身はもちろんのこと、その家族や多くの人々が、「学ぶ権利を取り戻したい」と一刻も早い教育の再開を切望しています。

今回のプロジェクトは、小学校の女子生徒に学ぶ環境をサポートするものでした。初めて真新しい教室用のテントを見た女子生徒たちに、喜びの笑顔がこぼれました。ここで生まれた希望の光を絶やさぬように、国際社会の一員として、私たちも引き続き女子教育の発展に向けてともに応援していきたいと考えています。

(認定NPO法人 ピースウィンズ・ジャパン 山本さまより)

■アフガニスタンの女子教育に光を!女子校への教育環境向上支援
実施場所:アフガニスタン、ナンガルハル県パチェラガム郡
実施期間:2023年1月1日~2023年4月30日
・プロジェクトの詳細はこちら
・ピースウィンズさまのその他の支援活動はこちらから

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