このチョコでスロバキアを好きになりました〈チョコメイズ〉

この国についに足を踏み入れました。
スロバキア。どなたかこの国について知っていますか?
私は知らなかった。
「チョコでその国を知る」
30ヵ国以上旅をしていますが、これ以上その目的にぴったりの国が過去にあったでしょうか。
名前さえ微妙ですよね。スロバキアとスロベニア。
スロバキアはチェコスロバキアから分かれました。スロベニアはユーゴスラビアから分かれました。
だいぶ地域も違います。

〈チョコメイズ〉さんはハンガリーの国境にあります。コマールノという街です。
国境には川が流れていて、大きな船の工場の跡があります。その跡地のアトリエにチョコメイズさんがいました。ほんとうに感じのいいご夫妻で、奥さんがショコラティエで旦那さんは奥さまのサポートをしてるそうです。お店を持たず小さなアトリエですが、世界に輸出していてリクエストに応えて商品作りをされているそうです。
きちっとしたものづくりで品質の確かさが伝わります。ナッツ、ドライフルーツと、どの国でも愛される思いやりのある味わいです。
スロバキアは人口が500万くらい、ほぼ兵庫県くらいしかいないので、やっぱり輸出メインになります。だんだんあとでわかってきたのですが、スロバキアの人たちは主張が控えめです。
いつもこちらのリクエストに応えようとしてくれる。
自分の主張よりも相手の要望を聞こうとする姿勢がスロバキアらしいと気が付きました。ちょっと日本人に似てる。
商談が終わってお昼ごはんを食べにコマールノの市内に行きました。出店が出ていて、楽しそうです。ノスタルジックな感じが屋台からするんですが。ほぼ肉です。いろいろな肉を焼く屋台が並んでいます。


こっちのローカルコーラもいただきました。ドクターペッパーみたい。ほんとにこのコマールノの地域の感じがあったかでした。

スロバキアの人はシャイだと思う。
ただいったん一緒にごはんを食べたら、ほんとうに街のすべてを紹介しようとしてくれます。
「これはかの有名な詩人の〇〇の家です。」すみません、日本人知らないです。
「これはこの地の料理、これも、これも食べてみる?」おいしい。
「あの時計台、もうすぐ時間で人形が出てくるよ」なんかかわいい。
あったかい人たち。
「私たちの家族は家ではハンガリー語で話します。こどもは学校ではスロバキア語です」
ヨーロッパはいつも国境が変わり続けてきました。東欧の他の地域でもよくこの町は○○人と○○人と○○人がいます。という話がちらっと出てきます。
そこに複雑な意味も思いもあるとお察しします。いろいろなルーツの人がいて、そして同じ町を愛して大事にしてる。それが豊かで、見ててかっこいい。
コマールノのチョコメイズさんはそれを私たちに教えてくれてる気がしました。
チョコで世界とつながる、世界を知るきっかけになる。
「幸福のチョコレート」の理想のチョコがチョコメイズさんです。


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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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