ヨーロッパのイースターがほんとにすごい
バレンタインのお仕事をしていると、「クリスマス」と「イースター」がいかにチョコレート屋さんが忙しいかということがわかります。
もう、メールも見なければ、ほかの仕事の話なんてとんでもない!という感じです。
仕事を合理的にするヨーロッパの職人さんですが、この2つのイベントだけはクレージーに忙しそうです。
インスタでも各お店が1ヵ月ほど前から今年のイースターのチョコの予約を開始しています。
チョコ旅の商談もイースターが終わって落ち着いてから行きます。その時期に行ったら非常識って感じになります。
今回、そんなイースター真っただ中のヨーロッパに行きました。
イースターの一週間前にコルマールというアルザス地方の街に行ったのですが。クリスマスくらい町中をパステルカラーで埋め尽くし。うさぎの置物であふれていました。よくここまで……。誰が頑張ったんだろう? 各お店もそうです。特にチョコレートはメインアイテム。中が空洞のチョコでうさぎや鶏やひよこを作ってラッピングをしてお店に並べています。
こんな風にして空洞につくるんです。ぶん回しマシーンを初めて見ました
だいたいはおとなしく一個一個作られてます。

公園では置物だけでなく、生きたうさぎや鶏も飾られていて、子どもたちと写真を撮っていました。
私はとっても迷惑な忙しい時に来た人かも。
実はその後、パリのロワさんに行ったときに「イースターの忙しい時に来てしまって邪魔じゃないですか?」とすぐ聞いたんです。
でも、オーナーのステファンは言ってました。「子どもが中心の催事なので、うちは大人向けのお店なので、クリスマスよりも忙しくないよ」と。
よかったーとはならないのです。だって、そりゃそう言いますよね。いい人なんですもの。
ロワのお店にもイースターのチョコを求めて来るわ来るわ。次々、地元のお客さまが買いに来るんです。
知ってはいましたが、ちゃんとヨーロッパのイースターを体験できてよかったです。
さらに言ってました。「クリスマスは1月に入ってもまだ余韻で販売しててもいいんだけど、イースターは終わったらすぐ片づけるから、在庫の持ち方がむずかしいんだ」と。へー。日本とは逆ですね。イースターはいつまでも売ってるけど、クリスマスは12月25日までしか販売しないですもんね。
イースターの前日にオランダでジャック ラビットと会う約束をしてしまって。
「こんな日に来てごめんなさい」と言うと、「もう、昨日全部納品したから大丈夫」と。店舗を持ってないショコラティエは前日までに配達完了だそうです。
日本ではイースターはそんなに盛り上がらないけど、パステルカラーとかかわいいうさぎモチーフが好きだから、イースターという意味じゃなく買う人が多いですよね。

日本でも復活祭をお祝いするようになったら、ショコラティエにかわいいチョコをたくさん作って送ってもらおうと思います。
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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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