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フェリシモ たすけあい基金からの支援活動報告「コロナ禍を生きるウガンダの人々の暮らしと教育を守るプロジェクト」(認定NPO法人 テラ・ルネッサンス)

「フェリシモ たすけあい基金」から2021年度に基金を拠出した「認定NPO法人 テラ・ルネッサンス」さまから、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。

*   *   *

ウガンダでは、新型コロナウイルスがはやりだした2020年4月から2022年1月までの約1年10ヵ月の間、学校は閉鎖されました。これにより精神的に不安定になった若者たちは、犯罪や望まない妊娠、経済的な不安などの理由から家庭内暴力も増えました。

今プロジェクトでは、犯罪グループに勧誘されるなどのリスクを負っていた脆弱な子ども・若者12名(13歳~18歳)を対象に、寺子屋教室(インフォーマル教育)やカウンセリングなどを行いました。

寺子屋教室で学ぶ子どもたち

2年近くもの間、「教育の機会」を奪われ、不安定な状況にあった子どもたちにとって、寺子屋教室は、勉強の遅れを取り戻す「学ぶ場所」だけでなく、スポーツなどでからだを動かすことができる場所にもなりました。

一時期は悪いグループに勧誘されて、本人や保護者も諦めかけていた「教育の機会」は、この活動によって取り戻すことができました。同世代の子どもたち同士が他愛のない話ができるその場所は、彼ら・彼女らに精神的な安心をもたらし、心の拠り所になりました。

サッカー教室を楽しむ対象者たち

その結果、全員が(政府の学校閉鎖が解除された後)復学・就職することができました。11名は地元の小学校や中学校に復学し、犯罪グループにマリファナの使用を強制され、心身ともに脆弱な状況に陥っていた18歳の男子は、寺子屋教室の勉強以外に個別カウンセリングや親族との関係性の構築、就業準備などの包括的なサポートを行った結果、グラフィックデザインの基本的な知識を習得してデザイン会社に就職が決まりました。

左上:寺子屋教室を卒業してデザイン会社に就職が決まった18歳の男子
右上:本人(左から2番目)と家族、クラスメイトとともに
グループカウンセリングの様子。カウンセリングでは、それぞれが失いかけていた夢を表現したり、将来に向けた希望を絵や文章で表現します。

他にも、コロナ禍で仕事がなくなったり、収入が減少したテラ・ルネッサンスの職業訓練校の卒業生たち(元少女兵)4名に対しては、布マスク作りの仕事を提供しました。この収入は、彼女たちの子どもたちの「教育の機会」にもつながっています。

そして、彼女たちが生産した500枚の布マスクは、テラ・ルネッサンスが買い取り、マスクを必要としている医療機関やエッセンシャルワーカーの方々に届けられました。

左上:マスクを制作している「元少女兵」
右上:生産したマスクを地元の診療所に供与している様子

〈支援者へのメッセージ〉

子どもたちはコロナ禍で学校が閉鎖されている間も、寺子屋教室で学び続けることができ、家庭環境が不安定になった子どもたちの心の拠り所になりました。また、マスクを作ったテラ・ルネッサンスの職業訓練校の卒業生たちは、自分たちの仕事が地域の人々や子どもたちの感染予防につながっていることに誇りと喜びを感じてくれています。

新型コロナウイルスがもたらしたこの2年間の経済・社会への影響は根深く、不安定な状況は続いていますが、彼ら・彼女らが自身の力で暮らしていけるように、そして、子どもたちが子どもらしく暮らせるように、これからも支援を続けていきます。
あたたかいご支援をありがとうございました。

■コロナ禍を生きるウガンダの人々の暮らしと教育を守るプロジェクト
実施場所 : ウガンダ共和国グル県
実施期間 : 2021年12月~2022年3月
・プロジェクトの詳細はこちら
・テラ・ルネッサンスさまのその他の支援活動はこちらから

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