フェリシモCompany

「助けて!」と言える社会を築くために。コロナ禍によりみえてきた課題に、お客さまとともに寄り添う「フェリシモたすけあい基金」とは?

橋本さん

こんにちは、フェリシモ基金事務局のmotoです。

フェリシモたすけあい基金」は新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに2020年に設立された基金です。
新型コロナウイルスにより影響を受けた人たちを守る活動や、未来をつくっていく子どもたちの支援に重点を置いて拠出しています。
フェリシモでは、これまで30年以上にわたり、基金を通してさまざまな支援を行ってきましたが、私たちはコロナ禍において、誰もが当事者であるという、これまで誰も経験したことのない状況に直面しました。そんななかでも、フェリシモ社内外から寄せられた、「大変な状況下にいる人の力になりたい」という想い。この想いを集めて、支援を実現できる体制、そして未来の暮らしをみなさまとともにつくっていきたいという思いで「フェリシモたすけあい基金」ははじまりました。
「たすけあい」の「あい(合い)」には「お互いに」という意味があります。この基金を通じて、社会の影に隠れてこれまで見えていなかった課題を共有し、そのときできる人が助け、ときには助けてもらう。そうやってお互いに助け合える社会をめざして、基金の立ち上げを担当した橋本和也さんにお話を聞きました。

話し手:橋本和也さん
聞き手:フェリシモ基金事務局

対話をしながらみんなでつくる基金

2020年2月頃から新型コロナウイルスの感染が世界的に広まり、危機的状況下で個人としても会社としても、迅速な決断を迫られる日々が続きました。それと同時に、誰もが当事者であり恐れや不安を抱えながらも、「自分たちよりも大変な思いをされている方たちの力になれないだろうか」と、それぞれが強く思っていました。「自分にできることはなんだろう」という声が増えるなかで、その想いを分散せずに、想いを重ねられる場として基金を設立できれば、実現できる支援が増えていくのではないかと思ったんです。そこで、「フェリシモメリーたすけあいアンケート」でお客さまに呼びかけて、生活者であるみなさまとともに対話をしながら基金の方向性を決め運営していこうということになりました。

橋本さん

支援が後手になっている人にこそ届けたい

フェリシモの基金は、およそ30年の歴史がありますが、「フェリシモたすけあい基金」はアンケートを通じてお客さまとともに拠出先を考えるという点で、これまでにない取り組みとなりました。アンケートでは、緊急度が高いと思う支援分野についてお客さまへお聞きし、そこでいただいた声をふまえて、フェリシモ基金事務局と相談しながら拠出先を決めていきました。第一弾では、これまでにも応援させていただいてきた国際支援を手がける団体への拠出も実施しましたが、アンケートが集まるにつれ、国内においても支援を必要としているけれど十分に手を差し伸べられていない方がたくさんおり、差し迫った状況であることが明らかになってきました。そこで、フェリシモでは基本的な拠出時期を決めて選考する基金が多くありますが、今回はその方向性から思い切って舵を切り、国内の困っておられる方へ一刻も早く支援を届けたいとの一心で、さまざまな団体さまへ分散して拠出を行うことにしました。拠出の基準についてはこれまで同様、お預かりした基金がきちんと使用されるのかを審査して進めました。また、お客さまおよび支援先さまとも対話を続けていきたいという思いから、ほかの基金同様に、支援先さまにはレポートを書いていただくことに加えて、プロジェクトの進ちょくをリモート会議などで対話をする機会も設けています。このようにして得られた声も、お客さまに共有することにしました。そしてその報告を読んだお客さまにアンケートに答えていただき、刻々と変化する課題やニーズをキャッチして新たな拠出先を発掘する、というサイクルを繰り返しています。

報告とアンケートは年に2回、『メリーカタログ』にて掲載しています。
報告とアンケートは年に2回、『メリーカタログ』にて掲載しています。

支援先とも対話を重ねて活用方法を模索

アンケートと同時に、それぞれの団体さまとオンラインミーティングをして困りごとをあぶりだし、基金をどのように活用していただくのかをともに考えてきました。これまでの基金では、災害や貧困など世界規模な課題に対しての拠出がメインでしたが、より個人にフォーカスすることができたのではないかと思います。日本の社会課題やそれに対するアクション、活動団体さまのことを知ってはいたものの、実際にどのような活動をされているのかを知る機会はなかなかありませんでした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大と同時に、国内の貧困や虐待など、それまで見えづらかった社会課題が顕在化してきたところがあると思います。私たちの暮らしの見えないところに問題は点在しています。それが見えてくれば、少しずつでも、これまでお届けできなかった団体にもご支援を広げることができます。「フェリシモたすけあい基金」では、後回しになってしまいがちな課題、子どもに携わる活動をされている団体さまへ優先的にお声がけをさせていただいています。

埋もれた課題をお客さまに知っていただく機会に

例えば、「キープ・ママ・スマイリング」さんは、長期入院中の子どもたちに付き添うご家族のサポートを行っている団体です。以前からお付き合いがあったので、初期にヒアリングをさせていただいたところ、改めてコロナ禍における入院生活がいかに大変なものなのかがわかってきたんです。私も子どもがいますので、他人事ではないという思いがある一方で、どのようなサポートが必要なのかはそれまであまりわかっていませんでした。コロナ禍での入院生活では、保護者は子どもの病棟からほぼ出られず、非常階段で立って食事をとっておられたり、シャワーを浴びることもままならず、さらに感染対策のため付き添う家族が交代することもできないという状況が、長期間で続いていました。この問題を知ったときに、同じ日本に暮らしていながら認識できていない問題がこんなにもあるのかと、言葉を失いました。ですから、「フェリシモたすけあい基金」では、これまであまり知られていなかった課題を多くの方に知っていただく機会にしたいとも思っています。

2021年に行った、「コロナ禍の小児病棟付き添いママを支援する『付き添い生活応援パック』
2021年に行った、「コロナ禍の小児病棟付き添いママを支援する『付き添い生活応援パック』

これまでトライできなかった活動にも挑戦

フェリシモの基金では、これまでもいろいろなテーマを設けて、基金を預けてくださるお客さまとより近い想いを持った団体さまへ基金を拠出する取り組みを行ってきたわけですが、「フェリシモたすけあい基金」ではぐっと間口を広げて、これまで私たちがリーチできていなかった課題に対しても、柔軟に支援できる基金です。例えば、「D×P」さまが手がける困難を抱える若者の相談窓口「ユメサキチャット」には「アルバイト先が休業になり、収入が減って家賃や電気代が払えない」などといった切実な相談が寄せられています。「フェリシモたすけあい基金」を通して、一部の方たちではありますが食糧や生活費をお届けすることができました。各団体さまとは対話を繰り返しており、今までやりたいと思っていたけれど着手できなかったことにもチャレンジされるなど、活動の幅を広げるきっかけになりつつあると感じています。

「助けて!」と言いあえる関係を築きたい

神戸市内の商店街が、自宅療養している感染者のもとへ温かい惣菜などを届ける取り組みへ拠出。「届ける商店も経済がまわり、地域コミュニティを強く骨太にする取り組み」の支援事例。
神戸市内の商店街が、自宅療養している感染者のもとへ温かい惣菜などを届ける取り組みへ拠出。「届ける商店も経済がまわり、地域コミュニティを強く骨太にする取り組み」の支援事例。

お客さまや拠出先と対話しながら社会課題および私たちが果たすべき役割が見えてきた一方で、まだまだ根深い問題が残っていると感じています。例えば、ひとくちに貧困問題と言っても、ひとり親家庭、就労、教育など、あらゆる事柄が複雑に絡み合い、コロナの影響で出てくる問題とその影響は多岐に渡ります。栄養を摂取できる重要な手段が給食というご家庭もあるなかで、物価の上昇により給食の品数が少なくなったというニュースも目にします。また、工事など現場仕事の稼働がなくなったことで収入がなくなったり、ダイレクトに生活に影響しています。さらに、このように困った状況ではあるけれど、今置かれている状況を自己責任だと感じて周りに助けを求めづらかったり、利用できる行政サービスがあることを知らなかったり……。視点を変えれば誰もが生活者であり、「自分が明日、同じ状況に置かれてもおかしくない」なかで、私だったらどのような支援を求めるのか、どのような取り組みであれば「助けて」と言いやすいのだろうかと考えを巡らせ続けています。

どこまでも当事者に寄り添う基金でありたい

「フェリシモたすけあい基金」は、フェリシモだからこそできることを念頭に置きつつ、いろいろな立場の方と対話をし、社会課題に向き合うためのヒントを集めているフェーズでもあります。ですから、日々情報を収集しつつ、小規模なコミュニティも含めて、支援先さまとの出会いの機会をもっと増やしていきたいですね。きっと、実際に私たちが支援の現場に行ってみることで、次にどのようなアクションを起こすべきなのかが見えてくるところもあると思います。そして、これから大きな拠出額が必要になってもお応えできるように基金の体制を強化して、ともにアクションしてくれるお客さまも増やしていきたいです。刻一刻と変化する課題に対して、柔軟な方法で団体さまのはじめの一歩、二歩のところに寄り添える基金であり続けたいと思っています。

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コメント

  • ひつじ より:

    長年フェリシモで色んな素敵な商品を選び続けてきました。私は良い顧客とは言い難いと思いますが、これらの取り組みの数々にいつも感銘を受けています。
    ずっとフェリシモを支持し続けます。
    最近は海外にいる友達にもフェリシモの商品を贈ることがあります。今は裏ボアパンツを愛用しています。大手の衣料品ブランドの冬物裏ボアよりもこれが暖かくてビックリしてます。ユーザーの声の拾い方、活かし方が商品のアップデートを見るたびに段違いだと感じています。これからも応援しています。誰かに助けてと言える社会に。そして多様性を自然に受け入れ合える社会に。自分の世代からそれらのことを強く意識するようになってきたと思います。
    私たちより下の世代に良くない価値観や考え方を引き継がせたくないです。

    • フェリシモ社会文化活動担当 より:

      ひつじさま

      とてもうれしいコメントをありがとうございます。
      また、裏ボアパンツにつきましても、おほめの言葉をありがとうございます。
      企画担当にもお伝えさせていただきますね。
      ひつじさまがおっしゃってくださったとおり、誰かに助けてと言える社会、
      多様性を自然に受け入れ合える社会を目指していきたいですね。
      たくさんの方に寄り添えるフェリシモでありたい、そう思っております。
      これからも、長く、お付き合いいただけましたら幸いです。
      よろしくお願いいたします。

      フェリシモ基金事務局

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