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2013年度基金活動報告 ー 紛争地域のこどもたちへの医療活動支援(ドイツ国際平和村) ー

2013年度に次の基金より拠出したドイツ国際平和村さまの活動レポートをご紹介します。

 

■健康な身体を取り戻し、平和な世界で生きること
今年3月後半から4月上旬にかけ、ドイツ国際平和村スタッフはタジキスタン、キルギス、ウズベキスタンを、また、5月後半には、グルジア、ナゴルノ・カラバフ、アルメニアを訪れました。ドイツでの治療を希望する子どもたちや彼らの家族との面会を行った他、現地の医療状況改善のために取り組んでいるプロジェクトの視察も行いました。この現地プロジェクトの一環で、栄養補助剤を現地に届ける活動も行っていますが、現地の人々からは「この発泡性の栄養補助剤が大変助かっている」というコメントがありました。下痢や栄養失調によって免疫機能の低下している子どもたちにとっては、この何の変哲もない栄養補助剤すら、命を救うものとなるのです。

5月初旬には、54回目となるアンゴラへの援助飛行を行いました。52人の子どもたちが、平和村のチャーターした飛行機にてデュッセルドルフ空港を飛び立ち、母国アンゴラへと帰国していきました。

1.空港へ向かうバスに乗り込む子どもたち.jpg(空港へ向かうバスに乗り込む子どもたち。ドイツ・平和村施設にて。)

 

子どもたちは、デュッセルドルフ空港へ向かうバスに乗り込む際にも、そして、チャーター機がルアンダ空港に近づいてきたことが分かったときにも、一斉に「帰るんだ!帰るんだ!アンゴラ!アンゴラ!」と喜びの声を上げます。「子どもたちのこの言葉の中には、期待と喜び、そして抑えきれない感情がこもっています。この時の子どもたちの気持ち、喜びを想うだけで、鳥肌が立ち、涙が溢れそうになりました。」と同行したスタッフが語りました。ルアンダ空港には、チャーター機到着予定時刻の何時間も前から、子どもたちの帰国を待ち続けている家族の姿がありました。

2.帰国した子どもを抱きしめる家族.jpg(帰国した子どもを抱きしめる家族。アンゴラ・ルアンダ空港にて。)

 

帰国した子どもたちが家族との喜びの再会を果たした数日後、このチャーター機は、これからドイツでの治療を必要としているアンゴラの子どもたち71人を乗せ、ドイツ・デュッセルドルフ空港に戻ってきました。

3.ドイツでの治療を必要としている子どもたち.jpg (ドイツでの治療を必要としている子どもたち。アンゴラ・ルアンダにて。)

 

オーバーハウゼン市にある平和村施設では、このようにしてドイツへとやって来た子どもたちが共同生活を送っています。子どもたちの怪我や病気の治療は、ドイツ各地の協力病院にて無償で行われます。そして病院での治療を終えた子どもたちは、平和村施設にてリハビリをしながら帰国の日を待っています。その中で子どもたちは、「たとえ言語や文化的背景が異なっていても、平和に共存することが可能だ」ということを学んでいます。

4.出身国が違っても皆仲良し(平和村施設にて).JPG

(文化や言語、宗教など、様々な違いを乗り越えて、
共に平和に暮らせること」を教えてくれる子どもたち。平和村施設にて。)

 

<支援者のみなさまへ>
2014年6月現在、アフガニスタン、アンゴラ、タジキスタン、ウズベキスタン、キルギス、グルジア、ガンビア、ナイジェリアからの子どもたちを受け入れています。この子どもたちは一つのことで結びついています。子どもたちを繋いでいるのは、健康な身体を取り戻し、平和な世界で生きることへの願いです。世界中で起きている大きな事件や出来事に比べたら本当にささやかな願いなのです。今この時も、世界中で多くの子どもたちがドイツ国際平和村の援助を待っています。一人でも多くの子どもたちの願いを叶えられるよう、今後もドイツ国際平和村は地道な活動を続けて参ります。重ねて心より感謝申し上げますとともに、これからも子どもたちのため、皆様とともに歩んでいけますよう祈っております。

前回の報告はこちら

 

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