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海外出張ネタ話

2026.06.09

今回のチョコ旅の目的との出会い

夜中にフィレンツェに着いたら、ホテルが閉まっていて。
タクシーの運転手さんが電話で聞いてセキュリティーを解除してくれて、予備の部屋に案内されるという信じられないあまあまセキュリティーの解除でとりあえず野宿をまぬかれています。
やれやれ。

と。実はそんなことより、入った時から部屋の端っこから、ビシビシくるものが気になって仕方がありません。
これです。

私が今回のチョコ旅で探しに来たものです。
これです。

え?椅子?
このボロボロの椅子。
いったい何年かかってこの味が出たのでしょう。
日本ではスタイリストさんくらいしか見向きもしないでしょう。
このぼろっちい椅子の醸し出す味わいが美しいと思った人が、代々この椅子を捨てなかったのです。捨てようと思ったら真っ先に捨てられてしまいそうなのに。
新しくリノベーションがされた部屋の中で、存在感を放っています。

バイヤーを長くやっていると、物のオーラを感じる力がつくように思います。
俺のこと見ろ。と、こっち見てる気がするのです。
実はエレベーターに乗っていて、人の持ってるものを「そのカバン……」って言うと「え?これ自分で作った」とか、「あ、おばあちゃんのおさがり」とか、この会話、私多いです。
ショコラティエに入った時もそれを感じます。
それがいいかどうかはわかりませんが。
ストーリーがあるチョコにはなんかオーラがある。
実際聞いてみてそうだったら、ほ~らね。って自分だけニタついてます。

しかし、ほんとに。
さっっっすがイタリアだ!とテンション上がりました。
ヨーロッパから日本へ努力して輸入する価値のあるもの、それは西洋文化、歴史と時間です。
歴史の長さでは日本は劣りませんよ。でも、まったく違うから。
真似が出来ないから輸入する価値があるんです。
200年、300年、400年の重みはかないません。日本では出せないものです。
しかも。有名じゃなくていいのです。
この椅子のように人知れず、人々に美しいと思われてきたもの。
今回、そんなものを探しに来ました!!!

さっきまで野宿寸前だったのに。
そんなことはすっかり忘れて、この旅の手ごたえを感じていました。

ある。
今回の旅でこの椅子のようなチョコに必ず会えるっ。

着くなり、前途多難な今回のチョコ旅ですが。
明日の早朝からシエナに直行です。

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チョコレートバイヤーみり

フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!

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