パリの老舗“ロワ”訪問記④ 新作チョコ会議のお話
ロワさんにせっかく来たのですから、新しいチョコのお話もしてきました。
「オレンジピールのチョコはすぐ割れてしまうだろう。このオレンジピールチョコはチョコが剥がれないんだ」と試食させてもらいましたが、オレンジピールがジューシーでビターチョコとのハーモニー最高。
こうやってアトリエにイメージを伝えながら新作が出来てくるんだなと。その場に立ち会えて嬉しかったです。
そのような試食を繰り返して、パッケージまで進んでいるチョコがありました。
一瞬、白のパウダーがホワイトチョコ?と思いましたが、中身はミルクチョコで、ヘーゼルナッツがたくさん入ったナッティーな味わい。

見た目でイメージ出来ると思いますが。やや柔らかなのです。
これは……。
日本のみなさま、好きですよ。
絶対好きですよ。
私も大好き。
ロワはなかなかどれも高級で新商品が出づらかったのですが。これは新商品となるかも。
しかし、大きな障害が。
海外では箱からあふれるパウダーはないものとみなされます。パウダーこぼれはまったく気にならないようです。
しかし、日本ではそうはいきません。粉が出たら、それは良くないことです。
ということで、このチョコの良さは、この理想的なナッティーな味わいと、まぶされたパウダーのまろやかさのハーモニーなので、日本デビューは無理かな~と思っていたら、そこは現場に立ち会った強みです。その場で、改善の相談をします。
まず、このくらいの量をビニール袋に入れて、ここで折って。缶に入るかな。多いかな。

え?きれいに並べられない? いや、それは問題ではないと思う。どう思いますか?
ロワさんで企画会議が出来ました。
私、ロワさんの制服着てるので、もうロワさんのスタッフの一員感すごい。

そうこうしてたら、なんと日本人らしきお客さまが来店!
ここは私にお任せくださいっ。
慌てて接客します。ぐいぐい行く。
スーツ姿の日本の紳士が奥さまへの帰国のお土産を選ばれていましたので、ここぞとばかりに日本語でご説明しました。私の周りだけ日本のテレビショッピングです。

SNSでの私のテンションが上がった姿を見て、
「みりさんはもう帰ってこない」と日本の私のデスク回りのお友だちが口々に言ってたそうです。机を片づけられそうでした。
ご安心ください。私は日本の物価でしか生きてはいけません。パリの物価で生活できる甲斐性は私にはございません。
ということで、この新商品のプチトリュフ〈ネージュ ブランシュ〉をぜひみなさまに食べていただきたいと思います。
(※最終的には缶入りでなく、箱詰めになります)
ご予約開始まで少々お待ちくださいっ。

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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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