[2024/03.27]

ぼくの、シンプルレシピ

#08. 鶏のからあげ

若いうちにかなえておきたい
100個の夢があるとするなら、
そのひとつは
「山盛りのからあげを、ひとりじめ」だろう。

揚げものを家でするのは
とてもハードルが高い。
何かのレシピを調べていても、
「揚げる」の文字を見たとたんにあきらめていた。

でも、いつか
お皿に山盛りになった鶏のからあげを、
誰にも遠慮せずに食べてみたいと願っていた。

自分が何個食べて、相手が何個食べたなんて
いちいち心の中で数えなくてもいい。
全部ぼくだけのものなのだから。

そして、そのためには
自分で揚げるしかないことも分かっていた。

なかなか決心ができないでいると
「最近、からあげがきつくてさー」と
中年の男性がぼやいているのを耳にした。

今のうちに、やるしかない――

いつか、いつか……と
先延ばしにできない夢もあることを知った。

HOW TO COOK

鶏肉に下味を付けます

ひとり分なのに鶏もも肉2枚をぜいたくに使います。まずは広げて、フォークでぷすぷすと、やさしく刺して小さな穴をたくさんあけます。(おかげで、やわらかくなる気がする)
ひと口大にカットします。だいたい20個くらいになると思います。ポリ袋を二重にして、カットした鶏肉を入れます。
しょうがをたっぷりすりおろして、酒としょうゆとともにポリ袋へ。今回の味付けはこれだけです。

よくもんで、しばらく置いておきます

ポリ袋の上からもんで調味料をなじませます。勢いあまって袋を破かないように注意。そのために、念のため二重にしています。置いておく時間は長くても構わないので「今夜はからあげにするぞ」と決めたら、ここまでの作業を朝にして、冷蔵庫にしまってから仕事に出かけています。

小麦粉を付けて、揚げます

ボウルなどに小麦粉を入れて、鶏肉をひとつずつ手に取り衣をつけていきます。片栗粉を使うとサクッとした歯ざわりになって「竜田揚げ」と呼ぶそう。『krasobi』編集長のあこあこさんがラジオで言ってました。
盛り付けに使う予定のお皿にラップでカバーして、小麦粉を付けた鶏肉を並べていきます。こうすることで、お肉とお皿のバランスをチェックできます。山盛りになりそうな量か確認。少ないかも?と思ったら、盛り付け時にはひとまわり小さいお皿にしましょう。
一度にたくさん揚げたかったので大きめのフライパンを使いました。持ち手の向きを横にして、コンロからはみ出さないようにしています。万が一服や肘で引っかけてしまったら……と恐怖心からこうすることに。
上下をひっくり返しながら、こんがり色がついてきたらバットに取ります。野田琺瑯のホワイトバットを使っています。

お皿に盛って完成

揚げものを盛り付けるときは天ぷら用の敷紙がいい感じです。100円ショップでも売っています。シンプルに添えものはレモンのみ!

【材料(ひとり分)】
◎鶏もも肉 2枚
◎しょうが お好きな量
・酒 大さじ2
・しょうゆ 大さじ2
・小麦粉 適量

(トッピング)
◎レモン 2切れ

STAFF
photo / text : けんち(このごろ編集部)
illustration:yuko