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2012年度基金活動報告 ーHIV(ヒト免疫不全ウィルス)/AIDS対策活動支援( 認定NPO法人 日本国際ボランティアセンター)

2012年度に次の基金より拠出した認定NPO法人 日本国際ボランティアセンターさまの活動レポートをご紹介します。

  • メリーポイントで社会貢献(HIV(ヒト免疫不全ウィルス)/AIDS対策活動支援)

 

南アフリカ共和国リンポポ州ベンべ郡は失業率が60%以上にのぼり、充分な収入が得られる人が少ない農村貧困地域です。活動は現地パートナーNGO・LMCC(ライト・オブ・マーシーコミュニティ・ケア)と協力しながら行っています。特にLMCCに所属する地域の女性たちが担う訪問介護ボランティア(地域でHIV陽性者やエイズの影響を受ける子どもたちを訪問介護によりケアをする)と子どもケアボランティア(村内に設置された子どもが学校帰りに寄れるドロップイン・センターで活動する)を育成し、地域の関係者(ソーシャルワーカーや学校、クリニック、教会など)と連携することでHIV陽性者やその他患者、子どもたちのサポートする仕組みづくりを行っています。

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子どものケアセンターで活動する「子どもケアボランティア」は地域のお母さんたちです。子どもたちの支えになればと長年ボランティアでドロップイン・センターを運営していますが、困難な状況にいる子どもたちへのケアの専門家ではありません。活動の中で虐待が疑われる子からの相談を受けたり、協力的ではない保護者とどう向き合っていいのか日々悩みながら活動をしていました。そこで、ボランティアとの話し合いを経て2013年3月に子どもケアボランティア16名を対象に、ケアやカウンセリングに関する研修を実施しました。研修の中では、地域の中でボランティアに求められる役割とは何かを考えることにより、自分たちが地域、そして子どもたちにとってどのような存在なのかを考えました。さらに、子どもたちが困難に直面した時どのような心理状態になるのかなどを学習していきました。その一番の成果はボランティアたちが自信をつけたことです。今まで手さぐりでやっていた活動が地域の役に立っている事を実感し、自らの課題を知ることでもっと学びたいという意欲が湧いてきたとの声が聴かれました。

また、研修後に自分たちが活動をする村内のステークホルダーとの関係向上や課題解決能力を向上させるための施策に、各センターでとりくみモニタリングを行っています。

<参加者の声>
「私たちの存在が子どもたちにとってだけではなく、地域にとって重要な事を実感。同時に責任を果たすためにもっとスキルアップを図っていきたいと思いました」(子どもケアボランティア:リジーさん)

HIV陽性者やその家族が健康な食事を継続して得られるよう、家庭菜園の普及を目指しています。昨年7~10月にかけて事前の調査を実施。11月に研修の対象となる現地パートナー団体のボランティア約90人を対象に1回目となる家庭菜園研修を座学で実施しました。いただいたご寄付では、これらの結果を受けて2013年4月に1ヵ村で子どもケアボランティア18名+現地パートナーNGOスタッフ1名に対して実地研修を実施しました。研修をドロップイン・センターで実施したことで、約50名の若者に家庭菜園に関する知識と技術を提供することが出来ました。同時にセンター内に小さな菜園を設置、果樹を植林しセンターの環境整備を行いました。これによって自ら食べ物を生産することができればより健康な暮らしができ、家計も助かる事が参加者の間で理解されました。

<参加者の声>
「お金を出して食べ物を買わなくても自分で育てることができる。そして、健康にも環境にとってもその方が良い。それを多くの人に伝えていきたいです」(子どもケアボランティア:フローレンスさん)

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今後の活動といたしまして、子どもケアボランティアの育成についてはケアとカウンセリングなど同様の研修を継続すると同時に、子どもたちの怪我や病気に対応できるよう救急法など実践的なスキルの向上も図っていきます。家庭菜園研修については実際にボランティアたちが各家庭で菜園をはじめる研修を行います。すでに家庭菜園づくりを実践している人たちが活動地にいることも分かったので、彼らの経験も活かし地元で菜園活動の普及を担う人材を育てていく予定です。ドロップイン・センターでは、果樹と野菜の世話をセンターの子どもたちが分担して行っていくことが合意されており、適切な指導を継続すれば子どもたちが学習する機会を広げることが期待できます。皆さんのご支援心から感謝いたしております。ありがとうございました。

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