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ベルギーのチョコレート

2016.01.03

ベルギー・ゲントの町で地元の人々に愛される「バンヘッケ」

ゲントのバンヘッケ。ベルギーで今私がもっとも好きなショコラティエです。

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私はチョコに目覚めたのは、パリからでした。だから、ベルギーの大らかさのセンスを初め理解できなかったのです。初期の『幸福のチョコレート』はベルギー派ではなかったですね。今カタログを見返しても笑っちゃうくらい偏ってます。
ごめんなさい。ベルギー派のみなさま。やっとみなさまのお気持ちが分かりました。今、大の大のベルギーファンです。そのベルギーのもっともいいところがこのバンヘッケには現われています。
ちょっと長くなりそうですので、休憩を挟みます。お茶の補充に行ってきてください。

おかえりなさい。

ベルギーのチョコのよさは実は首都ブリュッセルよりも地方にあると思います。ブリュッセルはチョコの国の中心すぎて、本質が見えにくくなっているように思えます。でも、地方に行くとベルギーチョコのよさがむき出しに存在しているのです。
アントワープやコルトレイク、そして、私がいちばん感動したのはゲントです。いいチョコの宝庫です。

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ベルギーチョコの素晴らしさは「やさしさ」なのです。私はベルギーチョコに以前賞賛を込めて、「うんちくなしにいい人チョコ」と言いました。ベルギーチョコは歴史や格式、プライドそのほか一切のことを語りません。そこにあるのは、シンプルな愛情のみです。だから、商談をしていても、チョコレート大国でありながら、言葉が少ないのです。他国と違います。

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ベルギーチョコにはとがったところがありません。最近の凝りまくった味はないです。万人が喜ぶ味なのです。ちまちま着飾ることもありません。箱もシンプルです。台形をひっくり返した箱にどんどん、上から乗せていきます。
だからこそ、人に語る具体的なアピールポイントを見つけにくかったのです。形でも、味でも、パッケージでもとがってないのですから。バイヤー泣かせ。


いえいえ私の力不足でした! ベルギーチョコは自分が目立とうとはしていないのです。
お客さまを味で喜ばせることをシンプルに目指しています。そこがベルギーの真髄。 このバンヘッケはまさにそんなショコラティエ。お父さんと息子さんの小さなお店。なんと、このショコラティエはチョコだけでなくケーキも、そしてパンも作るのです。ヨーロッパの地方に行くとこういう地域密着型の小さなショコラティエがまだ残っています。

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朝、商談に行ったら、焼きたてのパンを出してくださいました。塩味のあっさりパンにぱらぱら少しの砂糖が乗っています。そのパンの味わいの絶妙なこと。なんと味のセンスがいいんだろうと思いました。
ヨーロッパではチョコを母の日のギフトによく使います。行ったのは母の日が終わってすぐだったので、「近所の家には今頃、母の日のチョコがまだ一杯あるから、しばらくあまり売れないんだ」と言って笑ってました。

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店の奥が工場で、ていねいに使われた道具が並んでいます。

次に見たのはオレンジピールでした。ここから自家製ですか? オレンジピールは曲がっていてはいけないんだ、と。まっすぐに作るのが技術なんだよ、とまるで師匠が弟子に教えるように、私に話すお父さん。そのオレンジピールの量も少ないのです。仕入れたほうがいいんちゃうの?
オレンジピールといういちばんシンプルなチョコの要素をいちばんていねいに作る。これぞベルギー職人だと思いました。お店にずらりと並べられたすごい数のチョコレートもこんな風にていねいに愛されて作られていると思うと感動します。一粒一粒からオーラが出ていました。ばくばく食べるもんちゃうわ。ほんまに味わって食べよう。
これが本当のお取り寄せチョコレートだと思います。

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ベルギー、ゲントの近所の顔の見える人を楽しませるためのていねいで真剣なチョコ。
まるでお店で買ったように、お店で見つけた丸ごとオレンジのチョコをお届けします。もちろん、オレンジもお店で煮てます。ご近所仕様の臨場感たっぷり、空気と愛情も箱に詰めて、ゲントのお父さんと息子さんが手詰めしたそのままをお届けします。

バンヘッケ オレンジピールチョコ

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チョコレートバイヤーみり

フェリシモでのチョコレートバイヤー歴25年以上、「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに約500ブランド・約2,500種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは約250ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!

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