神戸・六甲の「かもめ食堂」さんと作ったタブリエ

こんにちは、日本職人プロジェクトのリーダー山猫です。

日本のモノづくりを通して、たくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。誰かの「好き」「欲しい」をカタチにした、ここにしかないプロダクトを生み出しています。

次の春シーズンに向けたテーマは、「寄り添う-cuddle」。

いろいろな人に会って、話して、それぞれの物語に寄り添って、モノづくりをしました。

その中からぜひ、春からの新しい生活を彩る、少しわくわくするもの選びを楽しんでください。

今回ご紹介するのは、神戸・六甲の「かもめ食堂」さんと作ったタブリエ(エプロン)。神戸から移転されるというお話を伺って、これまでのお礼と門出のお祝いを込めて、オリジナルのタブリエを作らせてもらいました。
力を貸してくださったのは、大手インテリアファブリックメーカーさん。こちらのリクエスト通りの生地を揃え、オリジナルのパターンも引いてくださったおかげで実現できたのが、今回ご紹介するタブリエなんです。

「かもめ食堂」の船橋律子さん(右)と、窪田靖子さん(左)。新天地に向かうおふたりの理想を叶えるべく、こだわりのタブリエを作りました!

オリジナルのタブリエで、新しい門出をお祝い

「かもめ食堂」は、季節の野菜をたっぷり使ったおかずが人気。お店を切り盛りする船橋律子さんと窪田靖子さんのお人柄が出るような、あたたかくてやさしいお料理が並びます。

フェリシモと同じ神戸にあることから、かもめ食堂さんには何度も取材や撮影でお邪魔させてもらいました。特にフェリシモのライフスタイルマガジン『kurasobi(くらそび)』では、レシピを教えていただいたり、連載を担当していただいたりと、たくさんお世話になっています。(現在くらそびの編集長Kは、日本職人プロジェクトのカタログ編集も担当してくれています)

『kurasobi』で連載中の「かもめ食堂 今日の献立」で紹介されている料理は、懐かしくてあったかい家庭の味。

そんなご縁から、かもめ食堂さんが六甲を離れて移転されると聞いたとき、何か新しい土地でのスタートの応援になるようなものと考えました。そこで思いついたのが、調理の時に欠かせないタブリエ(エプロン)。新しいお店でも張り切っておいしいものを作ってもらえるように、何度も打ち合わせを重ねて、理想のタブリエを目指しました。

毎日の仕事に使うものだから、かもめ食堂さんの理想をなるべく叶えたいと思い、打ち合わせを重ねること半年。あれこれ相談して、ようやく素敵なタブリエにたどりつきました。(ちなみに現在、かわいい鳥型の鍋つかみも企画中)

「明るい色の方が、おいしいものが作れそう」

タブリエの素材に選んだのは、ほどよいハリがある、ナチュラルな綿と麻の混紡。いつもお世話になっているインテリアファブリックメーカーさんのたくさんのサンプルを見て、あれこれ相談しながら決めました。

毎日使うものだから、汚れても気兼ねなく洗える素材に。使い込むほど、生地がやわらかくなじんでいくものをチョイスしました。

この生地を選ぶのにも、ファブリックメーカーさんの担当さんとデザイナーさんが、何度も打合せをしてくれました。かもめ食堂のおふたりと、フェリシモの商談室でご挨拶される場面もありました。(実はこのファブリックメーカーの担当さんも、もうすぐ定年退職を迎えられます。モノづくりを通じて出会ったり別れたり、いろんな人の人生が交錯しているなあ…と感じます)

フェリシモの商談室で顔を合わせた、ファブリックメーカーの担当さんとかもめ食堂さん。たくさんの人が関わってくださって、いいモノができていきます。

あれこれさくっと入れられて、デザインのアクセントにもなる大きめポケットはピッグスエード。気軽にじゃぶじゃぶ洗えて、洗うほどに味が出る豚革を使っています。実はこの素材探しが大変で、なかなか理想の革材がなく、革のポケットは無理か…と一度は諦めかけました。でもふと思い出して、いつもお世話になっている鞄工房の担当者さんに「タブリエに縫い付けて実用性もあるピッグスエードできますか?」とお聞きしたところ、見事解決。初めに聞けばよかったのですが、、本当に沢山のひとに助けられていますね。

ちなみに革材は染色したものだと激しく色落ちしたり、硬化してしまったりするものが多く、洗濯はできないものが多いのです。でも今回使用するピッグスエードはウォシャブルレザーで、水洗いであれば風合いを保つ優れもの。最初の数回は多少の色落ちはしますが、だんだんとジーンズのように落ち着いていきます。

そして大きなお鍋をよいしょっ!と持つときにお腹に当たる部分は、熱くないように生地を二重にしています。これも、かもめ食堂さんのお二人からの強い要望でした。

ちょっと座って休憩するときに突っ張らないよう、正面に深めのスリットを入れました。足さばきがいいから、厨房でも動きもスムーズです。(この深めのスリットがないと、とても不便なんですよ~とかもめ食堂さんが言ってました)

細めのショルダーひもを、後ろでクロスするデザイン。ひもで簡単にサイズ調整ができるので、ひとつあれば男女兼用でも使えます。サロペットみたいな洋服っぽいデザインだから、着けたままちょっとそこまでの買い出しもOKです。

カラーは、目を引く鮮やかなイエロー。実はもともとのサンプルは落ち着いたブラウンだったのですが、「明るい色の方が、おいしいものが作れそう」という船橋さんの言葉から、思い切ってイエローに変更。これがすごく素敵で、身に着ける人も見る人もなんだか元気が出てきます。おいしいものを作る意欲も、食欲も湧いてきそうです。(イエローが好評だったら、いつかブラウンバージョンを出せるかもしれません^^)

春からの新しいスタートを、タブリエと一緒に

「かもめ食堂」さんの理想をカタチにしたら、なんだかおいしいものが作れそうなタブリエになりました。これを着てひもをキュッと結べば、不思議とお料理上手な気分になってきます。

新しい門出をお祝いするタブリエは、春から始まる新生活のお供にもぴったり。料理だけでなく、手芸や絵画、ガーデニングなど、自分の好きなことを楽しむ時間にも。おしゃれで機能的なタブリエが、気持ちのスイッチも入れてくれそうです。
最後に、かもめさんの新しいお店は、神戸から少し離れた西脇市になります。「新天地でのお店をこれから作っていきます。オープンは少し先の2021年11月頃を予定していますが、ひょっとしたら来年になるかもしれません。気長にお待ちいただけたら嬉しいです 」とのこと。ぜひ皆さん、今後のかもめさんの動向に注目してくださいね!  http://kamomeshokudo.com/

次回は、日本職人プロジェクトリーダーの山猫が、思い出と思い入れたっぷりに作った鞄をご紹介します。個人の記憶から生まれた、どこにもない鞄です。お楽しみに!

かもめ食堂さんが欲しかった 職人本革遣いの料理人タブリエ〈ハッピーイエロー〉

¥9,680(税込み)

日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。

プロジェクトリーダー 山猫

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