いとしい手づくり〜羊からの贈りもの~

2023年5月31日(水曜日)

羊からの贈りもの

都会から自然の多い郊外に引っ越して2年目、新しい何かに真剣に取り組んでみたいと感じ、羊の毛を刈り、草木で染め、紡いで織るという8ヵ月ほどのワークショップを受講しました。もともと学生のころは美術を学び、色の世界が大好きで、羊はよくクロッキーしていたこともあって、手芸や繊維は苦手だけれど羊なら……という気持ちでした。

 

刈りたての羊の毛。汚れを落としてフワフワにするのもひと苦労。

教えてくださったのは厳しくてやさしくて、本物の先生とも呼ぶべき素晴らしい方で、学生時代の無我夢中さを思い出させてくれました。

 

スピンドルを使って羊毛を糸にしていきます。

すべての工程はここでは書ききれないほどの大仕事でしたが、名前のある羊さんの毛の個性、草木からいただくやさしくてあたたかい色、パレットを混ぜるように自由に紡いでいく毛糸、経糸と緯糸が交差する度にいちいちときめき、その響き合いに吸い込まれて夢中になった腰機織(こしばたおり)。学生時代と変わらず徹夜になって、太陽が昇ってから「あっ! 私は今、母なんだった」と気づくことも。

 

染料になるマツゲゴケは探すと案外見つからない。ある日、公園で咲き誇る15,000本ものツツジにびっしり付くマツゲゴケを発見! すさまじい歓喜&興奮の波におそわれて、 無我夢中で採取!!

縄文人や弥生人と同じ原始機を使って織っていると 、時空を超えるような感覚があり、おおげさかもしれませんが、私のそれまでの人生がそこにぎゅっと凝縮されたような大きな感動を覚え、自然との調和は無限大という実感を手にしたんだ!と感じています。

 

腰機織(弥生機織)で作った大判ストール。赤金色はマツゲゴケ、黄色・黄緑色はタマネギ、水色は藍、ピンクは西洋茜などで染めています。

スタイリスト業や子育てに追われて封印していた「自分自身のものづくりに帰りたい」という想いをもう一度そっとすくい上げ、自分のこの手で作っていこうと、今思うことができたことがうれしいです。

 

愛猫・パンチョのプレートをあしらったお守り袋を制作中。

今は自然からいただいたなんとも言えないあたたかみの恩恵を私らしくつなぐべく、わが家の招き猫・パンチョのファンの方々へ、感謝の気持ちをカタチにしたお守り袋を作り始めているところです。

 

インテリアスタイリスト 岡あゆみ
子育てと猫2匹をもふもふしながら、衣食住遊を研究しています。
Instagram:@awayukimusica

 

 

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