シンプルな見た目ですが、匠の『業』とこだわりが詰まったトップスを作りました。このトップスは、なんとウール100%の糸を使っています。ウールといえば、冬素材のイメージですが、実は吸湿性と放湿性にも優れており“天然のエアコン”と呼ばれるほど。なので使い方次第では春夏にも適しているのです。今回はこのウールの糸にバンデーラ加工と染色を行ってくれる“株式会社艶金”さんにおじゃまして、いろいろ話を聞いてきました。
艶金さんは岐阜県大垣市に工場があり、創業は明治22年。なんと今年で137年を迎える老舗企業です。今回ほどこしてもらうバンデーラ加工というのは、ウール繊維が持つフェルト化(収縮)しやすい性質をおさえる加工です。なめらかでやわらかな風合いと光沢感を出し、チクチク感とピリングの発生をおさえてくれます。縮みにくいので家での洗濯も可能に!艶金さんでは、洗浄→バンデーラ加工→染色→仕上げまでを行ってもらいますが、どの工程がむずかしいか聞いてみました。ウールでむずかしいのは染色と仕上げだそうで、ウールはどんなに洗浄しても真っ白にはならなくて、産地・年度によって白度や繊維の太さが違うそうです。なので、同じ色に染めるためにはかなりの調整と経験が必要になります。また、今回のような甘編みで伸びやすい生地は仕上げ工程にも『業』が必要。この道40年の三輪さん曰く、バンデーラ加工した生地の仕上げの難易度は高くて、“横取り”と言われる横目をまっすぐにするのが特にむずかしいとのこと。三輪さんを筆頭にいろんな人の苦労と業のおかげで、今回のチクチクしないウール100%のトップスはできあがっています。ぜひ手にとって職人の技術を感じてみてください。