初めてのヒールブーツと、こだわりのB&B。

こんにちは、フェリシモ日本職人プロジェクトのリーダー・山猫です。

この〈&Stories/アンドストーリーズ〉シリーズでは、「誰かの物語から立ち上がるモノ作り」をコンセプトに日本製のアイテムをラインナップ。1人ひとりの中にある、小さいけれど熱烈な「好き」「欲しい」を叶えることで、世の中にはないモノが生まれます。

この冬のキーワードは、「TIAM(ティアム)」。ペルシア語で、「初めて出会ったときの瞳の輝き」という意味を持つ言葉です。目にした瞬間、心が揺さぶられて、特別な感情が湧きおこる。そんなモノとの出会いはきっと、暮らしという日常に素敵な光をもたらします。自分と静かに向き合う冬という季節に、瞳が輝くような出会いを、ぜひ楽しんでください。

今回ピックアップするのは、冬の足もとを彩る靴。〈&Stories/アンドストーリーズ〉初となるスタンダードタイプのヒールブーツ、そしてこだわりのポストマンシューズをご紹介します。

ついに出会えた、淑女のシンデレラブーツ。

この冬デビューする新作は、日本職人プロジェクト始まって以来の「ヒールブーツ」。「革靴なのに、スニーカーみたいな履き心地」でおなじみ、神戸・長田の靴職人さんに作ってもらいました。2016年からスタートした日本職人プロジェクトの長田職人靴シリーズは、もはや定番になっていて、レースアップ、ローファー、ウイングチップ、サイドゴアブーツなど、さまざまなバリエーションが登場しています。

その中で、今回初登場となる編み上げブーツは、制作期間がなんと1年半。長年、理想のブーツを探し求めていた〈FELISSIMO・ハッピートイズ〉プロジェクトマネージャー・KYOKOさんの熱いリクエストから生まれました。KYOKOさんは普段フェリシモの手作り雑貨ブランド「クチュリエ」のマネージャーをされていて、ブランドプロモーションを主軸にいろいろな仕事に携わっています。日本職人プロジェクトのアイテムについて、いつも率直な感想を山猫に伝えてくれる頼れるご意見番であり、実際に日本職人プロジェクトのパールアクセや鞄や靴も愛用している心強いファンのおひとりです。

KYOKOさん。日本職人プロジェクトの長田靴シリーズの愛好者のおひとりでもあります。

そんなKYOKOさんからある日、「理想のブーツがあるんだけど、なかなか出会えなくて……」と相談を受けました。KYOKOさんがその時の想いを綴ってくださったのが、こちら。(原文そのままです^^)

KYOKOさんより → 山猫へ(原文)
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山猫さんー! 私、ずっと探し求めている究極のブーツがあります。

デニムなどのカジュアルなファッションのときはきれいめに見えて、逆にきれいめな服装の時は甘くなりすぎないレースアップのブーツ。大好きなのに、こまかいこだわりがあるせいか、これは!というブーツになかなか出会えないんです。

(理想ポイント)

・ 足を長くスタイルよく見せたいからヒールは欲しい。

・ ヒールの高さは、1 日中履いていても疲れない、5cmがベスト。

・ ヒールの形は、細すぎず、でもごつすぎない。

・ 電車に乗り遅れそうなときは、ダッシュできるくらいの安定感 。

・ つま先は細くなく、マニッシュなデザインに。

・ 革が硬いと、長時間デスクに座っていると足が疲れてしまう・・・・・・。

こんなブーツ、どこにでもありそうでしょう?
でも、ありそうで意外にないんです。

こんなたくさんのわがままを叶えてくれるのは、山猫さんしかいないと思うんです。
山猫さん、わたしの理想のブーツを作ってくれませんか?

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小柄なKYOKOさんのリクエストは、歩きやすくて疲れにくくて、時には走れて、足が長く見える5㎝ヒールのブーツ。(この5㎝というのも絶対で、4㎝では低すぎて、6㎝では高すぎてダメとのこと)
長田の靴をいつも愛用してくれるKYOKOさんの要望にお応えしたい……と考えて、山猫は初めて、5cmヒールのついたブーツに挑戦することにしました。
声をかけたのは、長いお付き合いの靴メーカー社長・岡さん。でもやっぱりヒールのあるブーツは難しくて、なかなか思うような仕上がりになりません。例えばヒールも、安定感を出すために太くなりすぎたり、革張りがうまくいかなかったり。KYOKOさんのチェックも受けながら、ひたすら修正の繰り返しでした。

靴メーカーの社長・岡実さんと、靴工場を営む職人の前城勝さん。これまで多くの名品を生み出してきたお2人も、今回ばかりは苦戦しておられました。

苦戦した3大ポイント

1:約5cmヒールでグラつきなく安定した履き心地にするにはヒールのパーツが大き目になり、見た目がカッコ悪くなってしまう。

2:グリップ力のあるブーツ底でないと歩きづらい。

3:足入れした時にいつもよりも前傾姿勢で足が入るので、全体なフォルムデザインに配慮がいる。

などなど、問題が山積み。そういったポイントをひとつずつ解消し、フェリシモの試し履きの担当YUKAさんにチェックいただき、同時進行でデザイン面なども含めてKYOKOさんに確認いただきながら製作しました。

ようやく試作品の片足が完成して、そこからさらに微調整を加え、満足のいく形になったのは一年後でした。やり直した回数6回。ポストマンシューズのときくらい時間がかかりました。

KYOKOさんが「これでお願いします!」とOKを出してくれたブーツは、想像を超える美しい仕上がり。カジュアルな服装をきれいめにまとめて、甘い服装には辛さをプラスして、歩きやすさとスタイルアップを両立。これはもう、誰にとっても理想のブーツと言えそうです。

足もとをさりげなく彩るレースアップ。当初はトゥのデザインをファッショナブルなウイングチップにする案もありましたが、KYOKOさんは「シンプルなままで」とオーダー。どんな服装にも合わせやすく、着こなしを引き締めます。

最大の課題であったヒールを高くしても安定して歩けるように、靴底もいつもとは違うものを特別に取り寄せました。しっかりグリップが効くので、ヒールが高くても前すべりせず歩けます。裏貼りをせずに、そのまま履けるのも魅力です。

そして、本革で高級感と美しさを演出できるように、本革で覆ったヒールもこだわりのポイント。KYOKOさんが求めるイメージに整えることができました。安定感を残しつつ、太すぎず、細すぎず、絶妙な太さを追及。後ろから見た時にキュッとくびれたシルエットが美しく、全方向どこから見ても抜かりなく整えました。

サイドジップで、脱ぎ履きもスムーズ。パンツにもスカートにも合わせやすいミディ丈で、幅広いコーディネートに似合います。

初めてのヒールブーツは、たくさんの苦労と発見がありました。1年半以上も時間はかかりましたが、KYOKOさんが「夢に描いていた、いえそれ以上のブーツが目の前に現れました!」と言ってくださったのが何よりうれしかったです。サンプルの試し履きに協力してくれた社内スタッフのNさんも、「これだけヒールが高いのに歩きやすい! さすが、長田の職人さんですね」と太鼓判。間違いなく名品!と自信を持っていえるレザーブーツができました。

身長が5㎝高くなるだけでも、印象もスタイルもぐっと変わります。ヒールが苦手な方も、このブーツの安定感ならきっと大丈夫!ぜひ、5㎝高くなった世界を体感してください。

妥協しない男がこだわった「B&B」。

初代モデルがブラック、2代目がブラウンで登場したポストマンシューズ。郵便配達員のために開発されたアメリカ発祥のこのシューズは、何にでも合わせやすいベーシックなフォルムと快適な履き心地が支持されて、〈&Stories/アンドストーリーズ〉の人気アイテムとなりました。

今回新作のポストマンシューズを作ろうとなったとき、アイデアを出してくれたのが日本職人プロジェクトメンバーのNISHIYANでした。色へのこだわりが人一倍強いNISHIYANは、「本体は絶妙な色合いのダークブラウンにしませんか? ありそうでなかったテイストに。で、靴底は真っ黒にしませんか? 真っ黒の靴底、かっこいいんですよ~」と山猫にプレゼン。ただ、黒い靴底はコストなどの面でなかなか大変らしく、「難しいですよ……」と岡さん。それでもNISHIYANの熱いリクエストに応える形で、手配してくださり、最終的には黒い靴底×ダークブラウンの本体を作ってくれることになりました。

左の画像は、靴デザイナーの森下愛さん(左)と靴メーカー社長の岡実さん(右)。右の画像は、靴職人の前城勝(左)さんと奥さま(右)。日本職人プロジェクトの熱いリクエストを具現化してくださる最高のパートナーです。

社内でのサンプルチェックの際に、岡さんが持ってきたのは両足のポストマンシューズ。通常はサンプルは片足のみ作って検証するのですが、いきなり両足で完成品を作って来られました。「NISHIYANさんの好みや要望はわかっているので、しっかり仕上げてきました!現状の出来栄えでお眼鏡にかなっていると思って両足作って持って来ています!」と自信満々の岡さん。絶対にいけると踏んで、職人の前城勝さんに両足作ってもらったそうです。たしかに、黒の靴底を合わせたダークブラウンのポストマンシューズは、これまでとは全く違う雰囲気に仕上がっていました。

NISHIYANこだわりのダークブラウンは、黒ほど強くなく、茶のようにほっこりしない、絶妙のカラー。黒の感覚でコーディネートすれば、あか抜けた足もとを作ってくれます。「かっこいい!」とNISHIYAN一押しの黒い靴底も、全体の印象をキリリと引き締めます。

足をすっぽり包み込んで、歩きやすさもばっちり。初代モデルを作る際に、前城勝さんに7回も試作してもらって完成した、こだわりの履き心地です。

ほどよくぽってりとしたボリュームも特徴。足もとにボリュームを出すことで、冬の重いコートもバランスよく着こなせます。パンツでもスカートでも、とにかく合わせるものを選ばない万能シューズ。1足あれば、幅広いスタイルに対応します。

ブラウン&ブラック(B&B)という大人な配色で、スタイリッシュに進化したポストマンシューズ。厚手のタイツやソックスにも負けない存在感で、冬の足もとのおしゃれの楽しみが広がります。

2足の新作モデルはいかがでしたか? どちらも22.5~25.5の充実の7サイズ展開です。あなたが一目惚れした靴と出会える機会になればと思います。申し込まれた方は冬のお届けをどうぞお楽しみに。

長田の靴職人が作った 職人本革の凜とした編み上げブーツ〈ブラック〉

¥27,800 ( +10% ¥30,580 )

長田の靴職人が作った 職人本革のポストマンシューズ 〈ダークブラウン〉

¥21,000 ( +10% ¥23,100 )

日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。

プロジェクトリーダー 山猫

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