おとめの旅するクチュリエ日記「フランス 美食の街 リヨンの食事情」

2017年4月10日(月曜日)

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ボンジュール! おとめです。フランスにも春がやってきていますが、少し前の1月、2月は、フランス人にとって最も寒い季節でした。その頃は、南仏の人はどこにいるの? というくらい外に出ないので、なんだか村が静まり返っている気がするのはおとめだけでしょうか。そんな季節に元気の出る食文化のご紹介! フランスで美食の街と言えば「リヨン」。リヨンの食は世界に誇るということで、多くの若い料理人たちが、リヨンのレストランで修行をするのも有名な話です。今回は、最近のリヨンの食事情についてお話したいと思います!

フランス人と料理は切っても切り離せない関係

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フランス人にとって食べることは大事なことで、それはフランスの大事な伝統であり文化であります。そんな伝統を守りぬいている街がリヨン。リヨンには、Les Halles(レ・アル)という、いわゆる屋内マルシェがあるのですが、そこはもう、マルシェというより、デパートの食品売り場のような感じで、美味しそうなものが美しく並べられています!

美味しそうなものがずらり

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例えば左上の写真のスモークサーモン。大きい!本格! 右上の写真のように、プロフェッショナルな方が切ってくれるのですが、これが本当に美味しいんです。また、フランス料理と言えば、フォアグラ。フォアグラをケーキのように美しく料理して並べられていることにも感動。フランスではトーストにいろんなものをのせて、食前酒とともにいただく習慣がありますが、そのトーストにのせるものたちが右下の写真! サーモンやタラなどをリエット(パテのようなもの)にして、こんな風に並んでいるとすべて試したくなってくるんですよね。

定番になりつつある日本食も

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また前菜にぴったりのお魚のマリネや、最近では流行りというより定番と言った方が正しい「巻き寿司」が、グラタンの隣に並んでいるのです。食前酒の時や前菜にぴったりで、お土産にしても素敵なプチおかずが並びます。フォアグラのクレームブリュレだなんてお洒落♪

1月のデザートの定番といえば

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フランスでは、1月のデザートの定番となる「ガレット・デ・ロワ」もずらり。横に本当に美しすぎるケーキたちが。ここまで来ると本当に芸術! やっぱりリヨンというところは、食に関しては裏切らない街なんだなと関心してしまうのですが、伝統ばかりを守って、新しいものは取り入れない場所なの? と言われると、実は違います。

ベジタリアンの人たちのためのカフェ

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この時偶然見つけたカフェがこちら。ドアに大きく「VEGETALIAN」と書いてあります。つまり、ベジタリアンの人たちのためのカフェなのです。中に入ってメニューを見てみると、「100%VEGAN」とも書いてあります。Vegan (ヴィーガン)とは、完全なるベジタリアン、つまり、動物を苦しめて作られたものは口にしない、という主義。これらのスローガンを掲げた、ちょっとお洒落なカフェなんです。

完全なるベジタリアンメニュー

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例えば左上は「マフェ」という西アフリカの料理で、本来ならビーフを使うところを、すべて野菜だけで作ったというプレート。右上はフムス(ひよこ豆のペース状の中東料理)のラップサンド。デザートのマフィンやケーキもフルーツが中に入っているものばかり。

伝統を守りながらも、少しずつ変化

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お店の外も中もかわいくて、お友だちとお茶をするだけでも素敵なところです。こういうカフェは最近フランスで増えてきましたが、以前はあまりなかったんです。
伝統的に、フランス料理の中に「菜食主義」という文化はなく、お肉やお魚料理がメインの国。ましてやリヨンなんていう「ザ・フランス料理」の街には、こういう新しい価値観のお店はなかなかないのですが、伝統を守りながらも、こういう若い人用のカフェや、今までになかったコンセプトも受け入れる、オープンな美食の街に変わりつつあるんだなと、最近認識しつつあります。
日本から比べると、街並みもあまり変化しないフランスですが、実は少しずつ変わってきているんですよね。

クチュリエクラブ会員誌『クチュリエの種』でも、「おとめの旅するクチュリエ日記」が人気連載中です!

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