フェリシモCompany

ゆるっとはじめる習いごとで暮らしをちょっとサステナブルに。自分のペースで知識や技術を身につける「ミニツク」にまつわる10のこと。

自宅に届く習いごと ミニツク

こんにちは、フェリシモ環境コミュニケーション事務局のFukuです。

ミニツク」は、自宅で気軽に習いごとに取り組めるレッスンプログラムです。

ガラスペンなどの趣味をはじめ、ヨガやピラティスなどの健康プログラム、金継ぎや手づくりカトラリーなどの大人の工作レッスン、アロマ、収納、スパイスなど、そのジャンルは実にさまざま。100以上の通信講座と体験レッスンを展開しています。

敷居を低くして、お客さまがゆるく楽しめる視点を大事にしながら、プランナーの得意や趣味、生活上での実感をおりまぜることで、よりワクワクする企画になっています。

今回、お話を聞いたのはプランナーの下内香苗さんです。多様な趣味をお持ちで、金継ぎで器の修復を行ったり、精米後のぬかでお漬物を作ったり、サステナブルな取り組みを暮らしに取り入れている下内さんの、企画を行う上で大事にしていることをお聞きしました。

話し手:下内香苗さん
聞き手:環境コミュニケーション事務局 

Q1、「ミニツク」を一言で表すと?

「ミニツク」のキーワードは「おうちに届くレッスン」です。お客さまがミニツクのプログラムを気軽に体験できて、「役に立ったなぁ」と思っていただけて、単なる習いごととしてではなくて、心がおどるようなものをお届けしたいという思いで企画をしています。

下内さん

Q2、どのような経緯でスタートしたのでしょうか?

定期便をお届けしているフェリシモでは、「お客さまの毎月の楽しみを最大にするにはどんなことができるのか」ということを考慮して企画を行っています。そのような思いからフェリシモが開拓したのが、「学び」というジャンルでした。ハードルが高くて挑戦しづらいということでも、できるだけ気軽にチャレンジしていただきたいと思い、生活、美容、健康、食など、あらゆるジャンルを取りそろえ、気楽でありながら実用的に使えるものをご提供し続けています。

お客さまが今、なにを求められているのかをベースに、まずはそのニーズをかなえるためにどのようなプログラムがあればいいのかを検討します。とっつきやすいものになっているのか、お客さまがそのプログラムを行うことで達成感を得られるのかなどをポイントに構築していきます。さらに、ここからが「ミニツク」らしさの最たるものだと思うのですが、企画担当者の興味や個性、持っている能力を掛け合わせてアイデアを練っていきます。例えば、「2分からはじめるゆるいピラティスレッスンプログラム」は、私が担当したプログラムなのですが、ヨガのインストラクターの資格を取る過程で得たからだにまつわる知識を活かしています。そのジャンルのことを調べて掘り下げたり、ゲスト講師からくる専門用語を解きほぐしたりして、わかりやすい言葉にして編集することも、私たちプランナーの大事な仕事のひとつなんです。また、プランナーの持っているアンテナが多様なので、それぞれの興味がどんどん発展して、ジャンルが広がっているところがあります。

経緯について話す下内さん

Q4、「ミニツク」は、お客さまが新しいことをスタートするきっかけにしたいと聞きました。

そうなんです。「ミニツク」は基本的には習いごとではあるものの、高い月謝を払って、気合を入れて義務感で通うという堅苦しいものではなくて、ちょっとしたすき間時間に、気軽に教養を身につけることができるとか、技術が身につくとか、作品を作れるようになっちゃうとか、生活や人生においてなにかしらプラスアルファの要素でありたいんです。そして、「ミニツク」はハードルは低いけれどテキストや付属のグッズなど、中身は充実しています。「どうしたら初めての方にもわかりやすいか」を考え、むずかしそうな学びを気軽に始められる入り口をつくり、興味や得意を突き詰めてプログラムをつくることで、レッスンが終わった後に満足感も得られるものをご提供できるよう日々心がけています。

Q5、どのようなプログラムが人気ですか?

手描きのレッスンです。最近は、「クラシカルな花文字と日常使いの文字をたしなむはじめてのガラスペン入門レッスン」など、センスよく描ける絵手紙のレッスンが人気ですね。文字を書くという行為は、日常的に行うものなので、身近でトライしやすいという背景もあるのではないでしょうか。オリジナリティのあるおしゃれなハガキや、美しい筆文字のお手紙を自分で書けたら日常的にとても役に立ちますし、なにより自分自身がうれしいですよね。「ミニツク」では、そうしたニーズを満たすプログラムをこれまでも多数展開してきたのですが、最近では本格的な趣味の領域へと段階が上がっているような傾向があります。例えば、お手紙にちょっと添えるおしゃれなイラストなど、ファーストステップとしてより楽しんでいただける手書きのプログラムがさらに増えて、作品を作り上げるレベルにまで技術を向上させるお客さまもいらっしゃいます。また、「ミニツク」は届いた瞬間のワクワクも大事にしているので、レッスンに付属しているガラスペンやペーパーアイテム、そして作例のデザイン性にもこだわっています。そうしたかわいいものを身近に置いておくことも、継続するモチベーションになりますよね。

Q6、「家族で学ぶ防災プログラム」は下内さんが企画されたと聞きました。防災×レッスンという組み合わせが斬新ですね。

災害が増えるなかで、私自身が、防災にまつわるレッスンがあればいいのにとずっと考えていました。私も、知っているようで正しい防災の知識を知らないという自覚がありましたし、ご家族がいる方であれば自分以外の人を危険から守る必要があります。そうした思いから、家族が一緒に学べる防災テキストが世の中にあまりないこと、書籍を読んで防災の知識を身につけるのはなかなかハードルが高いなぁという私や周りの声もあり企画したのが「家族で学ぶ防災プログラム」です。

テキスト

ある架空の家族が「もしもミッション」をクリアしていくというもので、災害時に起こり得るシチュエーションを想定して、そこで取るべき安全対策を掲載したり、家族で避難訓練をしてみたり、大事な知識を盛り込んだプログラムです。さらに、自分で家の見取り図を書いて家具の固定方法を見直すなど、テキストを読むだけではなく実際に手を動かすことで知識が頭に入るように工夫をしています。情報量は多いのですが、ちょっと時間があるときにトライできるようにしています。毎月少しずつ勉強して、スモールステップで知識をアップデートしていただけないかと考えたんです。

チェックシート

Q7、日常のサイクルでの時間の使い方も考慮されているのですね。「おうちで体験金継ぎ教室プログラム」も下内さんがご担当されています。

壊れた器をリペアしたいというお声や、一度やってみたいというお客さまからのリクエストは以前から多く、「いつか金継ぎのプログラムをつくりたい」というプランナーチームの思いを実現させました。私はもともと、趣味で金継ぎをしていたので、私が手をあげて担当させてもらいました。というのも、私は大学で陶芸を専攻していて自宅にたくさんの器があり、割ってしまうことも多々。そこで趣味として数年間、金継ぎをしていました。でも実は本格的な金継ぎはすっごく手間がかかって難しいんです。自分で勉強をして金継ぎの技術を身につけたのですが、相当の根気が必要だと肌身で感じていたことと、なによりも、たくさんの失敗を経験した私が担当すれば、より実用性の高いプログラムをつくれるのではないかと思ったのです(笑) 

器を見つめる下内さん

これまでの金継ぎの経験を活かして、修復の“練習”ができる「おうちで体験金継ぎ教室プログラム」を企画しました。簡潔なテキストと割れた陶器が教材で、ひび・欠け・割れの3つの修復を練習し、3ヵ月で金継ぎを習得します。おうちにある器を直すレッスンも考えてみたのですが、それぞれ割れ方が異なるため、画一的な説明をしても伝わらないですし、実用的な技術の習得にはつながらないと思ったんです。また、金継ぎの素材には、真ちゅう粉と合成樹脂塗料を使っています。失敗してもやり直せる気軽さとコストを考慮しました。私の経験から、漆では乾燥させるだけで1ヵ月かかったり、乾いてからでないと失敗を発見できなかったりして、忙しい合間に行うには相当の集中力が必要だという実感があったんですね。ですから、このレッスンでは数時間で完成でき、基本的な手順を知っていただくことを目的としました。そして、このプログラムで成功体験を積んでいただいて、本格的に漆での金継ぎにチャレンジしてもらえたら、日本の伝統技術も継承できてうれしいですね。

金継ぎの説明書
作業時に使用する紙はかわいくて耐水性もある、繰り返し使えるすぐれもの。

Q8、下内さんは多趣味であり、暮らしのなかでもサステナブルな取り組みを取り入れているのだとか?

プライベートでは友人の思い出の品やお気に入りの器など、金継ぎでのリペアを手がけています。あと、私は趣味が多くて、日本酒が好きなので利き酒師の資格も持っているのですが、最近は無農薬のお米を使用したものや、伝統的な酒造りをしている日本酒に興味がありますね。お米が好きなので、フェリシモ本社のある神戸でつくられた無農薬の玄米を購入して自宅で精米し、そのぬかを使ってぬか漬けをつくったり。しょうゆの手作りに挑戦したこともあります。そうした、暮らしにおける気づきをヒントに手がけたのが「ハーブとスパイス・薬味のちょい足し活用レッスンプログラム」という、自家製調味料をつくるレッスンです。10ヵ月でなんと60種類の調味料が作れるようになるんです。自分で簡単に手作りできたら楽しいですよね。講師である料理家の大久保たえさんはハーブやスパイス使いの天才で、その使い方を家庭料理に落とし込むのがとてもお上手なんです。庭に生えているハーブを使うのもいいですし、スーパーにある今まで使ったことのない食材を使いこなせるようになったりもして、身近なもので家庭料理がワンランクアップするプログラムです。

ハーブとスパイス・薬味のちょい足し活用レッスンプログラム

Q9、実用性が高いですね!「ミニツク」ではお客さまのリアルなお声はどのように反映されているのでしょうか?

アンケートを通してお客さまのお声を聞くことが多いですね。先ほどご紹介したハーブのレッスンは、当初はお弁当のプログラムを企画しようとお客さまにアンケートをとってみたのですが、お弁当づくりよりもその中身のお料理そのものに対する悩みを解決したいというお声が圧倒的に多かったのです。そこで、手軽に料理をアップデートできるプログラムをつくることにしました。また、実際に「ミニツク」のレッスンを生活に取り入れておられるお客さまのご自宅にて取材をさせていただき、「ミニツク」が身近にあるライフスタイルをカタログに掲載させていただいたことがあります。私たちプランナーはお客さまに寄り添った商品を企画したいという強い思いがあるので、お客さまが「ミニツク」を1日のサイクルの中で実際にどのように楽しんでいらっしゃるのかをお聞きして、「このすき間時間にはこんなプログラムがあればいいのかも」というふうに、日常的に「ミニツク」が貢献できるポイントを再考するとてもいい機会になりました。

素敵なあの人の一日
「ミニツク」のプログラムを暮らしにたくさん取り入れてくださっている鍋島さんを密着取材させていただきました!

Q10、今後の展望をお聞かせください。

なんだか明るい未来が描きづらかったり、ちょっと心が沈みがちなご時世ですが、「ミニツク」をきっかけに新しい世界を体験したり、心を前向きにしてくれたりするようなプログラムを、ひとつでもお客さまのお手もとに届けられたらと思っています。学ぶことが、人生を変えるくらい影響を与えることもあります。知識を得たり、できることが増えて自分の世界が広がることで、大事な人に手づくりのものを届けたり、家族とのコミュニケーションがよくなったり。習いごとや読書はちょっと気が重いという方でも、ゆるっとチャレンジできて、新しい扉を開くきっかけであり続けたいと思います。そして私たちもプランナーも、いろいろなことにチャレンジすることが好きだからこそいい企画ができるんですよね。これからも積極的に学び続けて、興味を深めていきたいです。

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