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イギリスのチョコレート

2025.05.13

創業1875年の英国王室御用達ブランド〈シャルボネル エ ウォーカー〉

イギリス・ロンドンの、ボンドストリートという高級ブティックが立ち並ぶセレブ通りのど真ん中に、この「シャルボネル エ ウォーカー」はあります。創業1875年、イギリスを代表するショコラティエのひとつと言ってもいいでしょう。昔はロンドンにおいしいものがないと言われていて、グルメ泣かせだったこの街で、ダントツのおいしいチョコの地位を誇っていました。しかしっ。最近のロンドンはおいしいものがいっぱいでも評判になる街になってきました。そんなグルメな街になった今でも、やっぱりこのチョコの存在は不動のものです。

お店にはロイヤルファミリーの写真が飾られ、英国王室御用達の紋章も光っています。イギリス王室との関わりの深さ全面オシで、英国気分が盛り上がります。お店に入るとちょうどたこ焼きくらいの大きさのまん丸のトリュフがずらり。(最近はチョコ界の流行により小さくなっています)淡いピンクが可愛いピンク マールドシャンパーニュが一番有名ですが、そのほかにもバイオレットやローズ、キャラメルなど、わくわくするくらいたくさんの種類があります。パッケージもちょっとほかの国にない伝統が見えます。とにかくボックスがフェミニンなんです。パステルカラーの丸いボックス。これが今は世界でもいろいろありますが、伝統的にはイギリスでしか見ないボックスでした。日本人好みのベビーピンクは私たちのお姫さま魂を鷲づかんでおりました。本当に美しい花柄もシャルボネル エ ウォーカーは頻繁にチョコのボックスに使っていました。中には“オペラ”というシリーズがあって、これはボックスに直接ゴールドのひもが持ち手として付いていて、淑女がドレスを着て、ハンドバッグ代わりにオペラ観賞にこのチョコを持っていくというものでした。ありえない。いつも荷物でカチカチパンパンのカバンをぶん回してる私には憧れの世界。

そう、シャルボネル エ ウオーカーはほかにない本気の本物のセレブチョコなんです。その分野の最高峰と言えるでしょう。

味わいも世界のチョコレートは大体コーヒーに合います。しかし、イギリスのチョコレートはやっぱり紅茶と合うのです。その秘密は数々のフレーバー。いち早くチョコにフレーバーを取り入れ華やかなチョコを作り続けていました。そのフレーバーが紅茶にぴったりなのです。

どうしてこんなに王室とかかわりが深いか。そもそもブランドの成り立ちが、パリで高級チョコレートを作っていたマダム・シャルボネルが、エドワード7世にロンドンに呼ばれ、高級ジュエリーボックスや帽子ボックスを作っていたミセス・ウォーカーに紹介されて、高級ボックスに高級チョコを詰めて売るというアイデアから始まっているからです。当時そのアイデアは大発明だったことでしょう。豪華な手づくりボックスとサテンのリボンにくるまれたチョコはまるでお姫さま。セレブがギフトにするのにこれ以上ぴったりのチョイスはありません。

あのダイアナ妃もボンドストリートのお店にご自身で来られていたとか。
エリザベス女王がお亡くなりに英国中が悲しみに包まれたときも、このシャルボネル エ ウォーカーは女王陛下が逝去された翌日と国葬の日はお店を休んで喪に服したそうです。また、女王陛下のあの有名なバッグの中にはいつもチョコレートをひとかけら忍ばせていたという逸話もあります。それがどのブランドか公式には明かされていませんが、「もしかして…?」という想像も膨らみます。このように英国王室とは切っても切れない縁のあるシャルボネル エ ウォーカーをご自宅で味わう贅沢を存分にお楽しみください。私も紅茶を淹れに行きます。

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チョコレートバイヤーみり

フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!

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