[2025/09.23]

ぼくの、シンプルレシピ

#39. ゴーヤチャンプルー

クセが強いのに欠かせない――
ゴーヤみたいな存在に、なぜ惹かれるんだろう

今年の夏はゴーヤをよく買った。

苦味があまり得意ではなかったけど、
いつの間にか夏の定番野菜に仲間入りしていた。

塩もみして生で食べたり、
みそ汁に入れたり。

なかでも、いちばんよく作ったのは、
豆腐と適当な具材で炒めるチャンプルーかな。

ゴーヤの苦味を豆腐がやさしく包み、
豆腐のぼんやりとした味わいと食感を
ゴーヤがキリリと引き締める。

正反対のようで、支え合っている。
そんな関係性が、なんだか微笑ましい。

そしてゴーヤに惹かれるということは、
ぼくはきっと豆腐に近い人間なんだろう。

ゴーヤチャンプルーを作ると、
ちょっとくらいクセが強いひととも、
うまくやっていける気がしてくる。

HOW TO COOK

野菜を切ります

ゴーヤチャンプルーなのでゴーヤはマストです。あとは、あるものでOK。炒め物なのでにんじんとたまねぎを使いました。にんじんのオレンジが加わると仕上がりが見栄えしますよ。わたを取ったゴーヤとたまねぎは薄切り、にんじんは細切りにします

豆腐と豚肉を下ごしらえします

木綿豆腐は食べきりサイズを1パック(3パックセットで売っているもの)使用。キッチンペーパーで包んで水気を切ります。豚肉は食べやすいサイズにカットします

調味料を用意します

炒め物をするときは、先に調味料を用意しておくと気がらくです。同じタイミングで入れる砂糖と和風だしの素、そして酒としょうゆを合わせておきます

炒めていきます

フライパンにごま油をひいて、まず野菜を炒めます。たまねぎやゴーヤが透き通ってきたら、フライパンの片側に寄せて、空いたスペースでお肉を炒めます
お肉に火が通ったら、野菜とともにふたたびフライパンの片側に寄せて、空いたスペースに木綿豆腐を手でちぎって並べて焼きます

味付けをします

豆腐に焼き色がついたら全体を軽く混ぜて、あらかじめ用意しておいた砂糖と和風だしの素、酒としょうゆを合わせたものを投入。やさしく具材と絡めます

溶き卵を加えます

卵ひとつを溶いて、具材の上から回し入れます。さっきの酒としょうゆを入れてたボウルを再利用すると、わずかに残っていた調味料も加わり、洗い物もちょっとだけ減りますよ
卵を加えたらひと呼吸置いて、あまり激しく動かさずにやさしく炒め合わせます

うつわに盛り付けて完成!

仕上げにかつお節を乗せて、ゆらゆら踊るのを見ながら食卓へ。なんとなくエキゾチックなお皿があったので、コーディネートしてみました

【材料】
◎ゴーヤ 1/3本くらい
◎にんじん 1/3本くらい
◎たまねぎ 小1/2個
◎豚肉(切り落としなど)100gくらい
◎木綿豆腐 1パック(食べ切りサイズ)
◎卵 1個
◎かつお節 適量

【調味料】
・砂糖 小さじ1
・和風顆粒だし 小さじ1
・酒 大さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・ごま油 適量(※炒める用)

(おまけ)ゴーヤの下ごしらえ

ゴーヤは縦半分にカットして、スプーンを使ってわたをそぎ落とします。できるだけ皮?緑色の部分に近いところまでそぐと、苦味が抑えられる感じがします

STAFF
photo / text : けんち(このごろ編集部)
illustration:lilyco