加賀てまりをキットで作ってみました

2022年5月20日(金曜日)

「てまり」一度は見たことある方も多いと思います。日本の伝統的な手芸のひとつですが、「これ、、どうやって作るんでしょうか・・?」と、いうのが素朴な疑問。
球体の上に広がる美しい模様にこころ奪われたクチュリエスタッフが、今回こちらのキット「四季の情景に思いを重ね 絹糸でかがる加賀てまり」に挑戦。
その様子をリポートします。

てまり作りの工程は大まかに3つ

①土台作り  
その名の通り、土台となる球体を作ります。

②地割り  
土台に刺しゅうするための分割の目印を付けます。下絵みたいなものですね。

③模様を刺しゅう 
華やかな糸色を使って、美しい模様を刺しゅうします。一番楽しみ。

土台作り

使う材料
・ネット 
・鈴 
・キルトわた 
・地巻糸

鈴をネットで包んでキルトわたで巻きます。
ネット…、リンゴとかに巻いてあるものですよね?なぜこれを??と思って、小出先生(てまりの先生です)に聞いてみたところ、鈴の音をきれいに響かせるためだそうです。
中の鈴が「よく鳴る(良くなる)」という語呂合わせから縁起がいいと言われているんですって。なるほど。

最初はこんな感じ。これで球になるのかな…。

途中メジャーで円周を測りながら…。

ひたすら、地巻き糸を使いきるまでぐるぐる巻きます。
最初はいびつでしたが、なんとか丸くなりました。
あまり力を入れすぎない方が、球にしやすかった気がします。  

地割り

使う材料
ラメ糸 

作り方説明書の地割りテープとスケールがここで登場。
地割りテープはカットして使います。
まち針を3色準備。

まずは北極を決めます。(これはどこでもOK)地割りテープを使って、南極と赤道も。
てまりを地球に見立てたこの位置決め、ちょっとおもしろいですね。

赤道テープとスケールを使って、まち針を等間隔に刺しなおします。

これで下準備はOK。ラメ糸でまち針に沿って、縦と横に線を付けます。

その後、便利な型紙を使って、かがる段数の目印をつけていきます。

これで地割りのできあがり。

模様を刺しゅう

使う材料
・絹糸や金糸

色合いも光沢も美しい!!さすが絹糸です。

さぁ!ついに球体に刺しゅうです。かがりです。
デザインによって、かがりのスタート位置は変わりますが、今回は赤道まわりからスタート。
ここは巻くだけ。でも球の大きさに沿わせて引きすぎずゆるすぎずやさしく。

ここからはメインのかがりに。基本的には同じかがりのくり返しです。

絹糸をそろえながら、焦らず糸を引きます。

段数付きの型紙は、目印がわかりにくいときにも大活躍。

だんだん模様が大きくなってきます。絹糸が重なっていく工程をひたすら味わいます。

黄に変えて、かがりをくり返します。

次はベージュ。赤道側、北極側とも模様が大きくなりました。

次は白で最終段は金糸。その後、赤道付近の重なった糸を赤紫でまとめます。

北極側と南極側に松葉かがりをすれば完成です!!

こちらのてまりのタイトルは「満月の光」。
月の光のグラデーション、てまりに絹糸で表現するとまた趣がある気がします。
秋が来たら満月を見上げつつ、鈴虫の声とてまりの鈴の音とのアンサンブルをしてみたいなと想像が膨らみました。

制作時間は、10時間くらいでしょうか。
かがりの種類も少なくて、思ったよりはスムーズにできた気がします。

大変だったのは、土台が丸くなるよう、意識しながら糸を巻くところと、
かがりの時の糸の引き具合。ちょっとゆっくり目に糸を引く方が、糸もそろえやすく、絡まりにくかった気がします。
楽しかったのは、だんだん模様が大きくなっていくところ。次の糸を刺したら、どんな感じになるんだろう…、もう1色刺してから休憩しようかな…、と完成までが待ち遠しかったです。

日本の伝統の手づくりが体験できるキット。
いままでやったことのない技法にチャレンジする機会でもあり、できあがったときの達成感が次へのモチベーションになりそうです。

本記事で紹介した商品はこちら

四季の情景に思いを重ね 絹糸でかがる加賀てまりの会(期間予約)

つややかな絹糸をかがって、雅な模様を描きだす「加賀てまり」。受け継がれてきた和の技法を、土台作りから仕上げまで、存分に堪能できるキットです。伝統的な模様をモダンにアレンジしてくださったのは、てまり作家の小出 孝子さん。折々の風物詩を映したデザインは情感たっぷりで、インテリアとしても素敵です。四季の移ろいや日本の美に思いを馳(は)せながらひと針ひと針。美しく縁起のよい「加賀てまり」を作って飾って、こころ豊かな時間をお楽しみください。

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