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みんなでプロジェクトを応援! 「カンボジア「村の幼稚園」保育者育成支援 」(認定NPO法人幼い難民を考える会)

「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい6つの自立を支援するプロジェクト。
その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

【幼い難民を考える会について】
はじめまして、幼い難民を考える会(以下、CYR)の関口です。私たち、CYRは1980年、カンボジアの戦乱を逃れた人々が収容されていた「カオイダン難民キャンプ」への訪問を契機に発足しました。難民キャンプ内に保育センター「希望の家」を開設、子どもたちの保育と、保護者の経済的自立を目指した技術研修を行いました。以来、子どもたちに適切な教育とケアを提供することが、カンボジアの平和な未来作りにも通じると信じ、カンボジアで幼児教育の拡充に取り組んでいます。

【村の幼稚園 運営支援】
「村の幼稚園」への運営支援はCYRが近年、力を入れている保育事業の一つです。2011年から始めた「村の幼稚園」事業は、今までカンダール州、タケオ州、コンポンチュナン州の農村で15ヵ所を支援してきました。そのうち11ヵ所は、地域の運営委員会に運営を移行し、継続して地域で運営されています。2018年11月からコンポンチャム州クロノープル村、トンレクラウ村、バックプノム村で、新たに「村の幼稚園」を開設予定です。

【カンボジアの現状と当会の活動】
〇保育所のニーズ:
内戦が終結して20年余りたっている現在でもカンボジアでは、教育の普及・充実が不十分です。特に幼児教育の拡充は遅れており、現在幼稚園に通える3-5歳児は、全体の約36%にとどまっています。カンボジア政府も幼児教育の充実が、将来の貧困削減に繋がるとして幼稚園の設置を進めていますが、全国の需要に追いついていないのが、現状です。近年、カンボジアの首都プノンペン郊外には外資系縫製工場が建ち並ぶようになり、多くの村人が現金収入を求めて、働きに出ています。子どもたちは、祖父母に預けるか、もしくは就学前のきょうだいだけで家の近所で過ごしています。子どもたちが昼間、安全に遊び、トイレや手洗いの習慣を身に付け、絵本で文字に触れられる村の幼稚園のニーズが、社会の大きな変化に伴って、ますます高まっています。

〇農村部の子どもたちを取り巻く環境
大人が働きに出る日中、子どもたちだけで留守番をしている光景がよく見られます。冷蔵庫のない家には、子どもたちが食べる昼食もありません。具合が悪い子も、面倒をみたり病院につれてゆく大人がいない中、容体が急変をする場合もあります。他の公立・地域幼稚園が年間9ヵ月しか開校していないのに対し、「村の幼稚園」では通年子どもたちを受け入れています。幼稚園にいれば、保育者の目が届き、勉強のみならず、栄養や体調も守られます。「村の幼稚園」の保育者は子どもに必要なことを理解し、適切な働きかけができる人材が求められています。当会では事前研修やOJT、3年間継続する月次のモニタリングを通して、自信をもって子どもたちを教えることができる保育者を育成し、その保育者が幼稚園の運営主体が当会から地区に移行したあとも、村にある幼稚園の保育者として長く子どもたちの成長を支える存在になることを支援しています。

earth2018_CYR_1.jpgカンボジアでは曜日ごとに色が決まっています。国民の常識も幼稚園で教えます。

earth2018_CYR_2.jpg村の幼稚園では、数字と文字を教えます。小学校では、数字と文字を読めることが前提
で授業が行われるので、小学校で留年やドロップアウトしないためにもしっかりと習得
してもらう学習法を保育者に習得してもらいます。                

earth2018_CYR_3.JPG身体を動かし、歌を歌ったり、五感を使って楽しむ時間も子どもの発育に重要です。
事前研修で保育者の先生が習得した踊りを、クラスが始まってからOJTで一緒に実演
します。                                  

<主な活動内容>

「村の幼稚園」の保育者候補は村の委員会が推薦します。選ばれるのは、事情があって仕事につけず、能力と意欲を埋もれさせている村の女性です。こうした女性が幼児保育の基礎を学び、「村の幼稚園」の保育者として、やりがいのある仕事に就き、継続的収入を得て、安定した生活を送れるよう、ご支援をお願いいたします。

【研修費】
保育者及び地域の教育担当者研修参加手当・宿泊代・食事代:開設する幼稚園を管轄する地域行政の教育担当者に研修段階から参加してもらい、当会の支援が終了する4年目以降、公的機関からの支援を得られる体制づくりを行っています。

【旅費交通費】
トレーナーのガソリン代・フェリー代:車と船を乗り継いで、OJTやモニタリングに通います。

【人件費】
新任保育者3名の給与:新学期11月から支払います。

【会議費】
 保護者ミーティング:親が稚園の必要性を理解し協力的な関係が築かれるよう、村や行政関係者も参加して話し合います。

<期待される効果>

CYRは、できるだけ多くの子どもたちに幼稚園に通う機会を提供すべく、ひとりの保育者で一日3時間子どもたちを教える「村の幼稚園」事業を行っています。カンボジアの貧しい地域では、事情があって畑や工場で働きに出られない女性は生活の術がありません。彼女たちが、自分の住む村の幼稚園で3時間子どもを教えることで、収入と生きがいを得、コミュニティーの一員として自信をもって暮らしてゆけるようになります。

最初はマニュアルどおりの保育スタイルだった保育者が、独自のアイディアで教室を飾ったり、教材を工夫したり、自立した教育者へと変身します。最初は子どもが言うことを聞いてくれない悩みに直面する保育者も、当会保育アドバイザーの助言で子どもとの接し方が上達し、数か月後には子どもの態度が変化します。礼儀正しくなり、ものを丁寧に扱うなど、幼稚園で教わったことが家でも実践され、親たちの保育者への感謝と尊敬も生まれます。

保育者が幼児保育の基礎を学び、実践での適切なアドバイスと十分なサポートを得られることが、保育者の将来を決定づけます。月次のモニタリング研修に地区や郡の教育担当者も参加することで、当会の支援が終了したあとも地域行政のサポートを得られます。当会では、事前研修、OJT、フォローアップ研修、親とのミーティング等を通して、3年間で「村の幼稚園」の保育者が不安なく自分の力で仕事を継続できるよう支援しています。

■カンボジア「村の幼稚園」保育者育成支援
実施場所:カンボジア王国/コンポンチュナン州ロリアビエア郡トクホート地区トロピェンクロプー村、チュルサー地区コンポンバースロゥタボン村、コンポンスプー州プノンスルッチ郡プレイロムドゥル地区プルムタゥス村
実施期間:2019年4月1日~2020年3月31日
・プロジェクトの報告(中間実績
・幼い難民を考える会さまのその他の支援活動はこちらから

「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための6つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2018年11月2日から11月15日まで行います。
期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

   ➡ 応援投票は終了させていただきました。     
     みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。

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