公式X
私たちコレクターズ

マグカップの横に置くだけで毎日が特別に。「シルバニアファミリー」オタク・ほづみさんの場合(後編)-【連載】私たちコレクターズ #002

好きなものを「好き」と表現するには、いろんな手段・方法がありますよね。絵を描いたり、コスプレをしたり、グッズを身に着けたり……もちろん友人に推しの話をしたり、Twitterでつぶやくことも「好き」の表現手段のひとつ。

この連載では、書籍『浪費図鑑』をはじめ、オタク女子たちの「好き」をさまざまな形ですくいとってきた4人組ユニット・劇団雌猫とコラボ。推しに関するものをコレクションしている人の「好き」に着目し、コレクションの内容や、そこにこもった愛をインタビューしていきます。

今回取り上げるのは、シルバニアファミリーを愛するほづみさん。「シルバニアファミリー アンバサダー」としても活動する彼女のコレクションは?

▼前編はこちら

いつも “布教用赤ちゃん”持ってます。「シルバニア」オタク・ほづみさんの場合(前編)-【連載】私たちコレクターズ #002

プロフィール

ほづみさん(@hhhina_)
シルバニアファミリーをこよなく愛する大学生。プレゼン「いまからでもはじめられる シルバニアファミリーのすすめ」など、シルバニア愛のつまった発信により、多くのシルバニア好きを生み出している。

 

ー すでに200体以上、シルバニアファミリーのお人形を持っているというほづみさん。収納、足りてますか?

ほづみ)足りてないです!(笑) 収納以前に、もはやディスプレイする場所がないですね。元からオタクですが、スペースをとるものを収集する癖がなく、今のスペースは教科書や本といった真面目なものをどけて作りました。キューブ型の棚も、シルバニアファミリーのために買ったわけじゃなくて、小物入れに使っていたものを空けていったら、完全にシルバニアづくしに。これ以上は厳しい……。

 

ー 壁に飾るとかも、しづらいジャンルですよね。

ほづみ)あ、実は最近ウォールシェルフを買ったんですよ。それを壁にぺちょっとくっつけて、その面の上に赤ちゃんを乗せるのはやってみてます。家とかは置けないですけど、そこそこスペースが増やせます(写真1)。

写真1 壁を利用したディスプレイ写真1 壁を利用したディスプレイ

ー なるほど!これはこれでかわいい。

ほづみ)シルバニアを趣味にしたことでできた悩みといえば、本当にそれくらいですね。

 

ー 小物とかお洋服も膨大だと思うのですが、保管が大変じゃないですか?

ほづみ)今のところは、ちまちました小物や洋服は、薬の収納に使うような仕切りのある小物入れを100均ショップで買ってきて、そこに入れています。

 

ー この光景だけで萌えます。

ほづみ)大きめのアイテムは工具ボックスを使ってますね(写真2)。本当にたくさんあるので、なくしたのに気づいていないものもあるかもしれない(笑)。

写真2 大きめのアイテムを入れるのは工具ボックスを使う写真2 大きめのアイテムを入れるのは工具ボックスを使う

ー 服や小物を自分で作ったりもするんですか?

ほづみ)たま~にですね。一度バレンタインにあわせて、アイドルっぽい衣装を作ったことがある程度でしょうか(写真3)。本当に素晴らしい着ぐるみとか衣装を自作されている方もいますし、最近は公式が監修したソーイングブックや編み物ブックも出ているので、私ももう少し作ってみようかなと思っているところです。

写真3 バレンタインのために自作した洋服写真3 バレンタインのために自作した洋服

ー シルバニア沼、奥が深い……。そういえば、これを買う・買わないを決めるときのこだわりポイントはあるんでしょうか?

ほづみ)公式サイトのメニューカテゴリを見てもらうとわかりやすいのですが、シルバニアの商品ってすべてがフラットな世界観ではなくて、いくつかのコンセプトのラインがあるんですね。ブティックやデパートなど、おしゃれな街をテーマにした商品がそろったちょっと大人な「タウンシリーズ」とか、メリーゴーランドやお城などが含まれる「ゆうえんちシリーズ」とか、森へのおでかけをイメージした商品がそろった「ファミリートリップシリーズ」とか。

 

ー なるほど。

ほづみ)それぞれの魅力があるのですが、私はどちらかというと緑の中の暮らしにシルバニアっぽさを感じているので、「ファミリートリップシリーズ」やそれに近いコンセプトの商品を中心に買っていますね。持っている人形も赤ちゃんが多いので、「この子たちはこういうのを買ったら喜ぶんじゃないかなあ」と考えながら揃えています。

 

ー 素敵ですね。そういえば前編で「シルバニアファミリー わくわくフェスタ」なる催事に行くと聞きましたが、「現場」もよく行くんですか?

ほづみ)今はコロナウイルスの影響もありイベントがないのですが、去年は「わくわくフェスタ」が3ヶ月に一回ほどどこかで開催されていたので、出かけていましたね。この写真は、スカイツリーで開催されたときのものです(写真4)。

写真4 「わくわくフェスタ」のマスコットショー写真4 「わくわくフェスタ」のマスコットショー

ー 人形がでかい! 「わくわくフェスタ」って商品を売るだけじゃないんですね。

ほづみ)そうなんです! 1週間くらいポップアップショップが開催されて、それと一緒にマスコットショーや、子ども向けのツーショット撮影会なども行われるんです。

 

ー アイテムを集めるだけじゃない楽しみがあるんですね。

ほづみ)このマスコットたち、すごく対応がいいんですよ。期間開催のイベントのほか、常設のレストラン「森のキッチン」に行くと、ショコラウサギちゃんのショーが見れるんですけど、いつも本当にあたたかい対応をしてくれるので、すごく幸せな気持ちになります。あくまで私の感想ですが、舞浜のネズミさん並みに対応がいいと思う!(笑)

 

ー しゃべるんですか?

ほづみ)残念ながら、しゃべらないです(笑)。

 

ー わくわくフェスタ、森のキッチン、森のお家。シルバニアって、意外と「現場」があるんですね。

ほづみ)そうですねえ。去年は、なんだかんだ月に一回はシルバニア関連の外出をしていたかも。大学でよく一緒にいる子もシルバニアファミリーのアカウントを持っているのでその子と行ったり、私一人で行ったり。いずれにしても、近頃は大人のファンもだいぶ増えてきました。女の子二人組をちらほら見かけますね。そうそう、「シルバニアパーク」も楽しいですよ。茨城県にあります(写真5)。※1

写真5 茨城県にあるシルバニアパーク・こもれび森のイバライド写真5 茨城県にあるシルバニアパーク・こもれび森のイバライド

ー シルバニアパークでは、どんなことができるんですか?

ほづみ)実際に商品としても出ているシルバニアのおうちや幼稚園バスなどが、人間の入れるサイズになっていて、自由に出入りできて、写真も撮れちゃいます。おうちの中には、大きいサイズの人形や、家具・小物などもあり、シルバニアの世界の中に入った気分になれるんです(写真6)。

写真6 シルバニアパークの施設内写真6 シルバニアパークの施設内

ー 本格的!

ほづみ)ここでもマスコットショーがあったり、商品を売っているお店があったり、シルバニアをモチーフにしたフードが食べられるレストランなどがあります。限定のお人形ももらえますよ。2020年には大阪・堺にもう一つシルバニアパークがオープンしました!

 

ー こういう写真は、何か特別な機材で撮ってるんですか?

ほづみ)全然! スマホ一つで頑張ってます。

 

ー お出かけするときは、どんな持ち物を持っていくんでしょうか。

ほづみ)持ち歩くときの定番セットはこんな感じですね(写真7)。

写真7 カバンの中身写真7 カバンの中身

【主な持ち物】
・「シルバニア」展で買ったトートバッグ
・「リトルツインスターズ キキ&ララ」のミニバッグ(人形入れ)
・マスキングテープ(撮影時の細かいゴミ取り)
・布教用シルバニア
・シルバニアの巾着(身だしなみグッズ入れ)
・シルバニアの巾着(モバイルバッテリー入れ)

ー パステルで、持ってるだけで幸せになりそうな世界が……。

ほづみ)かわいいものだけ持ち歩いていたいんです。「リトルツインスターズ キキ&ララ」のピンク色の小さなカバンにシルクネコちゃんを入れて、別のカバンを使うときにも移し変えています。ビニールに入っているのは布教用シルバニアですね。

 

ー 本当にめちゃくちゃかわいいものばかりですごい。思いのほかコンパクトですよね?

ほづみ)これは一番最小限のときです。小道具や大道具を持っていくこともあるので、もっとかさばるときもありますよ。食事に行くときに、わざわざテーブルと椅子5脚を持って行ったり……。

 

ー テーブルと椅子5脚!?

ほづみ)自分たちが食事を待っている間に、この子たちも食事を待ってるんだよという写真を撮りたくなっちゃう。どんどん荷物が増えます……(笑)(写真8)。

写真8 テーブルセットを使った写真写真8 テーブルセットを使った写真

ー 愛ゆえのこだわりですね。シルバニア公式以外の小物とも組み合わせてるんでしょうか?

ほづみ)はい。一般的なドールハウス向けの小物とか、食玩のサンプルシリーズとか、道端のガチャガチャとかで、こまごま買ってますね。特に、リーメントという会社が出している「ぷちサンプル」シリーズがお気に入りです。この写真にうつってる、サクマドロップのやつとかがそうですね(写真9)。

写真9 下から3段目、右から2列目にあるのがサクマドロップ写真9 下から3段目、右から2列目にあるのがサクマドロップ

ー かなり精巧!

ほづみ)すごくシルバニアに合うんですよねえ。やはり「これを買ってあげたら喜ぶかなあ」という基準で買っています。それで過去に衝動買いしたアイテムだと、ミニチュアの将棋台とか。「シルバニアの子たちには将棋のルールはわからないかもしれないけど、楽しんでくれるんじゃないかなあ」と思いながら買って、写真を撮りました(写真10)。

写真10 対局をする赤ちゃんたち写真10 対局をする赤ちゃんたち

ー ほづみさんが作ったプレゼン資料「シルバニアファミリーのすすめ」に載っていた、シルバニアの子たちがプールに入っている写真もかわいかったです。

ほづみ)あれはね、シルバニア関係なく、友だちとビニールプールで遊んでたんですよ。その最中に「そうだ!この子たちも遊ばせてあげよう」と撮りました。ふだんの生活で、その場で「ここで撮るとかわいいんじゃないかな」という思いつきで撮ることの方が多いかもしれません。

 

ー 周りの人にも「シルバニアの人」として認知されてるんですか?

ほづみ)されてますね~。ちょうど去年の夏にツイートがバズったときに、普通に大学の教室の写真もあげていたら、大学内の結構広範囲の人にバレてしまって。直接の知人ではない人たちも、私のことを知ってるらしいです(笑)。

 

ー でもそのぶん、プレゼントをくれる友だちもいるわけですもんね。そんなほづみさん、「シルバニアファミリー35周年記念アンバサダー」にも就任しているのも見かけました。おめでとうございます!

 

 

ほづみ)ありがとうございます。エポック社さんから新商品を送っていただけるので、今まで以上にたくさんの人にシルバニアファミリーの魅力を知ってもらえるよう、頑張っています。

 

ー アンバサダーとして、こういうことに力を入れたいなというのはありますか?

ほづみ)あんまり外に出られないのが残念ですが、もっと季節を感じる写真を撮りたいなと思ってます。桜と一緒に撮ったり夏の日差しと一緒に撮ったり……。それと服や小物をもっと「作る」のはやりたいですね。今は、あまりにもただのオタクなので(笑)。もう少しこの子たちにできることを増やしていきたい。

 

ー これからシルバニア生活を始めたい人に、アドバイスはありますか?

ほづみ)お人形をまず買うのが一番いいですよね。ただ自分ではどの子がいいか選べない人も多いと思うので、前編でも話した「赤ちゃん探検隊」シリーズはおすすめです。同じラインで先日「赤ちゃんパーティー」シリーズというのも出たので、そっちもいいかも。ブラインド商品になっていて、開けるまで何が出るかわからないじゃないですか。そうやって迎えた子を運命だと思ってデビューするのが、素敵じゃないかなあと思ってるんですよ。

 

ー 私も買ってみたいと思いました!

ほづみ)シルバニアと一緒に暮らすようになると、本当に人生変わります。現実が、細かいところでゆたかになるんですよ。外で花が咲いているだけでも「シルバニアと写真撮っておこう」と思えるようになる。インスタ映えするような生活じゃなくても、シルバニアがいてくれることで特別な毎日に変わるんです。たとえば、マグカップの横にシルバニアを置いただけで、ちょっとときめくじゃないですか。それくらいささいなことが、うれしい思い出に感じられるようになるってことが、たくさんの人に伝えられたらいいなと思ってます。

ほづみさんの平日・休日のスケジュール

※1 2020年3月には、大阪ハーベストの丘にて関西初の「シルバニアパーク」もオープンしました!
・「シルバニアファミリー」「シルバニア」は、株式会社エポック社の登録商標です。
・「Twitter」は、 Twitter, Inc.またはその関連会社の登録商標です。
・その他、当サイトに記載されている会社名、製品名、サービス名は、一般に各社の登録商標または商標です。

Series 連載コラム

一覧はこちら

Page top