こんにちは、日本職人プロジェクトのリーダー山猫です。
日本のモノづくりを通して、たくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。誰かの「好き」「欲しい」をカタチにした、ここにしかないプロダクトを生み出しています。

2022年秋にお届けするアイテムは、「沁みる、馴染む」がキーワード。一瞬目にしたものが心に残って、あとから思い出すことがありませんか? それは、美しさもあれば、偏った魅力だったり、突出した存在感だったり。素の日常を生きる中で、自分の心に響くものを素直に受け止めるのは、とても素敵なことだと思います。心に沁みる愛おしいものが、いつしか暮らしに馴染んでいく、そんな秋を楽しんでください。

今回は、モダンかつアーティスティックなテキスタイルを使ったバッグをご紹介。色とりどりの糸が織りなす、他にはない鮮やかな世界をお楽しみください。

播州織の老舗企業「丸萬」さんとコラボアイテム

「革鞄は好きだけど、そればかりでは飽きるし、気軽な買い物やお出かけに革鞄はちょっと重い……」と、ふと思った山猫。日本職人プロジェクトで17年にわたって革鞄を企画し、山ほど革鞄を持っている山猫のこんな想いを、播州織テキスタイルの老舗企業「丸萬」さんに相談しました。

播州織テキスタイルの老舗企業「丸萬」の商品企画の責任者である丸山洵平さん。糸1本の手配から織りのデザイン、商品デザイン、縫製、納期管理などすべてを把握しながら企画を進行される、最高にすごい方。

丸萬さんは、兵庫県西脇市の地場産業である播州織を手がける老舗メーカー。播州織は織り上げた生地を染めるのではなく、先に染めた糸で生地を織っていく「先染め」という手法が特徴です。さまざまな色の糸を使って織ることで、繊細かつ複雑な柄が表現できるところが何よりの魅力。特に丸萬さんはコンピュータージャカードのプログラミング技術が非常に高く、海外のハイブランドのテキスタイルも手がけるほど。その技術力を生かして、オリジナルのテキスタイルブランド〈POLS(ポルス)〉も展開されています。

その 〈 POLS 〉のアイテムがすごくかっこよくて、ある展示会で目にした瞬間、「これはいい!!」と日本職人プロジェクトメンバー全員がひと目惚れ。実はそのとき金沢の時計工房さんの展示を見に行ってたんですが、「ぜひこの織りメーカーさんを紹介してください。取材させてください!」とお願いしてつないでいただき、お会いできることに。日本職人プロジェクトメンバーで西脇市を訪ね、糸を染める工場や織り工房も見せてもらいました。

金沢の時計工房さんと丸萬さんはよく一緒に展示会をされていて、それがきっかけでご縁がつながりました。(金沢時計工房の担当さんが「丸萬さん本当に素敵なメーカーさんですよ~」とご紹介してくれたのがきっかけです)

現地を訪れて見せていただいたのは、同じ「青」でも濃色から淡色までいくつものバリエーションがある糸の美しさ、何本もの細い糸が掛けられた織り機から紡ぎだされるテキスタイルの繊細さ。そのすごさに圧倒され、また本気で製品に向き合う真摯な姿勢にも感動し、「ぜひ一緒にモノづくりをさせてください!」と熱烈にアピールして、昨シーズンからコラボがスタートしました。

日本職人プロジェクトメンバー3名で西脇市を訪問。糸を染める職人さん、織り機を何度も調整する職人の遠藤さん、その真剣な仕事ぶりを目の当たりにして、ますます惚れ込みました。

革鞄と同じぐらい愛せる、布鞄を作っ欲しい!

企画がスタートして、山猫がテキスタイルを使った鞄について相談したのは、丸萬のプランナー・宮崎紗千子さんと〈POLS〉のプロダクトデザイナー・丸山洵平さん。「革鞄と同じぐらいの愛着と品質を体感できるバッグが欲しいんです!」というお願いに、想像を超えるクオリティーで応えてくださいました。

いつも女性の視点でアイテム開発を支えてくださる宮崎紗千子さん(右)と、一貫してディレクションを担当してくださる丸山洵平さん(左)

お2人が提案してくださったテキスタイルは、その名も「EN(エン)」。〈POLS〉のテキスタイルデザイナー梶原加奈子さんが、「縁」をコンセプトにデザインした新作です。「別々の形が隣り合ってつながり合って柄になるように、人と人、人と物とのご縁が生まれますように」という想いが込められたデザインは、モダンでスタイリッシュ。そのテキスタイルを使った試作のバッグは、バッグというよりファッションの一部になる存在感でした。

さすが、世界のハイブランドを支える丸萬さん。圧倒的な存在感を放つ仕上がりに!

一枚の布をバッグに仕立てているのがいちばんの特徴で、柄が違う持ち手の部分も、縫製でつなげているのではなくひと続き。コンピュータージャガードの高いプログラミング技術があるからこそ、実現できたアイテムです。

柄が違う持ち手の部分も、一枚の布。フリンジ部分は、織り上がった布を手作業でカットしています。

服を一枚まとうぐらいの印象の強さがあるので、「ドレスバッグ」と命名しました。フェリシモ社内のサンプルお披露目会でも大人気で、持っているだけで人が寄って来ることもしばしば。ハッと目を引くインパクトのデザインは、他にはないオリジナリティーにあふれています。

バッグとしてデイリーに使える強度を確保するため、縫製方法も丸山さんと宮崎さんが何度も検証を重ねて、強度がある仕様を考えてくださいました。入れ口の両サイドには、補強パーツを縫い込んでいるのもポイント。安心して使用できます。

デザイン性だけでなく、バッグとしての機能性も考慮したつくり。おしゃれなだけじゃなく、実用性もそなえています!

さらに、生地の表面には撥水加工をプラス。ちょっとの水滴ならはじきます。ただ、使用頻度により効果は落ちてくるので、その時は市販の撥水スプレーを使用すればOK。生地裏は強度を持たすために、ポリウレタンコーティングをしたのも丸萬さんのこだわりです。ちなみに洗濯はできません。

生地の表面には撥水加工、裏にはポリウレタンコーディングを施し、見えない部分にもこだわりました。

暮らしの中で使いながら試作を繰り返し、実は完成までには半年を要しました。山猫が試作品を持ってスーパーでいろんな調味料を買い込んだり、ふだんの通勤に使ってみたり、使い心地もチェック済み。折りたたむとうんと小さくなる仕様なので、サブバッグにも便利です。試作のたびにファブリックを用意してくださった丸山さんと宮崎さんに、心から感謝!

ポケット部分に折り込むと、小さく畳める仕様。まち幅があるので、たっぷり入ります。
※写真はわかりやすいように、収納したものを横に置いてます。

色はブラックとホワイトの2色。同じ柄でも色によって全く印象が変わるので、お好みのスタイルにあわせて選んでください。

ブラックはモダンかつモードな印象。シンプルなコーデも、一気におしゃれ感がアップします。ベースの色味がシックなので、柄物があまり得意でない方もチャレンジしやすいと思います。

モードなかっこよさもありつつ、ナチュラルな着こなしにもなじむのがファブリック素材のいいところ。

ホワイトは、柄の個性を生かしたポップな仕上がり。ボリュームのあるワンピースや無地のコーデに合わせると、いい感じにメリハリが生まれます。明るい色なので、秋冬コーデに軽さを出すのにもぴったり。

着こなしを明るく彩るホワイト。シンプルコーデに合わせるだけで、おしゃれ上級者の雰囲気に!

持つだけでドレスアップできるバッグ。

〈POLS〉さんのテキスタイルは、それだけでアート作品のような存在感。そのテキスタイルを使ったバッグも、シンプルなようでいて、実はすごく手が込んでいたり、デザイン性が高いことが伝わります。

本当に、「革鞄と同じぐらいの愛着と品質を体感できるバッグ」になりました。持つだけで気持ちも着こなしも華やぐバッグと一緒に、これからのお出かけを楽しんでください。

テキスタイルデザイナーと作った 播州ジャカード織のドレスバッグ〈エン・ホワイト〉

¥9,075(税込み)

テキスタイルデザイナーと作った 播州ジャカード織のドレスバッグ〈エン・ブラック〉

¥9,075(税込み)

日本のモノづくりを通してたくさんの素敵な物語を伝えるために続けてきた「日本職人プロジェクト」。2004年のスタート以来、様々な魅力的な方の想いと共に「物」語るアイテムを誕生させてきました。

プロジェクトリーダー 山猫

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