【ミ三3研究レポート】 研究員T
突然ですが、みなさん最近「自分らしさ」を保てていますか? 文明利器が目まぐるしく発達するにつれて、世の中は随分と便利になってきました。 それに伴い、処理能力の進化は目まぐるしく、忙しい毎日はあっという間に過ぎ去り、時間の感覚さえ麻痺してしまいがち。 なんかいつもちょっとだけ焦ってたり、人の温かさに必要以上に反応したり、最近なんだか余裕がない。
そんな時、図書館めぐりが趣味の研究員Tが、和歌山の図書館で出会ったのが、茨木のり子さんの1冊の詩集。 「自分の感受性くらい」と題された詩にひどく衝撃を受け、もっと自分に水をあげる時間を作ろうと思い立ちました。 簡単に毎日少しの時間でも、音楽を聴いたり、本を読んだり、五つの感覚を使って、自分に今日もお疲れ様をする時間。 そんな折、以前お世話になっていた「淡路島でお香を作られている薫寿堂」さんと再会 「5 peaceful minutes」 5分の穏やかな時間を楽しむお香の会が誕生しました。
先ずは、令和のお香に触れたい。薫寿堂さんのオフィスにお伺いして見せていただいたものは、名だたるファッションのハイブランドとコラボした、香水とお香のセットの展示。「香りをまとう」って使用途にもよって色々種類があり、そこに一つ一つ歴史があるのだな。そう考えると俄然やる気が出てきました。
お香の香りも種類も思っていたよりたくさんあって、すこしイメージが変わりました。
①お香の歴史
②平安時代にタイムスリップ
③細くてカラフルなものをみたら
④我流でお香で「私」を愛でる
日本におけるお香の歴史はかなり古い~お香の歴史~
みなさん。お香の生産地はどこにあるか知っていますか?実は兵庫県の淡路島。国内線香生産量の約5割を占める日本一のお香・線香の産地といわれています。お香の歴史も長く、推古天皇三(595)年春、土佐の沖合に毎夜、雷鳴と大きな光が現れ、それから30日後、淡路島の岸辺に2m以上もの大木が出現。それを島民が薪としてくべたところ高貴な香りが漂い。。。沈水香(じんすいこう)のはじまります。昔話のようですが、現代でもお香の50%が淡路島で作られるということなので、実話なんでしょうね。そんな大昔から私たちの近くに存在した香りの文化。
平安時代にタイムスリップ
その後も、香りの文化は日本文化に根付いていき、平安時代には「薫物(たきもの)」と言われる粉末にした香料を調合し、蜂蜜や梅の果肉などを使って練り合わせた練香がお香の主流になります。基本となる調合方法をもとに、香料を微調整しながら自分オリジナルの薫物を創作することは、平安貴族にとって教養や財力、センスの良さを表現するものでもありました。創作されてきた薫物の中から優れたものは後世に引き継がれ、洗練されていきます。古くから伝わってきた、洗練された香り、平安時代の歴史をさかのぼり「六種の薫物(むくさのたきもの)」を楽しむのも素敵だけれど、今と昔とは少し違う。夏は長いし、秋はほんの少しの期間しか楽しめない。もちろん1日のスピードだって違って感じるはず。それ分かったうえで今の四季を楽しめたら良いな。香りを楽しむだけでなく、視覚や触覚、聴覚でも楽しみたい。過去への憧憬と今の気分を少しだけプラスして「6つの香り」を決めました。
五感で楽しむ時間~細くてカラフルなものをみたら~
五感でお香を楽しむ。お香なので嗅覚は言うまでもない。
視覚:お香を焚くというアナログな行為を四季で楽しむをテーマに「四季豆皿」と「お香立て」を質感の良い磁器で作ってみました。豆皿には、梅~波~紅葉~雪うさぎの春夏秋冬モチーフと縁起の良い日本の文様をあしらい、お香立ても四季に合わせて角度を変えて楽しめるように、まあるいものにしました。
そして、お香も平安時代からの六種の薫物をベースに、目で見ても楽しめるように紅梅色、萌黄色、青竹色、蜜柑色、牡丹色、墨色の日本の伝統色で色付けしていただきました。これは研究員Tのこれまでの職業病なのか?細くてカラフルで長いものを見ると、飾りたくなってしまいます。今回は、試験管の中にお香の香りと色を詰め込み、試験管立てで飾って愛でるも大切にしました。(ちなみに研究員Tは昔、「500色の色えんぴつ」を担当)
聴覚は?やっぱり大好きな音楽をアナログで聴くこと。これは、みなさん、それぞれ趣味は違いますもんね。みなさんが落ち着けるをテーマに毎日たっぷり水をあげてくださいね。
我流!お香で「私」を愛でる
ここからは、四季折々、我流で「私」を愛でていきますね。
お薦めは、豆皿とお香立てをくるっと回して季節に合わせてお香をたくこと。私の生息する屋根裏部屋は、少し明るさは足りませんが、ゆっくり本を読んでます。
毎日、自分にしっかり感受性という水をあげて、明日もあなたらしく。
最後に、今回のシリーズは、お届けパッケージにもこだわりましたので、お届けから、楽しみにしていてくださいね。
5 peaceful minutes

