リズミカルにオーバル(楕円)が連なる、糸だけで作られた特別なネックレス。手描きのモチーフから図案を起こし、刺繍によって作られています。モチーフ一つひとつの形や大きさが少しずつ違うのは、手描きならでは。コンピューターで正確に描いたものとは異なるそのズレを、職人技で丁寧に再現しています。手がけているのは、群馬県桐生市にある創業146年の刺繍工房「笠盛(かさもり)」。海外のハイブランドからの注文にも応える高い技術力を生かし、オリジナルブランド〈000 / トリプル・オゥ〉を展開しています。
その特徴は、刺繍糸をまるで貴金属や宝石のよう変身させた美しい形状。本来は平面に刺す刺繍を、試行錯誤を重ねた独自の技術で立体に仕上げています。有機的なぬくもりを感じさせるオーバルのフォルムと、糸の重なりから生まれるやわらかな表情は、唯一無二のもの。
存在感のある個性的なデザインなのに、どんな装いにもなじむ大らかさも魅力です。素材は、しなやかなシルクの刺繍糸のみ。金具を使っていないので、金属アレルギーの方にもおすすめです。重さが約17gで着けやすく、しかも冷たくない、洗ってお手入れできるのも、糸素材だからこその魅力です。
オーバルモチーフの片方を少し曲げて、好きな位置のモチーフの穴に通して留める仕様は「糸という素材を使った、曲げられるという特性があったからこそ実現できたデザイン」と、ディレクター兼プロダクトデザイナーの片倉洋一さん。「糸の宝石」という新しい選択肢が、おしゃれの楽しみをより広げてくれます。