近畿大学理工学部機械工学科教授の西籔和明氏らとスケーター株式会社(奈良県奈良市)が開発した全面が透明なプラスチック製の飛沫防止マウスシールド「近大マスク」が登場。●耐久性のあるSBC樹脂なので繰り返し洗って使えます。●飛沫を防ぐ3D立体形状(気流の可視化実験済み)。●2段階で位置調整が可能。●優れた透明性透明度が高く目を覆わないため視界が良好。耳にかけるだけで簡単に装着できます。●軽い着け心地で口元の密着をなくし、息苦しさを軽減。顔全体を覆わないため、熱がこもりにくい。【近大マスクの開発】「近大マスク」は、近畿大学が全学を挙げて取り組んでいる「"オール近大"新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の一環として近畿大学理工学部機械工学科教授の西籔 和明らが企画立案し、開発されたプラスチック製の飛沫防止マウスシールドで、新型コロナウイルス対策として社会に役立つ製品を創出するべく、東大阪市のものづくり企業の協力を得て製作されました。製作にあたっては、理工学部が文部科学省からの助成を受けて大阪東部地域の金型産業発展のために技術研究を行っている「金型プロジェクト」で得られた高度な技術が用いられています。マスクの透明カップ部分はとても薄く複雑な3次元曲面になっており、プラスチック製品の設計、高度なプラスチック射出成形および金型技術が活用されています。耳部のツルは透明カップから取り外し可能であり、ツル装着位置は2段階に調整できるようになっています。さらに、本学文芸学部文化デザイン学科准教授の柳橋 肇が、透明で軟らかく顔に沿ったユニークなデザインに仕上げ、息苦しさがなく掛け心地のよい製品となりました。開発過程においては、医学部の感染症対策の専門家の意見を反映しながら、理工学部が開発した超高速ビデオカメラを用いたマスク内の気流の可視化実験を実施し、マスク着用時の飛沫防止効果が高いことを明らかにしました。さらに、陸上競技部の装着テストによる意見を反映し、使用感を向上させました。このように、近畿大学の複数の学部やクラブが連携し、製品化が実現しました。なお、製造は、東大阪市内のものづくり企業である、株式会社モールドサポートが主として行い、金型の製造は藤塚精密金型株式会社、プラスチック成型品の試作は株式会社沢井製作所の協力により行われました。