フェリシモCompany

「もしも」のことが起きても自分や大切な人を守れるように、知識や備えを日常的にアップデート!災害時にみんなで支えあう「もしもしも防災基金」とは?

もしもしも

こんにちは、フェリシモ基金事務局のmotoです。

フェリシモはこれまで、さまざまな災害に対して復興に関する支援プロジェクトや基金を設立してきました。

昨今は気候変動の影響もあって、地震、台風、集中豪雨などによるこれまで想像しなかった規模の災害が起こっています。そこでフェリシモは、思いをともにする仲間たちと「みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも」を立ち上げました。 たくさんの人の経験と知恵を集めて、“みんなで支える”基金と“私を守る”定期便の2つの備えを軸にした、未来に向けた防災プロジェクトです。

そして「もしもしも防災基金」は、いつ、誰の身に起きてもおかしくない「もしも」に向き合い、みんなでみんなを支えあいお互いの命を守っていけるようにとの思いから誕生しました。

東日本大震災後の復興支援の取り組みにも携わり、今回のプロジェクトリーダーである武智直久さんにお話をお聞きしました。

話し手:武智直久さん
聞き手:フェリシモ基金事務局

お客さまと思いを伝えあう関係性のなかで

武智さん

フェリシモは、特に阪神・淡路大震災以降、自然災害が起きるたびに支援や防災のあり方と向き合ってきました。震災が起きた1995年当時は、本社オフィスが大阪にあったにもかかわらず、お客さまからたくさんの激励のメッセージをいただきました。そしてその声にお応えするような思いで、「神戸から元気を発信しよう」と『神戸カタログ』を発行するなど、フェリシモからお客さまへ思いを伝えることもしてきました。当時、入社2年目ほどだった私は、お客さまが親身になって心配してくださること、そして、企業としてその思いにお応えするコミュニケーションに胸が熱くなったことを今でも鮮明におぼえています。また、2011年に東日本大震災が発生した際にも、お客さまから「ひとりでは限界があるけれど、フェリシモと一緒なら何かできるかも」というお声をいただき、支援物資のお届けをはじめ、さまざまなプロジェクトや基金を通して長期的に復興のお手伝いをしてきました。私はというと、2011年当時はメリーポイントプログラムの担当者として「東日本大震災メリーしあわせ基金」を担当し、被災者の方々、特に子どもたちが笑顔になれる活動を支援するための支援を担当させていただきました。宮城県で「アトリエ自遊学校」をされている新田新一朗さんからお話をいただき、被災地の子どもたちが主役の「こどもスマイルミュージカル」の開催を支援したり、絵本作家の荒井亮二さんとともに絵本『明けない夜はないから』の制作をお手伝いするなど、被災地の方々の心に寄り添うことを目指した活動を展開してきました。実は、新田さんも荒井さんも、もともと2008年にフェリシモでご案内していた「毎月プレゼント」企画「おはなしのたからばこ」にて絵本の作家さんとして参加していただいたことがご縁となり、東日本大震災の支援へとつながったんです。

(左)宮城県名取市で開催された「こどもスマイルミュージカル」で、わずか3日間の練習で舞台を成功させた子どもたち (右)新田さんたちが作ったエンディングテーマ「明けない夜はないから」を原作に、荒井さんの絵本が完成した。
(左)宮城県名取市で開催された「こどもスマイルミュージカル」で、わずか3日間の練習で舞台を成功させた子どもたち (右)新田さんたちが作ったエンディングテーマ「明けない夜はないから」を原作に、荒井さんの絵本が完成した。

自分を守りながら、みんなで支えあう防災

1995年のお客さまとのコミュニケーションが原体験となり、その後も、脈々と受け継がれてきた“フェリシモらしい支援“に携わるなかで、「『ともにしあわせになるしあわせ』を理念とするフェリシモはこれからもずっとお客さまとともに災害支援の新しい形と向き合い続けていくのだろう」という思いをずっと心のどこかに抱き続けていました。そして、昨今の各地で発生する自然災害を目の当たりにし、いつ何が起こってもおかしくないこの時代において「防災」は誰にとっても必要なことであり、誰かのプロジェクトとしてではなく、プロジェクトに携わるみんなで今できることを考え、アップデートし、未来に引き継いでいければという思いから、「みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも」を立ち上げました。これまでの経験から私たちフェリシモが得た大きな気づきは、「もしもの時のネットワークづくり」と「知識や備品をバージョンアップすること」の重要性です。このテーマを軸にして社内でミーティングを繰り返していくうちに、“私を守る”ための定期便の展開、“みんなで支える”ための「もしもしも防災基金」設立という2つの備えという骨子が生まれてきました。

日常的に災害への備えや防災について考えるきっかけに

10ヵ月にわたってお届けする定期便の第一弾は、「もしもしもきほんのきセット」です。災害が起きたとき、ライフラインの復旧や物資の到着には3日かかると言われています。まずはその3日間を生き抜くために必要なグッズを、できるだけ軽量化して持ち出しやすくしたセットです。あえて「10回予約」の定期便にしたのは、防災に必要なアイテムが毎月届くことで、日常的に災害について考えるきっかけにしていただきたいという思いがあったからです。企画をするにあたっては、さまざまな防災の専門家たちから知識を共有していただきました。また、お客さまに呼びかけたところ、およそ8000人の方々からアンケートにお答えいただき、増え続ける自然災害に不安を感じておられる方がたくさんいらっしゃるのだと改めて痛感しました。

10の「もしも」を仮定して、備蓄食品や収納バッグ、普段使いもできるサコッシュなど、機能的でありながら保管のしやすさや持ち出しやすさを考え軽量化した防災グッズ
10の「もしも」を仮定して、備蓄食品や収納バッグ、普段使いもできるサコッシュなど、機能的でありながら保管のしやすさや持ち出しやすさを考え軽量化した防災グッズ

特筆したいのは、最長5年間の保存がきく「LIFESTOCK備蓄ゼリー」です。「みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも」のパートナー企業であり、宮城県に拠点を置く「ワンテーブル」代表の島田昌幸さんは、東日本大震災の直後、避難所で生活を送るなかで、水がないと備蓄食料が食べられないという事実や、極度のストレスにより食事が喉を通らない方がいらっしゃる現実を目の当たりにしました。そこで、年齢を問わず誰でも食べられるゼリータイプの備蓄食を7年かけて開発されました。「もしもしもきほんのきセット」は、そうした現場での声や、お客さまのリアルな声が詰まった商品ラインナップになっています。さらに、一緒にお届けする「情報カード」にも防災に関するアイデアが詰まっています。防災の研究をされている大学教授に避難用のリュックの中身を見せていただくと、避難場所で落ち着いてきた頃に、少しでも楽しい時間を過ごせるようにとトランプが入っていたんですよね。そういう遊びの部分って、既存の防災キットだとなかなか入っていないんです。「もしもしもきほんのきセット」にも遊び道具こそ入ってはいないのですが、「情報カード」にそんなアイデアもつけておくつもりです。食料、日用品、衣服などあらゆるものを揃えてお届けすることは可能ではありますが、ものの量が増えて、価格も高くなり、身近な備えとしてご提供するのが難しくなってしまいます。ですから、フェリシモらしい視点で必要なものを編集して、“もの”としてお届けするものと、“情報”としてご提供するものとを組み合わせて商品を構成しています。

「もしも火や水が使えなくなっても」の回でお届けする「LIFE STOCK 備蓄ゼリー」パートナー企業である「ワンテーブル」の島田さんたちの被災経験から誕生した商品
「もしも火や水が使えなくなっても」の回でお届けする「LIFE STOCK 備蓄ゼリー」パートナー企業である「ワンテーブル」の島田さんたちの被災経験から誕生した商品

必要なところへ支援を届けるために “あきらめる”ということ

「もしもしも防災基金」は、“みんなで支える”をテーマに、誰も取り残さない防災を目指して知識や備品を集めていきます。その第一歩として、「フェリシモ財団」を通して「ライフストックゼリー」3000食をフェリシモの物流倉庫に備蓄します。さらに、支援団体や自治体と連携しながら、ものをお届けするためのネットワークづくりを積極的に行っています。大事なことは、必要なときに、それを必要としている方のもとへ、適量をお届けできる支援体制をつくっておくことです。「私たちは、災害時に備えてゆるやかな連帯をつくるための取り組みも進めています。最近では、「防災研究会」なるものが立ち上がり、NPOなどの支援団体や保険会社、不動産会社、配送会社など、地域に根差す団体が垣根をこえて、それぞれの視点から、防災のために必要なことを話しあっています。

武智さん

私たちフェリシモは、商品を作ったり調達することはできます。しかし、被災地のニーズを正確にくみとって、必要としている方々のもとへものをお届けするまでのすべてのステップをカバーすることはできません。しかし、他の企業や団体と連携すればきっと可能になるはずです。私は「みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも」を企画をするなかで、「防災研究会」のパートナーでもある「スマートサプライヴィジョン」の矢崎淳一さんより、「あきらめる」という言葉を学びました。ネガティブな意味での「諦める」ではなくて、「明らかにする」という意味の「あきらめる」。どんな需要があるのかはわからなくても、支援団体も、自治体も、私たち企業も、いったん自分たちができることを明確にしてみる。そうして、それぞれにできることがクリアになれば、おのずと連携すべきパートナーが見えてきて、必要なつながりができていって、やがて、もしものときに活きる強い連帯が生まれるのではないかと思っています。

多様なニーズに対応できる防災を目指して

自然災害はいつ誰の身に起きるか分かりませんし、今起こっている災害がすべてであるとも言い切れません。だからこそ、防災にはゴールがありませんし、「みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも」は常に進化し続けていくべきプロジェクトです。今回の「もしもしもきほんのきセット」は、“もしも被災したら”ということが前提になっています。けれど、例えば豪雨や台風が起きたときに、住んでいる地域によっては自宅待機になる場合もあると思います。それでも、ガラスを割れないように窓にテープ貼っておくとか、飛んでいってしまいそうなものを固定しておくなど、備えておくべきことはたくさんあります。自宅付近はなんともなくても、離れて暮らす家族や友人の家が危険にさらされることもあると思います。さらに、避難所のバリアフリー化が進んでいる地域もあれば、子育て世帯の方がより安心して避難できるよう対策をとっている自治体もある……という風に、災害対策や情報発信の精度などについては地域格差があります。そんなときに、地域を変えていくことはすぐにはできなくても、個人が的確に情報を集めて、家族や友人に共有するという個人ができる支援のかたちもあると思います。このように、地域性やライフスタイルの変化により、防災のあり方も多様化が進んでいます。そこで、「みんなのBOSAIプロジェクトもしもしも」では、防災アナウンサーの奥村奈津美さんにアドバイスをいただき、オリジナルの「もしもしも 防災ガイド(台風・大雨編)」なるものを作成し、もしものときに使えるアプリや、ハザードマップの見方など、どんなときに何の情報を見ればいいのか整理されているチェックリストを作成しました。 “防災”への間口を少しでも広げることで、日頃から防災意識を持っていただいて、いざというときにお役に立てるものになればうれしいです。

もしもしもの備え

みんなで支えて誰も取り残さない防災を

地球環境が変化し続けているこの世界において、これから自然災害が減ることはおそらくないでしょうし、その種類も多様化していくことが予想されます。ですから、防災に関してはその多様化するニーズにあわせて知識をアップデートしなくてはならないし、ものや情報を日常的に備えておく必要性が高まっていると思います。そうした空気に呼応するように、これまで災害を経験してきた地域では、経験者によるネットワークが広がり、他地域で災害が起きたときにも迅速に防災ノウハウを共有する仕組みができつつあるそうです。さらに、必要な時期に、待っている人のもとへ確実に支援物資を届けられるようにと、マッチングの仕組みを構築している企業さまもいらっしゃいます。これを応用して、災害時にフェリシモのお客さま同士がつながって、お客さま同士でものを届けあう仕組みが実現できれば新たな支援のあり方を見出せますよね。フェリシモでは、点で動いている支援策やノウハウをデザインして、新しい仕組みを構築し、未来につなげることができたらと思っています。

みんなで支えて誰も取り残さない防災を話す武智さん

今後は、「もしもしもきほんのきセット」を展開していくようなイメージで、高齢者、障がいのある方、女性、妊娠中の方、子ども、ペットのための備えなど、もっともっときめ細やかに対象を設定し、誰も取り残さない防災というフラッグに沿った準備をしていきたいと思っています。「もしもしも基金」は、未知の災害に対して基金を募るというイメージしづらいものです。にもかかわらず、すでにたくさんのお客さまにご参加いただいています。みんなでみんなを守るという思いに賛同いただけるお客さまがたくさんいらっしゃることに感謝でいっぱいです。現段階では何が実現可能なのか未知数ではありますが、その時々においてできる限りのことをプロジェクトに携わるみんなでアップデートし続けて、次世代につなげていければと思います。そして、高齢者も、障がいのある方も、子どもも誰一人残さない防災を、みんなでつくっていければよいなと願っています。

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