フェリシモCompany

Tシャツ1枚からはじまったLOVE&PEACEな活動。世界のこどもたちの未来を描き実現する支援「フェリシモこども基金」って?

葛西さん

こんにちは、フェリシモ基金事務局のmotoです。

こども基金は、2001年9月11日にアメリカで起きた痛ましい事件をきっかけにスタートしました。
当初は、アパレルブランド「NUSY(ヌージー)」のなかで、「LOVE AND PEACE PROJECT(ラブアンドピースプロジェクト)」(*注1)として、アメリカ同時多発テロにより直接的な被害にあった、ニューヨークとアフガニスタンのこどもたちへ支援を行いました。そして、イラク戦争が起きた2003年以降は支援対象をさらに拡大して、世界のこどもたちの未来を支える「フェリシモこども基金」へと発展します。
これまでお客さまからお預かりした基金の総額はおよそ9,700万円(*注2)。
戦争や紛争、自然災害など、自分たちの力ではどうすることもできないような状況に置かれたこどもたちの未来をつくるために大切に使わせていただいております。
ラブアンドピースプロジェクトの20年にわたる活動の軌跡と思い、そして未来について、発起人である葛西龍也さんにお話を聞きました。

*基金の詳細はこちらこちら
*注1:2004年からは当時の新ブランド「haco.」内でのプロジェクトになりました。
*注2:2021年6月現在

こどもたちの未来を支えるために

「ラブアンドピースプロジェクト」が始まった当時、若者むけのブランド「NUSY」を立ち上げたところで、私はWebサイトの更新業務を行ったり、メールなどを通してお客さまの声をお聞きするポジションにいたんです。あのころはまだインターネットも黎明期で、メールでのコミュニケーションが一般的ではなかった時代。そんななかでも、私はお客さまの声をストレートに聞ける環境にいたんです。2001年に9.11のできごとがあって、それから1ヵ月もたたずにアフガニスタンでは空爆がはじまって。テレビでは毎日つらい映像が流れていて気分が重くなるし、なにもできない自分自身への腹立たしさも抱えていました。そんな思いで過ごしていたところに、「NUSY」のWebサイトあてに1通のメールが届いたんです。「NUSYでこの状況をなんとかできませんか」と。私ははっとして、なにもできないと思っていたけれどもしかして、できることがあるのかもしれないと考えるようになったんです。そのときの私にできたことといえば、商品を企画することとWebサイトを更新することでした。そこで、「NUSY」のホームページで、平和を願うメッセージが入ったTシャツを基金付きで販売して、被害者を支援することになったのです。テロそのものや国家や宗教などのあらゆる価値観に対して意義を唱えるのではなくて、どうすればあの事件で被害にあわれた方たちを支援できるのかをお客さまとともに考え抜いた結果、支援対象は未来のあるこどもたちにしようということに決まりました。どんな事情であっても、こどもの未来を奪うことは誰にもできません。Tシャツにのせて発信すべきメッセージは「Love and Peace for Children For All Over The World」としました。

Love and Peace for Children For All Over The World

みんなとともに、今自分ができることを

フェリシモは、国連やユネスコ、赤十字などの国際機関とつながりがあったので、関係各所と相談しながら支援を行っていきました。支援先対象は、アフガニスタン、ニューヨークの2つの場所で親を失くしてしまったこどもたち。目前の支援で終わってはいけないと考え、緊急支援、自立支援、教育支援という3つの目的のもと、次代を担うこどもたちへの長期的な支援を目指しました。
そして、「ラブアンドピースプロジェクト」の取り組みをより多くの方たちに知ってもらうために、2001年末から翌年の年始にかけて新聞に一面広告を出しました。おかげさまで、たくさんの方に知っていただくこととなり、生産が間に合わないくらいの受注をいただき、デザイナーさん、縫製工場さんが急ピッチで製作を進めてくださいました。それぞれが粛々と自分の仕事を成し遂げた結果、自然となにか大きな志に向かっていった。その結果、1枚につき300円の基金がついたTシャツを、1年で7万枚販売し、2,100万円の基金が集まったんです。この体験から、「みんなができることをすれば、きっとすごいことができる」というコンセプトが生まれました。

私たちにできること。

2002年には、Tシャツを買ってくださったお客さまに「9.11をラブアンドピースの日として、ともに平和を願いましょう」というメッセージを発信。あのころは9.11になるとフェリシモではたらく人たちもみんなラブアンドピースTシャツ着て出社していました。2002年にはTシャツを着ている写真を送っていただき集めて展示をしたり、翌年には写真集『PEACE BOOK』を販売したり。その後、アーティストさんとコラボしたラブアンドピースTシャツを販売し、基金を継続してきました。

2002年には日本中から写真を送っていただき、 6万人が同じTシャツを着て平和を願うイベントを開催。
2002年には日本中から写真を送っていただき、 6万人が同じTシャツを着て平和を願うイベントを開催。

そのとき一番求められている支援を

「ラブアンドピースプロジェクト」を立ち上げた当時、私は入社まもない時期で若く、少しは世界を平和にできるのかもしれないと信じて活動をしていました。けれど、2003年にイラク戦争が起きて打ちのめされました。「まだまだなんだ……」と。そこで、その年のラブアンドピースTシャツには「Sign Love FOR OUR FRIENDS OF THE WORLD(世界にいる僕たちの友だちのために平和をサインしよう)」というこども目線のメッセージとともに、反戦署名ができる仕掛けを施しました。また、10年後に起きた東日本大震災では、お客さまから「基金を被災地のこどもたちの役に立ててほしい」というお声をいただき、震災で被災したこどもたちに基金を使わせていただきました。それ以降は、より多くのお客さまに参加していただこうと、アイテムを増やしたり、タレントさんやファッションサイトさんとコラボしたりしながら活動を展開してきました。

20周年のスペシャル企画として高橋愛さん、スザンヌさんたちとコラボしました。
20周年のスペシャル企画として高橋愛さん、スザンヌさんたちとコラボしました。

やはり、時勢に応じて支援対象も変わっていきます。継続的に行う支援がありつつ、その時々に緊急性を要する支援もあって。昨今の日本では豪雨や地震による自然災害が増えています。世界的には、ミャンマーで学校を建てるための支援や近年ではアフガニスタンにおける女性のDV問題を解決するための支援なども行っています。また、アフガニスタンで人道支援を行なってきて、2019年に銃撃されてお亡くなりになった中村医師の功績を称えた絵本の製作にもご縁があって支援させていただきました。

アフガニスタンの現地NGO団体「Gahwara」による中村哲先生の功績を絵本にして こどもたちに伝えるプロジェクト。2020年12月には中村先生の一周忌に合わせて日本語版も発刊。
アフガニスタンの現地NGO団体「Gahwara」による中村哲先生の功績を絵本にして こどもたちに伝えるプロジェクト。2020年12月には中村先生の一周忌に合わせて日本語版も発刊。

お客さまはともに未来をつくるパートナー

フェリシモの主役はお客さまです。基金をしていただくことも、新しいアイデアをいただくことも、すべては一つの目的に向かってともに進んでいく行為だと考えています。「ラブアンドピースプロジェクト」では常にお客さまに問いかけ、できる限り意見をかわしながらともに支援を行ってきました。

私たちは、今どんな支援が求められているのかを適切に判断し、お客さまを代理して大切な基金を使ってこどもたちの支援を行っています。お客さまの購買行動がそのまま、世界のこどもたちの生活や教育を受けるための手助けになっているんです。

葛西さん

フェリシモはお客さまとともに未来をつくっていく会社です。事業活動そのものが社会課題の解決につながることをコンセプトの一つとしています。私の場合は、「ラブアンドピースプロジェクト」での経験を通して、そのことを強く実感することができました。会社の中ではWeb担当者の一人にすぎなかったけれど、お客さまとともに事業をつくり、社会課題を見つけ、解決に向かっていけるんだという手応えがありました。お客さまは未来を一緒につくっていくパートナーなのだという思いが、活動を支えてくれているんだと思います。

こどもたちが夢を実現できる社会へ

「ラブアンドピースプロジェクト」はおかげさまで20周年をむかえました。スタートしたころに比べれば、戦争や紛争は減ったかもしれません。一方で、インターネットの普及が進むとともにネットでのいじめが増えるなど、人を傷つけやすい時代になりつつあります。なんだか、争いのかたちが変わってきているような気がするんです。さらに2019年には新型コロナウイルス感染症が世界的に広がって、目先のことすら想像できないほど、未来を描きづらい状況です。そんな社会で育つこどもたちに向けて、私たち大人はなにをすべきなのか。私は、「未来は自分の手でつくれる」ことを伝えていくべき使命があると思うんです。そこで、「ラブアンドピースプロジェクト」の成人をきっかけに、視点を変えてみることにしたんです。

それが、「haco!」の新しいコンセプトでもある「Futureable」(フューチャブル)」です。future(未来)+ability(能力)で、「未来は実現できる」「夢がかなう」というメッセージが込められています。「ラブアンドピースプロジェクト」の活動をモチベートしているものがなにかと問われたら、誤解のないように言えば私の場合は「早く終えて、未来にいこうよ」という気持ちでした。世界が平和であればこどもの支援も必要ではないわけですから、「ラブアンドピースプロジェクト」って本当はひまな方がいいはず。こどもたちが未来を描き、実現できる社会を、私たち大人がサポートしながらつくっていきたいですね。

この記事をシェアする
Twitter
Facebook
LINE

コメント

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

コメントを投稿する

コメント

  • kiki より:

    ウクライナの皆さんの為にTシャツで応援出来ませんか? sunflower from Japan プロジェクトで山崎ありささんがSNS でウクライナ国花のひまわりの絵を送るプロジェクトを行ってらっしゃいます。フェリシモさんの抜群のセンスで皆が欲しくなるひまわりのTシャツ作れませんか? (国旗の色とNR (no war )の文字があれば最高!) 絵を書くのが苦手な人もそれを着た写真を送ればプロジェクトに参加出来るかもしれないし。そして売上の幾らかを寄付する事に出来れば最高です。どうしてもウクライナの子供たちの姿を見ていられなくて ただの主婦の私ですがコメントしてみました。ただ寄付して終わりではなくウクライナの人達に日本から沢山の温かいハートも一緒に送りたいです。

    • フェリシモ社会文化活動担当 より:

      kikiさま

      貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
      日々流れるニュースを見るたびに強い悲しみと、しあわせの尊さと儚さを私たちも感じています。
      私たちは、国境や民族を越え、善悪や利害などを超え、誰もが愛と平和が当たり前にある日常を過ごせる社会に貢献したいと思っています。
      今は制約が多くありますので、支援活動を行う団体さまからの情報収集に努めるとともに、私たちの掲げる「ともにしあわせになる」という価値観を大切にし、いのちを守り、こどもたちの未来に末永く貢献していく方向で支援活動の検討を進めております。

      同じ想いを抱くお客さまがいてくださることを、とても心強く感じています。
      ひとりでできることには限りがありますので、たくさんの方々と気持ちを重ねて、しあわせな社会づくりを進めていきたいと思っています。
      今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

      フェリシモ基金事務局

  • keikos より:

    Tシャツ買いました。アルバムにも載せていただきました。その後のTシャツも買いました。お金だけ寄付する…というより私は参加しやすいので、ぜひまた販売してほしいです。継続もしてほしいです。

    • フェリシモ社会文化活動担当 より:

      keikosさま

      コメントをいただきありがとうございます。
      また、Tシャツのご購入、写真のご応募、このプロジェクトへのご提案にも、重ねてお礼申し上げます。
      忘れてはいけない “できごと” や “想い”を胸に、
      こどもたちといっしょに未来を描けるような活動を続けていけたらと思います。

      LOVE&PEACE PROJECTは現在、「haco!」ウエブサイトでご案内をしております。

      これからもご賛同いただけたらうれしいです!
      どうぞよろしくお願いいたします。

      フェリシモ基金事務局

ページトップへ戻る