フェリシモCompany60th

買うことで、兵庫を知ってもっと好きになる。兵庫県公式ショップ「ひょうごッシモ」~担当者にインタビュー〜【前編】

左から、宮前さんと富川さん

―フェリシモの商品・サービス企画の根底にあるサステナビリティ・ストーリー―

事業性、独創性、社会性が重なり合い生み出される、フェリシモならではの商品やサービス。この連載では「社会性」にフォーカスし、プロジェクト担当者たちの想いをお伝えしています。

2026年1月にオープンした、兵庫県公式オンラインショップ「ひょうごッシモ」。但馬、丹波、播磨、摂津、淡路、兵庫県の5つの地域から、食品や飲み物、お菓子、生活雑貨、民工芸品など、さまざまな品が集まっています。

兵庫県産品のプロモーションと事業者の販路拡大、さらに観光振興を目的に始まった兵庫県の事業で、フェリシモが運営を担います。

ひょうごッシモが目指すのは、「もの・こと」を通して、地域の生産者や職人と買い手をつなぐこと。

まだ広く知られていない商品の魅力や、その背景にある作り手の物語を伝え、お買い物を入り口に兵庫との関係人口を増やしていきたいと思っています。

今回は、ひょうごッシモの運営を手がける富川隆稔さん、宮前輝明さんに、長年にわたりフェリシモで培ってきた経験に裏打ちされた事業との向き合い方やお二人が考える「社会性」について伺いました。

話し手:富川隆稔さん、宮前輝明さん
聞き手:フェリシモしあわせ共創事務局

兵庫の魅力を「最大級で最上級」に。県公式オンラインショップ

ひょうごッシモ

フェリシモのコンセプトにも通じる「ひょうごッシモ」というネーミングは、「最大級で最上級の兵庫」の魅力を届けたいという思いから生まれました。

ショップには、兵庫各地の食品や飲み物、雑貨、民工芸品などが並びます。たとえば、有馬の佃煮、赤穂の雲火焼、豊岡の鞄、丹波の黒豆スイーツ、淡路の玉ねぎなど……その土地で長く親しまれてきたものから、地域の方が手がける新しい商品までさまざまです。

左から、宮前さんと富川さん
左から、宮前さんと富川さん

富川:お客さまと生産者をつないで、ともにしあわせになる。単にものを売るのではなく、生産者の顔や思いも一緒に届けることが僕たちのミッションだと思っています。

そうした魅力を届けるために、運営する二人自身も地域への理解を深めています。

宮前:僕たち自身が、事業者さんや地域のことを知って、好きになっていく。その体験を、お客さまにも届けていきたいんです。

商品を知ることから、作り手を知り、その土地を知る。「ひょうごッシモ」という名前には、そんな兵庫との新しい出会いへの期待も込められています。

約100社との対話から始まった商品セレクト

サイトでは、さまざまなジャンルのものをご紹介しています。

ひょうごッシモでは、兵庫県内の事業者から広く募集し、条件をクリアしたものを販売しています。

商品の作り手は、唯一無二のものを手がける、その道のプロフェッショナル。一方で、商品の魅力を生活者に伝える言葉や写真、通販で販売するために必要な表示ノウハウなどについては、必ずしも得意とは限りません。

宮前:作り手が考える「ここが魅力」というところと、お客さまに響くポイントが少し違うこともあります。そんなときは「こうしたほうが伝わるんじゃないでしょうか」とご提案しています。

また、販売するときの表現はもちろん、品質管理部とも連携し、表現や表示を正確な情報に整えてECで販売できる状態までブラッシュアップすることは、その後、事業者が別の販路へ挑戦するときにもきっと役立ちます。

左から、宮前さんと富川さん

そして、オンラインショップの立ち上げ時に富川さんが絶対に譲らなかったというこだわりが、約100社の事業者と一社ずつ対話をして、商品と作り手の背景を知り、ページに反映するということでした。

富川:直接お話をしないと伝わってこないものがありますから。商品のことだけではなく、作り手の人となりまで、自分のなかにインプットしておきたかったんです。

販売する場を拡大するだけではなく、事業者と一緒にその思いもまるごと「どう届けるか」を考える。そこにも、ひょうごッシモの役割があります。

商品の向こうにある作り手の言葉を、ありのまま届けたい

ひょうごッシモが商品ページをつくる際のこだわりのひとつが、必要以上に“きれいに整えすぎない”ことです。商品の説明文や写真は、まず事業者から寄せられた素材をベースにして作られます。

富川:フェリシモが客観的に紹介すると、どうしてもフィルターがかかります。それよりも、生産者さんの思いや商品の素の魅力をなるべく届けたい。ちょっと不器用な言葉であっても、それがその方らしさなら、残すことで味が出るんじゃないかと思うんです。

富川さん

一方で、商品の魅力がきちんと届くよう要点を整理したり、製造風景や作り手の姿が見える写真を加えたり。フェリシモが長年、通販やカタログで培ってきた「伝える」経験を生かしながら、作り手と一緒にページを育てています。

現在はポップアップイベントなど、オンラインの外へ出て商品を届ける機会も増えています。サイトだけでは伝えきれない商品の背景を、対面だからこそのコミュニケーションで紹介できることも、その魅力です。

「商品を買う」だけで終わらず、「誰が、どこで、どんな思いでつくっているんだろう」と、その向こう側へ興味が広がっていく。ひょうごッシモが紡ごうとしているのは、そんな「もの・こと」の物語です。

「ここで出会ったひと品が、次の旅のきっかけになりますように。」との思いを込めて、サイトでは五国の魅力もお伝えしています。

ギフト使いやひょうご百景のカードで広がる兵庫愛

ひょうごッシモが大切にしているキーワードのひとつが「ギフト」です。

富川:手土産でもお祝いでも、「何か贈ろう」と思ったときに、まず兵庫県のものを思い浮かべてもらえるサイトにしたいんです。百貨店に並ぶ定番だけでなく、知る人ぞ知るようなものも見つかる場所にしたいですね。

実際、宮前さんたちはホワイトデイに、ひょうごッシモの商品を組み合わせてプレゼントをしているのだそう。和菓子や佃煮などのちょっと渋めの“兵庫セレクション”は、「こんなものが兵庫にあったんだ!」と喜ばれるそうです。

宮前さん

また、フェリシモから発送する商品には「ひょうご百景カード」を同梱。神戸出身の版画家・川西英さんが描いた代表作『兵庫百景』の風景から毎月1枚が選ばれます。

景色を目にすることで、「ここへ行ってみたい」と土地への興味が生まれることも狙いのひとつ。実際、カードを楽しみに毎月お買い物をしていただくお客さまもいるそうです。

誰かに贈り、それを受け取った人がまた兵庫を知る。商品とともに「兵庫愛」まで手渡していくような循環を目指しています。

前編では、兵庫県公式オンラインショップ「ひょうごッシモ」が生まれた背景から、県内事業者との対話、商品の魅力を伝えるための工夫、そして「ギフト」を通じて兵庫愛を広げる仕掛けまでをご紹介しました。ショップを運営する富川さん、宮前さんに話を聞いていると、長年フェリシモで培ってきた経験を随所に生かしながらも、お二人自身にもある変化が起きていることがわかってきました。後編では、フェリシモだからこそできる地域との関わり方や、お二人が見つけた兵庫の魅力、フェリシモならではの事業における社会性について考えます。

後編につづく

この記事をシェアする
Twitter
Facebook
LINE

コメント

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

コメントを投稿する
ページトップへ戻る