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2012年度基金活動報告 ー カンボジアの子どもたちの健康を守る支援(認定NPO法人 国境なき子どもたち)

2012年度に次の基金より拠出した認定NPO法人 国境なき子どもたちさまの活動レポートをご紹介します。

 

■カンボジア・バッタンバン市での自立支援施設「若者の家」 ~子どもたちの健康を守る活動~

 カンボジアの首都プノンペンから車で西へ約5時間。バッタンバン州の州都バッタンバン市に、私たちが運営する「若者の家」があります。ここでは33人(2013年6月現在)の子どもや若者たちが、社会復帰を目指して共同生活を送っています。

 彼らの多くは元ストリート・チルドレンや、人身売買や性的搾取や体罰など、虐待の被害者です。過酷な経験からトラウマを抱えていたり、将来への希望を持てずに毎日を過ごしていたりしていた若者も多くいます。「若者の家」では、そうした若者たちを支援し、社会復帰の手助けをしています。カンボジアの人身売買被害者の7割以上がこのバッタンバン州とバンテアイミンチェイ州に集中していると言われています。一旦、カンボジアに戻ったあとも、再び人身売買の被害に遭うケースもあります。それだけに、社会復帰の拠点としての「若者の家」の活動が重要になっています。

 ここで生活する子どもの多くは、社会や家庭から排除されていた期間が長く、社会性や生活管理能力が十分ではないために、将来の夢や希望を持って過ごし、計画的に日常生活を送るということが難しくなっています。また、体罰や虐待、人身売買された時の過酷な経験からトラウマを抱えている子どももいます。

 「若者の家」は第一に、心身ともに安全で安心して生活できる場所を提供しています。スタッフが愛情を持って接し、必要に応じてカウンセリングを実施しながら、一人ひとりの行動や感情面での変化を受け止めます。また、性的虐待の被害を受けた女子は、専門のNGOにより組織された「GSO(ガールズスピークアウト)」という会のグループセラピーに参加して、過去の体験を共有するなどの機会も持ちます。

 具体的な技術や知識が、子どもたちや若者の自立に向けた大きな力になることから、織物や籐家具などの職業訓練に参加して技術を習得。自信を取り戻しながら、将来の職業につながる技術を身に付けています。2007年からは収入創出活動を開始。訓練を経た研修生が、それぞれの技術を生かして安定した現金収入を得られる支援を行っています。2013年は「若者の家」を卒業した17人が大学など高等教育機関に進学、当団体の収入創出活動への参加を含む計6人が就職や開業を果たしました。未来を築く第一歩をこの「若者の家」から踏み出しています。
 
 「いつも私たちをサポートしてくださる支援者の方々に感謝しています。この気持ちをお返しするためにも、全力で技術の習得に取り組み、勉強し、そして健康にも気をつけていきたいと思います」(「若者の家」の受益者からのメッセージ)

 

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