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2012年度基金活動報告 ー 地雷廃絶活動支援(認定NPO法人難民を助ける会)

2012年度に次の基金より拠出した認定NPO法人難民を助ける会さまの活動レポートをご紹介します。

 

私たち難民を助ける会は1979年に日本で設立された、政治・宗教・思想に中立な立場で活動する国際NGOです。現在は日本国内を含む世界16カ国で緊急支援、障がい者支援、地雷対策、感染症対策、啓発など、さまざまな支援活動を展開しています。この度のご寄付は、2013年2月から5月までの4ヶ月間を対象として、「アフガニスタンにおける地雷回避教育」に活用いたしました。あたたかいご支援に心より感謝いたします。

アフガニスタンは世界の中で最も地雷に汚染され、かつ地雷被害者が多い国として報告されています。地雷禁止国際キャンペーンが発行する『ランドマイン・モニター報告2013』によると、同国の2012年の地雷、不発弾などによる被害者数は1,422人にものぼります。月平均にすると約119人の被害者が生まれていることになります。私たちは、このような状況の中で暮らしている人々に、地雷や不発弾などの爆発物から身を守るための正しい知識を広く伝え、適切な行動をとることができるように、2012年から移動映画教室という手法を使って地雷回避教育を行っています。

2013年2月から5月までに、当会の移動映画教室の巡回チームがカブール県内の33村落を訪問し、私たちが作成した映画、ポスター、パンフレット、ノートなどの教材を使って、講習会を502回実施しました。受講者は8,190人(成人男性284人、成人女性1,188人、男子3,677人、女子3,041人)にのぼりました。

巡回チームは4チームで活動していますが、1チームは女性だけで構成されています。アフガニスタンでは、家族以外の成人男女が同じ部屋で過ごすことが禁じられているため、この文化に考慮して、女性の巡回チームが成人女性を対象とした講習会を実施しています。講習会実施時には、地雷パンフレットなどの教材を受講者全員に配布し、訪問村落の地域コミュニティにも、地雷実物大ポスターを66セット、地雷紙芝居を16セット提供しました。これらの啓発用教材が、受講者を通じてその家族や知り合いに届き、地雷回避についての知識がより多くの人々に行き渡ることを期待しています。

また、2012年からはラジオやテレビを通して、地雷や不発弾などの爆発物に関する短編ドラマを放送しています。近年のアフガニスタンの治安悪化により、巡回講習会の活動地域が限定されている中で、巡回チームが訪問できない地域に住む人々にも地雷回避教育を届けるためです。私たちが制作した短編ドラマは、対象期間(2013年2月~5月)中にアフガニスタンの主要ラジオ局で80回、テレビ局で34回放送されました。

アフガニスタン地雷対策調整センターの調査によると、現在も、同国の各地で新たな地雷原が発見されています。まだ多くの人々が危険にさらされているのです。人々が安全で平穏な日常生活を送れるよう、地雷回避教育の継続的な取り組みが必要とされています。治安の悪化が懸念されるアフガニスタンではありますが、これからも当会は地雷対策を通じ、同国の平和構築に貢献していきます。

地雷回避教育.jpg

カブール近郊の村での地雷回避教育

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