アーティーチョコレート　ホワイトプラリネボックス

私はプロのチョコレートバイヤーだと思っているので、自分の好き嫌いよりもお客さまそれぞれの運命のチョコレートを探したいと思っています。
やっぱり人をしあわせにしてるチョコはえらい。尊敬する。コンビニチョコであろうと。名もなき手作りであろうと、その人を一瞬でもしあわせにするチョコが素晴らしい。
そう思ってる私ですが。
私はアムステルダムのチョコレートが個人的に気になるのです。
でも、多数派のお客さまはそうと思われなかったのでしょう。アムステルダムチョコが最近少なくなっていました。

私がどうしてアムステルダムのチョコが好きになったか。
その理由が〈アーティーチョコレート〉なんです。

久々に会えました。
「８年ぶりだね」
覚えててくれたんだ。
メナウご夫妻がいました。このご夫妻とにかくなかよしなんです。２人で28年チョコを作ってるそうです。
前もそう思ったけど、二人楽しそう。明るいなあ。アムステルダムって。写真を撮るときも「一緒に撮ろう」と照れる奥さまを誘い出していました。

どんどん楽しそうに試食出してくれます。これはどう？これも食べて。次々と出てくるチョコはどれもオリジナリティーがあってうっまっ。
しかしね。
ショーケースを見て、おおーっと思うんです。ものすごく技術があります。細部までていねい。デザインの線ひとつ取っても違います。
なんだこれは？ 目の前の明るい穏やかなご夫妻からこの緊張感さえあるストイックなチョコが？そんなに簡単には出来ませんよ。

アムステルダムチョコの私のイメージはまさにこれです。すごい技術があって完成度が高いのに、誰からも偉そうな感じを微塵も受けないのです。まったく思ってないから出ないのです。
もっともっとひけらかしてください。アピールしたらいいですよ。
なのに、いつもニコニコ。

今回、ちょっと気になったことがあったのです。ショーケースの中には日本の桜チョコやスパイス系チョコもいろいろ挑戦があるので、楽しいのですが、おや？この方のチョコには系譜のようなものを感じない。フランスで習ったのか。ベルギーで習ったのか。
この高い技術には元ネタがあるはず。どの系譜も感じないのはなぜ。

「あなたはどこでチョコを習ったんですか？」
いい質問という顔で、改めてこちらを見て言いました。
「全部自分で勉強した」
むむむむむー。
私、プロのチョコバイヤーです。私がどや顔です。チョコがゆうとるよ。ぜんぶゆうとるよ。
あなたの28年間も毎日の仕事も。
やっぱりここのチョコ好き。

この店の一番人気はなんと言ってもパヴェです。まずはパヴェ。みんな買って帰ります。
そして、今回の新チョコは、ホワイトチョコの表面の模様も美しい、ヘーゼルナッツのガナッシュプラリネ。ナッツの香りとコクがたまらない。ほかでは手に入らない特別なアムステルダムのチョコです。

チョコ旅の続きはチョコレートバイヤーみりのブログでぜひご覧ください！

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