友人の出産報告や街で見かける子連れの家族。
そもそも恋愛も結婚もしていない、もしくはパートナーはいても子どもを持つ未来はまだ考えられていないのに、他人事だとは思えずに気になってしまう。
周りの結婚や出産が増えてくるこの年になると、予定のない子育てへの不安が積もっていく人は、意外と多いのかもしれません。
その不安の正体を探りながら、ちょうどいい距離感で向き合うヒントをご紹介します。
あるかもわからないのに

友人の出産報告に「おめでとう」と返信しながらも、結婚もしていない自分が置いて行かれたような気分になってしまった。
この年になってくると、出産や育児の話題が身近になってくることもしばしば。SNSを開けば誰かの子どもの写真。実家に帰れば、何も話していないのに将来を心配されるような空気になることも。
街で小さな子どもと歩く同世代くらいの人たちとすれ違ったとき、なんとなく目で追ってしまって、気づいたら自分のことを考えてしまうときもあるでしょう。
でも、 今の生活は好きだし、自由に暮らしている。仕事も趣味も充実しているから、子どものことはまだ考える必要はない、と思っている。
一方で「もし産むとしたら」と調べはじめると、年齢のこと・からだのこと・スケジュールのことが次々に出てきて、気づいたら焦りだけが残っている。
頭では「まだ先の話」とわかっているのに、なぜか今日も考えてしまうこともあるかもしれません。
予定がなくても気になること
子育てへの不安といっても、その中身は人によって少し異なるかもしれません。どんなことが引っかかっているか、一緒に整理してみましょう。
今の暮らしや仕事を手放したくない
やっと自分らしい働き方が見えてきた。好きな時間に好きなことができる感じが心地よい。
それらを手に入れるまでに時間がかかったからこそ、「子どもができたら全部変わるのかもしれない」という怖さが出てくることがあります。
逆算すると、時間が思ったよりも少ない
「安心して産むなら何歳まで」「妊活に時間がかかることもある」。なにげなく調べただけなのに、気づいたらスケジュールを計算していた人もいるのではないでしょうか。
まだ何も決めていないのに、数字だけが現実となって迫ってきて、焦りだけが残る。そういう感覚が、不安のひとつになっていることがあります。
調べれば調べるほど、むずかしさを感じる
不妊のリスク、産後のからだのつらさ、保活の大変さ……。妊娠・出産にまつわる情報は、ポジティブなものよりも不安をあおるものの方が目に入りやすいことがあります。
知ることは大切なのに、知れば知るほど「自分にできるのかな?」という気持ちになってしまうことも。
情報の重さに、想像すること自体がおっくうになってくることもあるかもしれません。
もしもの子育て不安と
ちょうどいい距離を取るヒント

子育てに対する不安を完全に消すことはむずかしいかもしれません。でも、少し距離の取り方を変えるだけで、気持ちが軽くなることがあります。
不安の中に自分が大切にしているものがある
「今の仕事を手放したくない」「自分のペースで生きていたい」。
時間をかけて手に入れてきたものだからこそ、失いたくないと思うのは当然のことです。不安になるのは、それだけ今の生活を大切に思っているからかもしれません。
不安を「なくさなきゃいけないもの」として扱うより、「今の自分はこういうことを大事にしているんだな」と受け取り直してみると、少し気持ちがらくになることがあります。
選択肢として知っておくだけでいい
産む・産まないを、今すぐ決める必要はありません。ただ、未来の自分のために、自分のからだの今を知っておくことはできます。
いつもの健診のついでに婦人科でちょっと相談してみて、自分のからだの様子をなんとなく知っておくだけでも、心のゆとりは変わってくるものです。その上で、もし未来に可能性を残してあげたいなら、今の卵子を保存しておく「卵子凍結」という方法だってあります。
「今すぐどうにかしなければ」ではなく、「こういう手段もあるんだ」と頭の片隅に置いておくだけで、焦る気持ちがほんの少し和らぐかもしれませんね。
「まだ決めていない」もちゃんとした答えになる
周りが進んでいるように見えても、自分がどうしたいかわからないまま動くことが、正解とは限りません。
「今は決めない」と自分のなかで割り切ってみるのも一つの手です。
答えが出ていなくても、こうして考えていること自体が、ちゃんと自分と向き合っている証拠なので、それも立派な答えです。
一人で抱えなくていい
子育てへの不安は、「まだ予定もないのに」と思うと口に出しにくくて、一人で抱えたままになりがちです。
「こんなこと言っていいのかな」と思いながらでも口に出してみると、相手も同じようなことを考えていた、ということもあるかもしれません。
うまく言葉にできなくても、不安をこぼせる相手がひとりいるだけで、ずいぶん気持ちが違ってきます。

