TIPS

- わたしたちのヒント -

勢いで飛び込めなくなって......。

TIPS

挑戦に足踏みしてしまう。
昔よりも現実的な自分に
うんざりしたら?

挑戦したい気持ちはあるのに、なぜかうまく一歩が出ない。

仕事でも、暮らしでも、気づけば「現実的な選択」に着地してしまって、そんな自分にちょっともやもやしてしまう……。そんな経験、ありませんか?

この記事では、その気持ちをそっとほぐしながら、守ることも挑戦することも大切にできるヒントをご紹介します。

一歩が踏み出せなくなった自分

20代前半のころと、今とで、何かが変わってきた気がします。

あのころは、「今の自分には難しいかもしれないけれど、背伸びすれば届くかもしれない」と感じるものには、迷わず飛び込んでいました。

仕事でも、暮らしでも、その機会を逃してはいけないという感覚があったし、失うものよりも得るものの方が大きく見えていたものです。

でも今は、「今の7〜8割の力でこなせる範囲」を超えることに、強いためらいを感じるようになってきたかもしれません。

がんばりすぎた時期のこと、心が限界だったあのころのことを思い出すと、頭と体が静かにアラートを鳴らす。

キャリアのこと、暮らしのこと、人間関係のこと。

少し大きなチャレンジを前にすると「やめておこう」という気持ちに自然と着地してしまうことがあります。

そして「やめておく」を選んでほっとしながらも、どこかで「これでよかったのかな」とつぶやいている自分がいたりもしますよね。

そんなふうな瞬間もあるのではないでしょうか。

どうしてがっかりしてしまう?

現実的に考えること自体は、悪いことじゃない。むしろ経験があるからこそできる判断で、それは大切な知恵のひとつ。

それでも「現実的な自分」にがっかりしてしまうのは、なぜでしょう。その気持ちの奥にあるものを、一緒に見ていきましょう。

なんだか、逃げてる気がする

安全な選択をするたびに、「これって逃げてるんじゃないか」という声がどこかから聞こえてきます。

新しい仕事への一歩も、ずっと気になっていた習い事も、引っ越しも。本当はやってみたい気持ちがあるのに、リスクを先に計算して引き返してしまいがちです。

その一連の動きが、まるで自分が少しずつ小さくなっていくように感じられることもあるかもしれませんね。

守ると広がらない気がする

手に入れてきたものを守ろうとするのは、自然な気持ちです。

でもそれが積み重なると、「守る」ことが行動の軸になり、「広げる」ことへの感度が少しずつ落ちていくことがあります。

仕事でも暮らしでも、自分の世界がじわじわと縮んでいくような感覚につながっていくこともあるかもしれません。

昔のイメージと今の自分がずれてる

努力家だと思われていた。チャレンジングな人だと思われていた。

そういうイメージを持ってくれている人たちをがっかりさせてしまうんじゃないか、という不安もあったりします。現実的な選択をするたびに、その怖さがじわりとにじんでくることがあるかもしれませんね。

大切なのは、この「がっかり」の多くが、自分への失望というよりも、「こうあるべき自分像」とのズレから来ているということではないでしょうか。

 地に足つけて、背伸びもして

守ることも、挑戦することも、どちらかを手放さなくていいのかもしれません。どちらの自分も、本物の自分です。

では、両方をそっと抱えながら過ごすには?いくつかのヒントをご提案します。

正解の中に、余白をつくる

今の自分に合った選択をしながら、その中に「ちょっとだけ試してみる」を加えてみましょう。大きなチャレンジでなくていいんです。

いつもと少し違うやり方をひとつ取り入れること、ずっと気になっていたけど後回しにしていたことに手をつけてみること。「全力で飛び込む」と「現状維持」の間に、もうひとつの選択肢があってもいいんです。

それは仕事でも、暮らしでも同じかもしれませんね。

気持ちを外に出してみる

迷ったとき、頭の中だけで考えていると、不安の声の方が大きく響きがちです。

紙やメモアプリに「やらない理由」と「やりたい気持ち」を並べて書き出してみると、意外と「やりたい」の方が多かったり、「やらない理由」がそこまで致命的ではなかったりすることに気づけます。

仕事のことでも、暮らしのことでも、気持ちを外に出すだけで判断の景色が変わることもありますよ。

「守ること」を捉え直す

今の環境や大切な関係、心地よい暮らしのリズムを守ることは、逃げでも妥協でもありません。

それはこれまでの自分がていねいに積み上げてきたものへの敬意であり、未来の自分への贈りものでもあります。

「安定」を選ぶことが、一番大切なものを守ることに直結しているなら、その判断を誇りに思っていいんです。

挑戦しない自分に価値がないなんて、そんなことはないはずです。

まとめ

現実的になったのは、失ったものがあるからじゃない。大切にしたいものが、ちゃんと増えたから。

仕事でも暮らしでも、守る自分も、ちょっと背伸びしたい自分も、どちらも今の本音。

その両方をやさしく抱えながら、自分なりのペースで歩いていけたらそれでいいんです。

STAFF
text:いるか
illustration:towa toubuchi