金沢の時計職人が手掛けた 水面に映る朧月に見惚れる腕時計〈グレー〉
お申し込み番号:515978
1本 ¥19,000 ( +10% ¥20,900 )
- 特急便・予約便
- 予約
- 送料無料
- 日本製
&Stories
水面で揺れる月の輝きを、小さな文字盤に閉じ込めて。
古都・金沢の時計工房さんとのお付き合いは、もう3年目。アートディレクターであり、日本画家としても活躍する牛島孝さんと一緒に、これまでさまざまな時計を作ってきました。
時計という実用品にアートとしての表現を取り入れているのは、芸術家としての一面も持つ牛島孝さんならでは。すべての仕上がりをしっかり最後まで見届ける姿に、こだわりの高さをいつも感じます。
こちらの工房とのコラボを代表するアイテムが、「見惚れる腕時計」シリーズ。「溜塗(ためぬり)」という技法を使って文字盤を着彩し、自然に生まれるグラデーションでさまざまな風景を表現しています。ただの「色」ではなく、濃淡がみせる表情がなによりの魅力。小さな文字盤の中に奥深い世界が広がり、見つめるほどに吸い込まれそうになります。今回ご紹介するのは、新しい試みをプラスした、溜塗時計の新作モデル。春らしい「朧月夜」をテーマにしています。
「月」は、日本職人プロジェクトメンバーにとって特別なモチーフ。牛島さんと最初に作ったのがまさに月をテーマにした、「藍月に見惚れる腕時計」でした。文字盤の上で青色が織りなすグラデーションが本当に美しく、溜塗にすっかり魅了された我々。おかげさまでこの時計は大ヒットし、ここからさまざまな「見惚れる」シリーズが誕生しました。
そして今回新たにチャレンジしたのは、水面に映る月。水の面でゆらゆら揺れる、そんな月を表現して欲しいと牛島さんにお願いしました。
すると、いつも通り数日後、「水面に映る月時計を試作してみました。イメージがふくらむデザインなので、山猫さんのアイデアでさらなる付加価値を付けられそうです」と牛島さんからご連絡いただきました。
試作品で上げてくださったのは、丸い文字盤と四角い文字盤の2パターン。こんなすごい「美」を追求していただけるなんて!と興奮ぎみの山猫。でも嬉しい反面、1点は制作できても、たくさんのご予約をいただくと、、、この美しい月をすべてに再現できるのかが心配になりました。そんな山猫に牛島さんは「そうですね、水面なので、いろいろな月ができると思いますが(笑)、美しさが損なわれないように慎重に、緊張感を持ちながら描くので、大丈夫ですよ」と頼もしく答えてくださいました。一瞬ごとに表情を変える水面の月のゆらぎを、美しく表現してもらえるなら、、、と思い、発売を決めました。
その後、日本職人プロジェクトメンバーのプランナー・MOEとNISHIYANとも相談した結果、より水面や月の雰囲気が感じられる丸バージョンでいくことになりました。そして、時計として大切な文字自体が見えづらかったので、「牛島さんー! 文字盤をもう少しだけ見やすくしたいです~!」とさらにリクエスト。
それからまた、牛島さんが「山猫さん!いろいろやってみました」この中でベストの色合いでいきますね!と
画像をお送りいただきました。
どれも美しい仕上がり。その中で、さらに時計として仕上がったときに完成度が増す色合いを選ばせていただきました。
溜塗でグラデーションを出しながら、絵具を部分的に塗り残すことでベースを覗かせ、水面に映る月に見立てています。塗り残した部分がきらめいて見えるのは、ベースに純銀メッキを施しているから。青色の合間から見える純銀メッキがぼんやりと輝いて、水面のゆらぎや月の光を感じさせます。こちらも先ほどの夜桜の時計と同じく、仕上がりは物によって異なります。どれも世界でひとつしかない特別な文字盤。
ひとつずつ手彫りで数字を彫っていきます。仕上がった文字盤を、丁寧に組み立てていきます。完成するまで気を抜けない、繊細な作業が続きます。
本革ベルトは、月明かりの夜をイメージしたグレーをセレクト。フレームもシルバーを合わせて、文字盤の青色を上品に引き立てます。手もとにやさしくなじむ、やわらかなカラーが魅力です。着け心地も軽いので、時計をあまりしない方も、違和感なく着けられます。
主張しすぎない小ぶりな文字盤と細いベルト。本革ベルトは、着け替えも可能です。針と合わせて、あえて金色を選んだ留め金具もおしゃれ。
「見る角度や、光の環境によって月の光は移ろいます」と牛島さん。水面の表情もひとつひとつ異なり、自分だけの月を持つことができます。ぼんやりと水面に浮かぶ朧月を眺めていると、不思議と気持ちが穏やかに。慌ただしい日常の中、心を落ち着けるお守りになってくれそうです。