短所ばっかり気になっちゃう
ティップス
自分の長所ってなんだろう。
すでにあるものに気づくためのヒント
自分のいいところって、探そうとすればするほど、余計にどんどんわからなくなってきますよね。
この記事では、そんな「自分の長所」に対して感じる迷いについて考えてみました。
自分の長所ってなんだろう

「あなたの長所はなんですか?」と聞かれて、迷わずに言葉にできる人はどれくらいいるのでしょうか。
自信をもって答えられる人って、案外少ないのかもしれません。
結局何も言えなくて、笑って曖昧にごまかしてしまう。
周りを見渡せば、みんなそれぞれに素敵な部分があって、自分の軸をもって生きているように見えます。
仕事で成果を出している人、趣味を極めている人、いつも周りに人が集まる明るい人。
そんな「だれから見ても素敵な何か」を持っている人たちと、どうしても比べてしまう。
短所なら、嫌になるくらい思い浮かべられます。
ダメなところや、直したい癖、つい失敗してしまうパターン。
そういったマイナスな要素は、数えきれないほど思いつく。それなのに、いいところとなると、途端に自分のことがわからなくなってくる。
というより自分は、長所がわからないんじゃなくて、人に誇れる長所なんてひとつもないんだと思う。
自分の嫌なところとか、ほかの人の長所ならいくらでも見つけられるのに、どうして自分の長所のことになると、急に自信をなくしてしまうのでしょうか。
どんなときに
長所が分からなくなる?
自分のよさが見えなくなってしまうとき。そこには、何かしらの理由やきっかけとなる出来事があるのかもしれません。
「できないこと」に直面したとき
仕事でミスをして厳しく指摘を受けたり、よかれと思ってやったことが全部裏目に出てしまったり。
そんなとき、心の中は「ダメな自分」という考えに強烈に支配されてしまいます。
「自分は仕事が遅い」
「なんの役にも立っていない」
失敗という出来事そのものというより、失敗した自分を丸ごと否定してしまう。
そうなると、過去の成功体験や、誰かにもらったうれしい言葉も、価値のないものに思えてきてしまったりして、自分のいいところなんてどこにもないように思えてしまいますよね。
人間関係が変化したとき
恋愛や家族、友人関係など、自分にとって大切な人との間でうまくいかなくなったときも、自分の長所が見えなくなることがあります。
たとえば、相手を想って注いだ愛情が否定されたり、自分の考えを理解してもらえなかったり。
そんなことが重なると、「自分の何がいけないのだろう」「自分はだれからも好かれないのかも」と、自分を責めることばかり考えてしまいます。
そしてだんだんと、本来の自分のよさがどこにあったのか、何が好きだったのかすら、曖昧になっていく。
人間関係のゆらぎは、自分への自信を大きくゆさぶる原因になるのだと思います。
世の中の基準にとらわれているとき
社会の中で求められる役割や、世間一般でもてはやされる価値などの、目に見えない基準に自分をあてはめようとしすぎているときも、自分の自信がゆらいでしまいます。
SNSなどを通じて流れてくる、他人のきらびやかな日常や充実した毎日。
それと自分の現実をくらべて、「あんなふうに社交的じゃないから」「特別なスキルをもっているわけではないから」と、自分を減点方式で採点していないでしょうか。
世の中の「わかりやすい強み」の枠組みに自分を押し込めようとするほど、自分自身の小さな個性ですら、まるで直すべき欠点のように思えてきてしまうのだと思います。
すでにあるものに
気づくためのヒント

自分の長所が見つからないとき、それは新しい自分を探すのではなく、すでにあるものにもう一度目を向けてみるタイミングなのかもしれません。
ちょっとだけ視点を変えて、自分を見つめてみませんか。
短所の裏側を見てみる
直したいと思っている自分の癖や欠点が、見方を変えれば、その人だけの魅力になっていることがあります。
心配性なのは、それだけ物事に丁寧に向き合う責任感があるからかもしれません。
飽き性なのは、好奇心旺盛で新しい世界に飛び込む勇気がある証拠かもしれません。
自分の嫌なところを無理に長所と言い換えてポジティブになろうとする必要はありません。
ただ、「この性質があるからこそ、救われている部分もあるのかもしれないな」と考えてみるのはいかがでしょうか。
当たり前すぎて忘れていることに
目を向けてみる
長所というと、何か特別な才能や、人より秀でた実績のようなものを想像してしまいがちですが、実はもっと、自分にとっては当たり前すぎて空気のようになっていることに、自分のよさが隠れていることがあります。
たとえば、電車で席をさっと譲っている。散らかったデスクをさりげなく片付ける。人の顔色の変化に敏感に気づく。
それらは自分にとっては当たり前すぎて、長所とは思えにくいものかもしれません。
けれどその「がんばらなくてもできること」こそが、ほかの誰かにとっては真似できない、素敵な長所であることも多いのです。
自分が心地よくいられる瞬間を
思い出してみる
だれかに褒められるためではなく、自分がただただ「気持ちが落ち着くな」と思える瞬間はどんなときでしょうか。
静かに本を読む時間、お気に入りのカフェで一息つくとき、おいしいごはんを食べたとき。
そんな、自分が心地よくいられる瞬間に注目してみてください。
何をすてきだと思い、どんなことに心が動くのか。
できる、できないという基準から離れて、自分が素直でいられる瞬間を大切にしてみる。
その瞬間にこそ、自分だけの魅力が隠れているのかもしれません。
長所が見つからないときは、まだ自分の中に見つけられていない自分がいる、というだけのことかもしれません。
今は無理にことばにできなくても、いつかふとしたときに、「これも私のいいところかも」と、自分を受け入れられる瞬間が訪れるはず。
そんな自分にたいする、おおらかさを持つことが、無理に自分の長所を見つけようとすることよりも、ずっと大切なことなのかもしれません。
STAFF
text:Oyama.
illustration:むらかみゆか
