正直、毎日しんどい……

ティップス

これって「逃げ」なのかな……
仕事を辞めてもいいか、どう判断したらいい?

仕事を辞めたい。

そう感じたとき、頭にふっとよぎるのが、「でも、それって逃げじゃないのかな?」という言葉かもしれません。

自分でそう思ってしまうこともあれば、家族や友人、職場の誰かの言葉が刺さってくることもあります。

でも、限界を超えてまでがんばり続けることも、きっと必ずしも正解とは限らないのではないでしょうか。

この記事では、辞めたい理由や判断のヒントについて整理しながら、「辞める=逃げ」ではないという視点もふくめて、考えていけたらと思います。

これって「逃げ」なのかな……

「もう続けるのがしんどいな」と思っても、「ここで辞めたら逃げることになるのかな」と、自分に問い返してしまう。

そんなふうにひとり心のなかで悩んでいる方も多いかもしれません。

正直毎日がしんどい。

でも、みんな我慢しているのかもしれないし。

もうちょっとがんばれば、慣れるのかもしれないし。


そうやって自分に言い聞かせながら、なんとか今日を乗り越えている、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

辞めたいけど、逃げたくはない、もっとがんばりたい、迷惑もかけたくないと、ぐるぐると考えが止まらなくて、結局いまの環境から動けなくなってしまうのかもしれません。

自分に対してきびしくがんばるのも素敵なことだと思いますが、自分の無理をおさえこみ続けてしまうと、そのまま心の健康を損ねてしまうことにもなりかねません。

「逃げちゃだめだ」と、自分を責めすぎてはいないでしょうか。

本当は今、自分はどう感じているのだろう?と、すこし立ち止まって考えるきっかけとなればうれしいです。

辞めたい理由はなんだろう?

人間関係のストレスがある

仕事中頭を悩ませるのは、いつも人間関係のことばかり……なんてことはありませんか。

同僚や上司との関係に、ずっと気を張っていなければならない毎日。

ちょっとした会話にも緊張して、心が休まらない。

そんな日々をくり返していると、朝起きることすらつらくなってしまうこともあります。

職場の人間関係が良好でないと、どんなに仕事にやりがいがあったとしても、続けていくのはむずかしいかも……と考えてしまいますよね。

毎日が憂鬱な気持ちでいっぱいになっていたら、それは無視できないサインかもしれません。

働き方が自分に合っていない

残業時間や給料、休みの取り方や通勤時間など。

たとえ制度としては整っているように見えたとしても、それが自分に合うかどうかは、きっとまた別の問題。

自分の生活スタイルや価値観と合わないのに我慢していたりすると、しんどさはじわじわとたまっていきます。

「こんなので文句を言うなんて甘えだ」「慣れれば大丈夫」なんて自分を責めてしまうこともあるかもしれません。

けれど、合わない働き方を無理して続けることは、思っている以上にしんどく、つらいもの。

結果的に、心の健康を損ねてしまうことにもなりかねません。

やりたい仕事と現実のギャップがある

入社前に聞いていた仕事のイメージと、実際に任される仕事との間に大きなずれがある。

あるいは、自分がやりたい仕事や叶えたい目標が、ここでは実現できないと思う。

なんか違う……というギャップや、もっとがんばりたい……という歯がゆさを日々抱えながら働いていると、何かつらいことにぶつかるたびに、「こんなはずじゃなかったのに……」と、余計しんどくなることも増えていってしまうのではないでしょうか。

違和感を抱いたまま働き続けるのは、それだけで大きなエネルギーを使っている状態かもしれません。

辞めてもいいかを判断するためのヒント

パワハラっぽさや不当な扱いがある

理不尽な叱責や人格を否定するような言動、契約内容とちがうことを要求される状況など。

それらがあたりまえにくり返されているなら、それは我慢すべきことではありません。

「自分が弱いだけだ」とか、「他のみんなは平気だから」などと我慢しようとしてしまうかもしれません。

けれどたとえ証拠がなくても、「これはおかしい」と感じるなら、その感覚はきっと正しいもの。

自分の心が「つらい」と感じていることこそ、最初に信じてあげてほしいと思います。

会社の雰囲気がずっとつらい

社内にネガティブな空気が流れていたり、常に誰かの愚痴が飛び交っていたり……。

あるいは、はっきりとした原因がわからなくても、「ここにいるとなんか疲れる」「自分らしくいられない」と感じる環境がある場合もあります。

今は我慢できるレベルだったとしても、そんな環境に身をおき続けていると、心がどんどんすり減っていってしまうのかもしれません。

「ここにいたらダメかも」と感じる

心身に不調が出ているかどうかも、ひとつの判断の基準となります。

朝になると涙が出る、動悸がする、通勤途中で引き返したくなる……。

あるいは、そこまではっきりと体調には出ていなかったとしても、「ここにいたらヤバい」「もうがんばれないかも」なんていう気持ちがある。

それは、心とからだからの大切なサインです。

自分でも気づかないうちに、限界を超えてしまうことにもなりかねません。

原因を自分で変えられない

自分の努力や工夫で状況をよくしようとしても、組織の構造や上司の価値観など、自分の力ではどうにもならないこともあります。

それでも「自分のがんばりが足りない」と思い込んでしまう方は、本当に多いのかもしれません。

けれど、変えられないものからは距離をとるということも、大切な選択肢だと思います。

編集部のまとめ

何よりも大切にすべきなのは、自分は本当はどう感じているのか、ということなんじゃないかなと思います。

たとえ周りからは「逃げ」だと思われたとしても、自分が本当につらいと感じているなら、その環境から離れることは自分を守るための必要な選択であるはずです。

「逃げるが勝ち」なんてことわざもあります。

逃げだとしても、ずっと逃げ切ったまましあわせに生きていけたら、それもきっと素敵なことですよね。

この記事が、自分のための一歩を踏み出す勇気になれたらうれしいです。

STAFF
text:Oyama.
illustration:oomisoka1231