自分をいたわることも大切。
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ずる休みってしてもいいの……?
仕事を休むときの心構え

「気分が乗らない……」。
「病気ではないけど、からだがだるい……」。
でも「ずる休み」って社会人としてやっていいことじゃない……。
わたしも社会人になりたてのころは「ずる休みなんて絶対にしてはいけない!」とがんばって出社していたことが多くありました。しかし、社会人とはいえ、今日はどうしても会社に行きたくない……。そんな日だってあります。今回は社会人2年目のわたしから「ずる休み」したいときの心構えと、お休みするときのポイントをお伝えします。
「ずる休み」にもいろいろある。まずは理由と向き合ってみる
「仕事に行きたくない……」と思ってしまったとき。まずはその理由と向き合ってみましょう。仕事が忙しすぎてゆっくり眠れていない?責任の大きな仕事を抱えていて毎日不安でいっぱい?こんなふうに「ずる休み」したい気持ちの背景には、溜まった日々の疲れやストレスが隠れているかもしれません。
仕事のプレッシャーに押しつぶされそうなとき
仕事のプレッシャーや納期に押しつぶされそうなときは、現実から逃れるために「ずる休みをしたい」と思うことも。成果を求められすぎて「もう行きたくない」「今日は無理」が頭をよぎる瞬間もあるでしょう。
職場の人間関係に疲れてしまったとき
苦手な上司や、職場内のピリついた雰囲気……。仕事自体がストレスというよりも、“会社に行く=気を遣う”という環境だと出社するだけでも疲れてしまいますよね。
からだは元気でも心が追いつかないとき
「なんとなく起きられない」「気持ちが重い」など、からだは元気でも心が疲れ切ってしまっていることもあります。そんな日は“心のSOS”を見逃さないで自分をいたわってあげましょう。
上記のような場合、「ずる休み」は自分の心やからだを守るために必要なお休みかもしれません。
もちろんよいことではないけれど、厳しくしすぎず、少しだけ自分を甘やかしてみる日があってもいいのかも。
「ずる休み」の連絡はどうすればいい?
休むと決めたら、会社には必ず連絡を。無断欠勤は信用を失います。自分を大切にするためのお休みだとしても、急な休みをフォローする人たちがいてくれることを忘れずに。ただ「休みます。」だけでは相手にあまりいい印象を与えないので、理由とともに「急な休みで申し訳ございません」と謝罪の言葉も伝えた方がいいと思います。
理由として使いやすいのは「体調不良」。いつものように元気が出ない、どことなくからだが不調という状態は、万全の体調ではないので「体調不良」と言って嘘にはなりません。
個人的には、休みの連絡も重要だけれど、休んでしまった翌日の態度も社会人として大切だと思っています。急なお休みで多少なりとも職場に迷惑は掛かっているはず。「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。お休みさせていただきいただきありがとうございます。」といったように「謝罪」と「感謝」の言葉を伝えるように意識しましょう。
罪悪感を抱えず休むにはどうしたらいい?
体調や心が不調なときには休むことも大切ですが、罪悪感を抱えてしまう人も多いかもしれません。そんなときは以下のポイントを意識しましょう。
「休む=悪いこと」という思い込みを手放す
会社を休んでしまうことに罪悪感を覚える人もいますが、休むことは甘えではなく、“からだと心を整えるための大事な選択”。「ちゃんと働くために休む」という視点をもつことも大切です。
「今日は休む」と自分で決めてしまう
「なんとなく休む」より「意識して休む」ことで、自分への納得感が生まれやすくなります。体調や心の調子が悪いときは、「今後のためにも、今日はしっかり休む日!」と自分で決めてしまいましょう。
これだけは気をつけたい。
ずる休み中の過ごし方

「さて、休みの連絡もしたしリフレッシュするぞ!」と思っても、気を抜くのは要注意。休み中の過ごし方によっては上司や同期に「ずる休み」したことがばれてしまう可能性も。休み中に気をつけるべきポイント2つをお伝えします。
SNSへの投稿は控える
会社をずる休みしたとき、うっかりSNSに投稿して「ずる休み」がばれてしまうケースは多くあります。上司や同期とは繋がっていないから大丈夫と思っていても、共通の友人、知人から伝わってしまうリスクを考えて。景色のよい場所に遠出したり、家でゆったり映画を見たり……。SNSにあげたい気持ちは山々ですが、それはちゃんとした「お休み」まで待ちましょう。「ずる休み」の日はひっそりと。
会社の近くには近づかないようにする
「ずる休み」をした日には会社の近くに足を運ばないのが鉄則です。「体調不良」のはずなのに元気に歩いている姿なんかが目撃されてしまっては「嘘をついたこと」が丸わかりです。一目の多い場所や通勤時間の駅なんかも目撃される可能性が高いので要注意。こちらも「ずる休み」の日はひっそりと。
翌日のことは考えすぎない
翌日のことを不安に思う気持ちはわかりますが、「明日ちゃんと出社できるかな……」と悩みすぎると、心とからだが充分に癒やされず、休んだ意味が薄れてしまいます。会社を休んだなら、「今日は休日! しっかり休む日!」と割り切って、いったん不安に思う気持ちを手放しましょう。
「ちゃんと休んだ」と思える行動を取り入れる
ストレッチをする、散歩する、日記を書く……。どんなことでも構わないので、会社を休んだ日には「ちゃんと休んだ」と思える行動をひとつだけ取り入れてみましょう。「今日はこれでOK!」と思える行動ができると、しっかり心が整いますよ。
できるだけ“何もしない”で心とからだを休める
「会社をずる休みしてしまった……」という罪悪感を和やわらげたいなら、できるだけ何もしないで心とからだを休めましょう。例えば「寝る」「横になる」「考えない」など、完全なオフに徹するのが効果的です。
わたしも「社会人だから完璧にしなきゃ。」「辛いけど、ずる休みなんて絶対ダメ!」と、重い腰を上げて出社していたことがありました。振り返ると、心もからだもかなりSOSを出していたので「あの時もう少し自分を甘やかしてあげてもよかったのかも」と思います。
仕事はもちろん大切ですが、その仕事に全力になるためには自分の心やからだをいたわってあげることも必要不可欠。「ずる休み」という言葉の印象から罪悪感をおぼえやすいけど、すこやかに生きるための「ひと休み」と捉えれば気持ちも軽くなるのではないでしょうか。自分のSOSに蓋をして無理をしないでくださいね。
STAFF
text:omiso、mishima
illustration:sakura