[2025/05.25]

暮らしのお買いもの

【このごろコラム】
自分らしさを取り戻す23時

世間では華金と呼ばれる金曜日だけれど、今日のわたしにとってはそうではない。

なぜなら、明日は出勤日だからせっかくの金曜日も全然喜べないのだ。

外はあいにくの雨で、まるでわたしの心模様を表しているかのよう。

4月に入社したばかりの社会人1年目。
お給料を貰っているけれど、右も左も分からず会社のお荷物感がひしひしと伝わって、なんだか心が苦しい。

早く仕事を覚えて一人前になりたい、と気持ちばかりが先走ってしまう。

去年入社した2年目の先輩はひとりでいろんな事をこなしていて、1年後、果たして自分が先輩みたいになることができるのか不安が大きくなる。

それでも毎日仕事に行って家事をして、日々を送ることができているだけで満点だと自分を褒めてあげるしかない。

今日もいつもの平日と同じように、帰ったら夜ごはんを作って、明日のお弁当の用意をしてお風呂に入って眠ろうかと思ったけれど、やっぱりなんだか心が晴れない。

やることをすべて済まして、時刻は23時少し前。

寝るのが早いわたしにとって、いつもはベッドに入っている時間だけれど、今日はなんだかまだ寝たくない気分。

深夜だけど甘いものを食べて自分を甘やかしちゃおうかな。明日を乗り越えるためには必要だよね。

そういえばこの前、とっておきの物が届いたんだった。

こんなどうしようもない夜こそ「あれ」の出番だ。

まさに今のわたしにぴったりの、とっておきの「あれ」の名前は「23時の誘惑セット」。

箱のイラストがとてもかわいい。
開けてみるとまず目に入るのは手書きのお手紙。デジタルの文字ばかりみることが多い今日このごろ、手書きの文字はなんだか心にしみる。

さぁ、包装紙を開けてみよう。

何かを開けるときのわくわく感、いくつになっても忘れたくないな。

箱の中に入っているのは、ステッカーとスプーンと液体が入っている瓶。
瓶の裏側を見てみると、コーラのシロップだ。なるほど、炭酸水や牛乳で割るんだ。

定番に炭酸水で割って飲むのもいいけれど、今日は冷凍庫にバニラアイスが入っているからせっかくだしアイスにかけてみようかな。

お気に入りのワイングラスにアイスを入れてシロップをたらり。

ほら、いつもよりちょっとぜいたくなスイーツがあっという間に完成した。

ひと口食べてみると、なんともいえない大人の味に大変身している。

スーパーで売っているコーラの味を想像していたけれど、このシロップはいろいろなスパイスが入っていて口の中にやさしい甘さとスパイスの味が広がる。スパイス好きにはたまらない。

いつもの食べ慣れたバニラアイスだけど、シロップをかけただけでこんなにも違うものになるのだと少しびっくり。

疲れたからだにしみわたる。おいしい。
ひとくち。そしてまたひとくち。食べる手が止まらない。

おいしくてあっという間に食べ終わってしまった。

でも、これで明日の休日出勤を乗り越えられそう。

明日帰ってきたら炭酸水で割って飲もうかな。明日の楽しみができた。

小さいころから、家でのんびりごろごろすることが大好きで、人一倍疲れやすい。

こんな自分が週5日フルタイムで働いている姿は全く想像がつかず、入社前は不安ばっかりだった。

それでもなんとか毎日働けていると、少し前の自分に教えてあげたい。

自分でお金を稼いで、自分の力だけで生活をするということができているだけで、数ヵ月前のわたしからしたら大きな成長だ。

念願だった職種に就けて、興味ある分野を学びながら、日々働くことができていることが大きいのかもしれない。

それでも一日仕事を終えた後はどっと疲れているし、自己投資のために勉強や運動、趣味のことをしたいという気持ちはあるけれど実際は全然できなくて日々を送るのに精一杯。

そんな毎日の中でも、平日の夜を少しでも充実させて明日を生き延びるために、ご自愛をすることは忘れたくない。

思い描いた理想の社会人像とはかけ離れているかもしれないけど、わたしはわたしらしく日々を過ごしていきたいと思う。

さあさあ、とっておきのデザートも食べ終わったところだし、明日に備えて今日は寝よう。

明後日の休みは何をしよう。
気になっているカフェに行ってみようかな。

社会人になって、休日を充実させることがどんなに重要か身をもって体感しているところ。

だれかと比べて焦ることもあるけれど、きっと今がわたしの人生において踏ん張り時だと思う。
今を乗り越えたら、想像もしていなかった未来が待っている気がする。

いつの日か、あの時がんばってよかったと思えるその時まで、自分のペースで少しずつ。

今日はもうおやすみなさい。
明日もきっと、いい日になるよ。

今回登場した『23時の誘惑セット』はこちらから▼

編集部による紹介記事はこちら▼

平日の23時、やりきれない気持ちを誘惑するものとは?

STAFF
photo & text :neru