木くずを固めたものに布地をはめ込んで作られたのが発祥という木目込み。簡単にかわいく作れる方法をお伝えします。
木目込み(きめこみ)とは?
江戸時代に京都上賀茂神社の神宮で堀川家に仕える高橋忠重が、祭事に使う「やないばこ」を作るかたわら、余材で人形を作ったのが始まりと伝えられ、桐の木くずを固めたボディーに生地を木目込んで(はめ込んで)作った「木目込み人形」が始まりといわれています。
立体のお人形の細工などでは、生地を木目込むのに高度な技術が必要ですが、今回は、「桐の木くず」の代わりに扱いやすい「のり付き発泡ポリスチレンパネル」を使って、「菜の花のフレーム」を作ります。ポイントは、木目込む布に、ちりめんなどの伸縮性のある布を選び、あまり分厚すぎないものを使用すること。コツがわかればはじめてさんでも簡単にチャレンジできるので、ぜひ作ってみてくださいね!
用意する材料と道具
細かな作業が多いので、目打ちや細いハサミを使いますが、なければ布団針を使っても。
・ちりめんなどの布
※木目込む布はあまり分厚すぎず、伸縮性のあるものを使用してください。
・のり付き発泡ポリスチレンパネル
※片面がシールになっている発泡スチロール状のパネルで、文房具店やホームセンターなどで購入できます。
・キルトわたまたは薄型のスポンジ(モチーフを立体的にするためにお好みで部分的に使用します)
・リリヤーン(お好みで)
・ハサミ・目打ち(なければ布団針や刺し子針など)
・手芸用接着剤
・デザインナイフ(なければカッターナイフ)
・複写紙
木目込みの作り方
「のり付き発砲ポリスチレンパネル」の、はく離紙側に複写紙などで図案を写します。
木目込む部分のパーツをカッターで切り取り、はく離紙をはがします。(一度にすべてをはがしてしまわずに、パーツごとに作業を進めます)
②で切り抜いたはく離紙を型紙にして、木目込む布の上に置き、約0.5cmの木目込み代を付けて布をカットします。
同様にして、型紙よりも一回り小さくキルトわた(薄型スポンジ)をカットしておきます。
②ではく離紙をはがしたパーツの中央に④のキルトわたを貼り、その上に③の布を置き、②のカット線に合わせて目打ちで布を木目込んで(はめ込んで)いきます。(あらかじめ目打ちで、カッターでカットした溝の部分をなぞり、広げておくと作業がしやすくなります)
布の木目込み代が大きすぎる場合は、ハサミで余分な布をカットします。同様にしてほかのパーツも生地を木目込んでいきます。
目打ちの先に手芸用接着剤をつけて木目込みの溝にそって塗り、リリヤーン(金色)を貼ります。
※リリヤーンの先端の処理は約0.3cm程度長めにカットし、目打ちの先に手芸用接着剤を付け、目打ちで開けた穴に押し込みます。
菜の花の花芯部分に目打ちで穴を開け、ビーズを貼りとめてできあがり。ぷっくりかわいい菜の花のフレームです。
ふっくらしたできあがりも木目込みの魅力
目打ちで布を木目込む作業が楽しい手づくり。できあがりのふっくらした感じもかわいいですよね。
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