バスケット形のお裁縫箱を60年以上作り続けている、最後の職人となった佐藤昭治さん。その人柄と技術に惚れ込んで、なんとか継承しようと立ち上がったのが、昭和46年創業のころから佐藤さんとお付き合いがあった地元の鞄メーカー中川満株式会社の中川浩幸さんたちでした。
消えつつある伝統と思いをつなげるリレーの始まり
良心的なやり方で、限定数のみ受注生産し続けてきた佐藤さんでしたが、80歳を過ぎたころ、製造元として材料や荷具の調達を続けることが困難になったと、中川さんに相談されました。なんとか日本製のバスケット形お裁縫箱を残したいという思いが受け継がれることに。
編み方から、パーツづくりまで、佐藤さんの技を継承
まずは、佐藤さんしか編むことができなくなった技術を学ぶことから始まりました。編み方はもちろん、本体の組み立てや布貼りなど、ひとつのお裁縫箱を作るのに、4人から8人くらいの手をかけ分業で仕上げます。「らっきょ」「へそ」と言われる留め具など、細かなパーツもすべて手づくり。
年季の入った仕事道具も佐藤さんの手づくり
佐藤さん手づくりの作業道具もそのまま受け継がれました。長年の知恵と工夫が詰まった道具類は、職人さんならではのもの。お裁縫箱の持ち手も、パイプを熱して木の枠にはめて手づくりします。
「セロなわ」をはじめ国産材料の入手もひと苦労
さらに困難なのが材料の入手です。編みひもである丈夫な「セロなわ」も現在は日本で2社しか製造されていません。内張の布も、枠に使うホウノキも、材料はすべて国産。編み元が減ってしまったのと同様に、材料を作る国内メーカーも減少しているため、お裁縫箱の受注を受けても量産できないのが現状です。
たくさんの人と思いが作り続けるお裁縫箱
そのため現在、お裁縫箱は受注生産のみで販売されています。中川満株式会社の工場の社員さん、昔からおつきあいのある内職さんたちが、それぞれの工程を分担し手づくりされています。そして、今でもいちばんの名人として、佐藤さんも作り続けています。
そんな編み元の佐藤さんの工房を次回はご紹介させていただきます。
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