実は出張のプランにはここは入っていませんでした。
やっぱりメキシコはショコラティエの数ではそんなに多くないのです。
飛び込みをするつもりが、ショコラティエ自体がそんなにない。
あるのですが、地元のケーキ屋さんのチョコ味的な感じでちょっと探してる感じとは違う。
勝手です。勝手に来るって決めて、それとは違う的なこと言われる筋合いはないですよね。
メキシコのケーキ屋さんのみなさま。たいへんご無礼をお許しください。とにかく、スイーツがお好きというのはわかりました。でも、ゼリーやプリンが多く、今日食べないとあかんおいしさで。
送って日本のみなさまに紹介出来そうなものがないのです。
困ったな。もう一社くらい見つからないかな。

と思っていたところに、カナダのココナマさんからメールが、
「みりさん、メキシコに着きましたか？ショコラティエではないですが、日本人の女性がやってらっしゃるパティスリーがありますよ。行かれてみたらどうでしょう」

うっそーー。それは会いたい。
ということで行ってきたのが、マリズペイストリーさんです。

マリさんはなんと神戸の隣町、明石のご出身で、海外をいろいろ渡り歩き、最終的にメキシコが気に入って、今まで大好きだったお菓子作りをこの地で始めたそうです。
今では2店舗お店があって、日本人ならではの細やかなモノづくりで地元の方々に人気です。
日本人のお店ということもあって、今、サクラが現地でも人気だそうで。サクラのモチーフのケーキやクッキーが並んでいました。
試食させていただいたケーキはどれも最高においしかったのですが。
長距離の輸送が難しそう。
話し合って、メキシコらしいオリジナルのクッキーを作ってもらうことになりました。
日本人だから細かやなリクエストが出来ます。リメンバーミーみたいなガイコツのクッキーが欲しいとリクエストしてみました。初めちょっと現地寄りでかわいさが微妙でしたが、そこは日本人寄りのデザインに変えてくれました。見事なアイシングクッキーが日本にやってきました。
一個、一個手づくりで焼き上げたおいしいクッキーの上にこれまた美しいアイシング。
メキシコと日本両方を知ってるマリさんだから出来るクッキーとなりました。

リメンバーミーという映画が流行りましたね。
あれはまさにメキシコのお話。メキシコのお盆「死者の日」といいます。私は勝手にガイコツ祭りと呼んでいます。
各家庭が家の一角に祭壇をつくり、お花やガイコツモチーフの置物や亡くなった方の写真を置くのです。それもかわいいカラフルなガイコツを。見たことありますか？ 私は初め見たとき、なんとかわいい、しかもシュールなお祭りなんだと思いました。
マリさんによると、亡くなったご先祖をおまつりするそうです。ほんとに日本のお盆と同じなんです。
国が変わればこんなに明るい取り扱いになるんだ。死者って。
ガイコツの置物がどれもポップで音楽にあわせて踊ってるんです。ド派手な恰好です。
うちのおじいちゃんには無理です。この格好は。
この世に戻ってくるの嫌がりそう。あれ着なあかんのやったら今年のお盆やめとくわー。
とにかく、楽しそう。
そんな感じでみんなガイコツ祭りはお休みなので、近づいてくるとわくわくするそうです。
お菓子屋さんも競って、ガイコツモチーフを作ります。
私が行ったときは春だったので、「今はないなー、作れるけど」ってみんな言ってくれます。
私はリメンバーミーのかわいいガイコツにお花柄がいいのですが。
ちょっとセンスが違うのです。
ガイコツの形がやたらリアルだったり、劇画タッチのガイコツにお花柄だったり。ここは日本のみなさまとメキシコをこのユニークな文化でつなげるためにも。
もちょっと日本寄りにしてほしいかな～～。そのリクエストを見事にかなえてくれたのがマリさんです。
クッキーがおいしいのは地元人気のお墨付きなんですが、写真が送られて来た時、一回目はやっぱりメキシコ生活が長いマリさんです。
ちょっとガイコツがリアルで怖かった。
マリさん、日本のかわいい文化を思い出して、もうちょっと目をまるく大きく。
こっちの細かなリクエストに器用に応えてくれるマリさん。
数回のやり取りの後、ついに現物がやってきました！
かわいいーーー。すごく手が込んでる。これは日本もメキシコもちょうど両方ハッピー。
今回のメキシコ旅で奇跡的に出会えたことに感謝です。
いやー、うれしいー。これぞ、メキシコ映えするクッキーです。
もちろん、一個一個すべて手づくり、アミーゴ！ ぜひ、映える写真をアップしてください。
メキシコのアミーゴとつながってくださいね。

チョコ旅の続きはチョコレートバイヤーみりのブログでぜひご覧ください！

▲ページのトップへ