2021.9.8
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一田憲子さん
1964年、兵庫県生まれ。OLを経て、編集・ライター業に転職。女性誌や単行本などの執筆を担当するほか、企画から編集までを手がける『暮らしのおへそ』や『大人になったら、着たい服』(主婦と生活社)、WEBサイト『外の音、内の香』など、自身発の媒体も多数。近著は『ムカついても、やっぱり夫婦で生きていく』(エムディエヌコーポレーション)。
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はまじ 浜島直子さん
1976年、北海道札幌市生まれ。モデル、タレントとして雑誌やテレビなど幅広いメディアで活躍中。『リブイン』でも「はまじとコラボ」シリーズのモデル&ディレクターとしておなじみ。等身大で周りをハッピーにしてくれる飾らない人柄や軽快で楽しい口調にもファンが多く、「bayfm」でDJをつとめる番組「Curious HAMAJI」も大好評。
前編では実親、中編では義理親との関係に悩んでいらっしゃる方のお声を紹介しましたが、後編では夫婦間についてのお悩みを。パートナーはいちばん身近な他人。だからこそ距離感が難しいのかもしれません。
お悩み3 夫婦の関係 ・自営業ということもあり主人との距離が近すぎて、なかなか息抜きができません。・コロナ禍で在宅ワークが長引き、夫婦間のいざこざが絶えません。
定年退職後のご夫婦間でもよく聞くお悩みですけど、自分ひとりの時間がとれないとなると、そりゃストレスもたまりますよね。
たしかに。何かミッションをお願いするとかどうでしょう? ネギ買ってきてくれる?とか(笑)。
名案ですね(笑)。旦那さまにとっても息抜きになるのかも。
私の場合、仕事の行き帰りにコーヒーを飲むことでリフレッシュできたりしますが、いかに自分の時間をもてるかですよね。たった5分でもその時間が自分を救ってくれることも。
一人の時間をもつのが難しいというなら、目線を変えてみるというのもひとつの手かもしれません。たとえば散歩。コロナ禍で夫婦で散歩するという方が増えたと聞きますが、これはすごくいいことだなと思って。私も夫と散歩に行くようになったんですが、いっしょに歩いていると、あの道がどうとか、この庭すてきだねとか、話題がふだんの生活とは変わってくるんです。家の中でふたりで過ごしていると、互いがずっと向き合うことになってしまうから、息が詰まってしまうということもあるのかなと。
なるほど。矢印が互いを向くのではなくターゲットを別にすればいいんですね。家の中だったらテレビとかでもいいし。
そうそう、NHKの朝の連続小説とかね。それでも腹が立つことはあると思いますけど(笑)、多少の息抜きにはなるのかなと思います。生活に直結すること以外で夫婦共通の話題ができるのもいいことですよね。
それでいうとわが家は『鬼滅の刃』のお世話になりました。ブームになる前から旦那さんが全巻持っていたんですが私は読んだことがなくて。息子が見始めたことを機にいっしょに見始めたら、これがすごくおもしろくて見事にはまってしまい。次第にアニメと漫画を比べて、ここのシーンは忠実に再現されてるんだね!なんて、夫婦の会話も増えました。
なんでもいいので夫婦共通で楽しめるものがあると、自然と空気もやわらぐのかも。
あと、ここ最近夫婦で流行っていたのがおふざげごっこ。たとえばテレビ見てるときに、旦那さんが「この花きれいだね」って言ったりすると「いやだ、もう44歳だよ私」って(笑)。
浜島さんは、そういうのお得意ですよね(笑)。
というのも、相手に何かしてって期待するのではなく、自分から毎日をおもしろおかしくふざけようと思うようになったんです。結婚歴22年の私なりの学びというか。
たしかに。ふざけることで重たい空気を一掃することができそうです。だけど、おとなしい方には難しそうだから、何かほかに手があるといいのですが。
食べたことがないものを2人で食べてみるとかいかがでしょう。先日、旦那さんがコンビニでスイーツを買ってきてくれたんですが、これがとてもおいしくて。こんなにおいしいなら今度ほかのも買ってみようよ!となって。ほんの少し新しい風が吹いた気がします。
それいいですね。コンビニのスイーツぐらいなら無理せず、すぐできますし。
ちょっと模様替えしてみるとかも。きっと相手に対してイライラするってことは、その分自分自身にもイライラしているから、気分転換が必要なんだと思います。
わかります。自分自身のことを振り返ってみると、私は夫にむかつくことはあっても、その逆はあんまりないんです。怒ったりしない人だから。仕事の忙しさなどで自分自身に余裕がなくて、一人で勝手にイライラして、むかついているだけなんですよね。だから冷静に考えると、こんな私のそばにいてくれてありがとうって。
うちもまったく同じです。
逆のパターンのご夫婦もいらっしゃるかと思いますが、家族って近いがゆえに、知らず知らずのうちに一体化しちゃうところがあるから、イライラしたら一旦冷静になって「別の人間」だって言い聞かせるといいかもしれません。
なんでわかってくれないのじゃなくてね。
そう、先ほど浜島さんのお言葉にもありましたが、相手を変えるより自分を変えるっていう方が楽っていうか。自分が楽になるための矢印は、相手に向けるのではなく、自分に向けたほうがいいんじゃないかと思うんです。
相手や自分を責めるのではなく、楽になるために。そう考えると気持ちにも少し余裕が生まれそうです。
ふたりからのアドバイス
夫婦の向き合い方も気持ちも、楽になるための「矢印」を意識して、重たい空気を吹き飛ばそう!
「とん、とん、すこーん(なるほど納得!)」
やってみよう
旦那さまに「いつもありがとう」って言ってみませんか?
ちょっとした声かけで、いつもの空気が少し変わるかも?
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みんなの感想
1. まめさん 2021年11月24日 08:21
夫が仕事休みで家にいる土日が憂鬱で仕方ありませんでした。
家に一人でいる時は夫早く帰ってこないかなと思うのに、帰ってきたら嫌なとこばかり目についてイライラ。
結局自分1人で勝手にやってることなんだと気づきました。自分の思い通りにならなくても、夫は「別の人間」と思って自分と相手を俯瞰して見ていけたら良いなと思いました。