2021.9.8
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一田憲子さん
1964年、兵庫県生まれ。OLを経て、編集・ライター業に転職。女性誌や単行本などの執筆を担当するほか、企画から編集までを手がける『暮らしのおへそ』や『大人になったら、着たい服』(主婦と生活社)、WEBサイト『外の音、内の香』など、自身発の媒体も多数。近著は『ムカついても、やっぱり夫婦で生きていく』(エムディエヌコーポレーション)。
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はまじ 浜島直子さん
1976年、北海道札幌市生まれ。モデル、タレントとして雑誌やテレビなど幅広いメディアで活躍中。『リブイン』でも「はまじとコラボ」シリーズのモデル&ディレクターとしておなじみ。等身大で周りをハッピーにしてくれる飾らない人柄や軽快で楽しい口調にもファンが多く、「bayfm」でDJをつとめる番組「Curious HAMAJI」も大好評。
前編では実親との付き合い方に悩んでいらっしゃる方のお声を紹介しましたが、中編では義理親との関係についてのお悩みを。これはもう永遠のテーマなのかもしれません。
お悩み2 義理の親との関係姑の私への当たりがキツいことを主人は知りません。主人の前ではものすごく理解のある母を演じられているので、まさか自分の母親が嫁をイビっているなどとは思ってもいないようです。この状況が苦しいです。
実はお寄せいただいたメッセージの中で一番多かったのが義理親との関係についてのお悩みなんです。
私は結婚したときには夫の両親が亡くなってしまっていたので経験がないんですよね。浜島さんのところは?
うちも既に義理の母は亡くなってしまったんですが、健在のときも揉めたことはなくて。それはお義母さんがとてもやさしくて、すすんで負けてくれる人だったからだと思うんです。
嫁姑問題って、どっちのやり方が正しいというようなマウンティングのとり合いみたいになると聞きますが、お義母様が折れてくれていたんですね。
そうなんですよ。おかげで私自身は全然苦労しなかったんですが、私の母は結婚してからずーっと父の母と同居していて。孫の私から見ても強烈な人で。反抗期のときに口答えしたら、たばこをふかしながら、呪ってやるって言われて(笑)。
おもしろすぎる!
そんな祖母とずっと同居だったから、母は大変だったと思います。ずっと家にいたら息が詰まってしまうから働き始めたんですが、祖母はまったく料理しないし。でも反対押し切って働いている手前、総菜を並べるのは悔しいから急いで帰ってきてスーツ着たままごはんつくっていましたね。私の意志で働いているからって。
お母さんはどうやって息抜きされていたんでしょう?
週1回のママさんバレーかな。おもいっきりボールを叩いてくるわ!なんて言っていましたね(笑)
それは効果てきめん(笑)。現実からぽーんと離れる時間をもつっていいですね。お母さまはストレスを明るく発散できる方なんですか?
そうだと思います。今になってからぽつりぽつりと当時のことを話してくれるようになったんですが、わりとわたしの知らないところで家事バトルはあったみたいで(笑)。でも母はこっそりやり返したりして、陰でガッツポーズしてたみたいです(笑)。
おもしろい! そういうユーモアで返せる人は強いですよね
そうですよね。やられっぱなしじゃない。それに今となっては、母もあの時間はよかったなぁと思う瞬間もあると言っていました。それは祖母が入院したときのことなんですけど。病室で介護しながら「死んだおじいちゃんのこと、どこが好きだったの?」って聞いたら「そうね、顔かな」って返事が返ってきたって。
へぇぇ、素敵なお話。
やっぱりどんな人にもいいところ、好きになれないところがあって。
お義母さんが好きになれないんだけど、いい嫁で、いい人でいなければならないっていう思いがだんだん自分を追い詰めていくような感じはしますよね。嫌われたっていいじゃんと吹っ切れればいいんですが。
そうですよね。あとこのメッセージにも書かれているように自分の夫に辛さを理解してもらえないのはしんどいですよね。
男と女では思考回路が違うってふまえると、この旦那さんもきっと悪気はないんだろうなと思えるんですけど。
そうそう、母親のことが大好きという思いがそういう行動になっちゃうわけだから。うちの父も自分の母親のことが大好きな人でしたが、それは戦時中に祖父が早くに亡くなり、ともに苦労したという思いがあったから、母親に尽くさなきゃみたいな気持ちも強かったのかなって思うんです。でもそれは一歩引いた立場だから思えることですよね。この渦中にいる当事者には難しいのかなって。だからやっぱりなんらかの方法で自分のご機嫌をとるしかない。どんな方法がいいですかねぇ。
うつみのりこさん作の『しろくまのそだてかた』という絵本があるんですが、作中、子どもをしろくまにたとえているんですよね。これみたいにお義母さんを動物にたとえてみるとか?
お義母さんはしろくまだーみたいな?(笑)バチっと正面から向かい合うんじゃなくて、ちょっと斜めから見るっていうのは有効かもしれないですね。
自分なりに心の距離をとってみる感じ。いじわるされたらネタ帳につけるのもいいし、うちの母のようにユーモアで返すのもいいし、生真面目に向き合わなくてもいいんじゃないかと思います。だってね、自分だって完璧な人間じゃないからぼろもでちゃうし、お互いさまかなって。あとやっぱり、ありがとうって言われて嫌な気持ちになる人はいないと思うから、「ありがとうございます」を、こまめに言うようにするとか。「あたたかいお茶うれしい、ありがとうございます!」とか「淹れてくれたの?忙しいのにありがとう!」って。何に対してうれしいのか、ちょっとした一言でいいからきちんと伝える。そしたらお義母さんの意地悪レベルも5から3になるかもしれませんよね。
いいですね!メモメモ。真似しよう。
ふたりからのアドバイス
「いい嫁」じゃなくても大丈夫! いじわるには正面から向き合わず、うれしい気持ちだけストレートに伝えましょう。
「とん、とん、すこーん(なるほど納得!)」
次回のお題は「夫婦の関係」について。今回に引き続き、はまじ×一田さんのコンビでお届けします。
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みんなの感想
1. ガーベラさん 2021年10月10日 22:15
お姑さんだけでなく、苦手な人全般に使えるテクニックですね。
少し距離をとって正面から向き合わないっていうところ、なるほど~!その人からしてもらったことには正面からの「ありがとう」でお返ししちゃうところが素敵ですね。